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主張の強めな彼

私のnoteに度々登場する恋人が、noteデビューを果たした。

といっても、アカウントを取得したわけではない。
私の記事のヘッダー画像を描いてくれたのだ。

昨日一昨日の記事の画像と、「これから大学院に進学する方々へ」のマガジンのトップ画像は、恋人がiPadで描いた(うち二つは色を塗った)ものだ。

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「俺デザイナーになれるかもしれない」などとぬかす彼を、「デザイナーに失礼」と遮る。口ではぞんざいに扱うも、私好みの淡い色合いで、内心わりと気に入っている。

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彼にnoteの存在がばれたのは、1ヶ月ほど前だったか。
私がパソコンに向かってnoteの記事を書いているところに、「何やってるのー?」といきなり来てパソコンを覗いてきた。厳密には、”覗く”というより、私とパソコンの間に身をよじって入って、無理やり見てきたのだった。

本気で嫌いになるかと思った。
人の世界に、土足で入り込むな、と。

が、結論から言うと、嫌いにはならなかった。
私の書いた記事を(勝手に)読んだ彼の感想は、至極まっとうで、丁寧な感想だった。驚くことも、馬鹿にすることも、茶化すこともなく、真摯に思ったことを言ってくれた。

おまけに、彼は私のアカウントを知ったにもかかわらず、私のいるところで私がOKしたものしか読まない。私のいないところで、勝手に読むことはない。そういう気の遣えるヤツなのだ。

抱いた嫌悪感はすぐに消え、最近では、悩んだり不安な箇所について投稿前に意見を求めたりもしている。

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調子に乗って「俺、編集長ね!」なんて言い始める彼。
「”長”ってなんなの」
「誰かが長にならねばならない。しかしグループには1人しかいない。よって私が編集長である。QED」ーー主張の強い理論家だこと。

その後も、デザイナーだ編集長だ、アシスタントだなんだかんだと、嬉しそうにはしゃいでいる。
「ついたスキは、俺のおかげやろなあ」ーー調子のいいこと言いおって。

「俺のことカッコよく書いて!」「ねえ、これでなんとかして儲けようぜ」

あーだこーだいろいろ言ってきて、「うるさいなあ」と思うけれど。
キャッキャと楽しそうに口を出しながら、それを強いるでもなくiPadでのお絵かきに勤しんでいる姿は、良きパートナーを持ったなあ、と思う。

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「そうだ、これからは描いた絵に俺のサインを書こう」

そう言って、サインを書き足して送られてきたのが、今日の絵です。

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ーーなんで”Pon”なんだ。
この絵は写真をトレースして色を塗ったそう。私には絵の上手い下手がわからないので、評価できないけれど、少なくとも私だったらトレースでもこんなに描けないな、と思う。(絵心皆無な人)

noteのアカウント取ったら、と提案するも、それは嫌なご様子。たぶん自分で投稿作業などするのは面倒なのでしょう。

彼が飽きるまで、私のヘッダー画像はちょくちょく彼にジャックされそうです。
「1枚百万円ね!」ーー威勢のいい声が、聞こえてきます。


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