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ことばを紡ぐ

一田憲子さんの、「暮らしを変える書く力」を読み終えて。

読みながら言葉についてたくさん考えました。
日々たくさんの言葉に触れて、感情が休む暇もない時に、自分の中から言葉を出すことで少し軽くなるのではないでしょうか。

知らず知らずのうちに溜まっていって、
疲れてしまっていませんか?


私は読書を始める少し前から、
日記をつけ始めました。

この本を読んでわかりました。

自分しか見ないから気楽だと思っていたのに、
驚くほど言葉が出てこなくて、書けなかった。
読み直して、どこか飾った文章だなって笑った。

裸になれなくて。
本当の自分を見るのが怖くって。


「好きなことを好きだと言える世界は素敵」
だけど、
「嫌いなものを嫌いとは言いたくない」

そう思うあまり、嫌いなものを避け過ぎていた。
それでは本質は見えてきませんよね。
ネガティブが悪だとは言いきれない。
ポジティブが苦手な自分も、捨てなくていい。

ポジティブな言葉を素直に受け取れないまま、ずっと過ごしてきました。
きっと羨んでいたんだと思います。


推しでスーパーポジティブな人がいて、
その人の言葉が正直むず痒くって。
最初はほんとに背中がむずむずして大変でした、笑


明るく楽しくて優しい、太陽みたいなその人を知れば知るほど好きになっていきました。

実はその人だって、ポジティブな要素しか持ってないわけじゃないことを、その人なりの言葉を聞くことで知ることが出来ました。

だから今は、根拠なんかなくたって
ポジティブに考えりゃいいじゃん!って言えます。

ネガティブな自分も抱きしめながら。


「引き寄せの法則」なんてないと思ってました。
でも今、結構色んなものが繋がっていく感覚があって、それもいい方向に。

嫌なことをずーっと考えて塞ぎ込んで、
挙句の果てに虚無感を味わっていた時期があるから
こそ、今こんな風に考えられる。

良かったなあって思います。
何がきっかけかなんかわかんないですけど、
自分が媒体となって、すべてが繋がって、
真実を掴む。私だけの、真実。


「人それぞれ」って言葉があるじゃないですか。
推しの(さっきとは別の人)ブログで数日、この言葉がたくさん出てきました。

直近で色々あって、繊細になっていたんだろうと思うんですけど、心配だからこそ、寂しく感じて。
ネガティブなことはほとんど言わない人だから、
そういう部分に触れて、その人のことをどんなに大事に想っていたかを、思い知りました。

毎日、その人の言葉に触れることが出来るのは、
尊いことだし、当たり前じゃないけど、
無意識に蓄積されていくもので、
変化にも意外と敏感。

あ、で、ちょっとズレてしまったんですけど。
その「人それぞれ」って言葉、私はそれを読んで「俺は俺、あなたはあなた。」って距離を置かれた気がして寂しくなったんですよね。

とても勝手な話なんですけれど。

昨今、「多様性」なんて言葉を様々なところで目にして、無意識に感じていたことでもあるかも知れません。

「多様性を認めること」は、「個人個人を切り離す」ことであるような気がして、孤独感を感じる……。

パッと聞くと良いように聞こえるんですけどね、
この言葉で救われたこともあるし、自分自身が差別や偏見を持たないようにするために必要な考え方でもあります。

でもこの言葉が浸透するあまり、
「みんな違うことを否定しないこと=無関心」になっているかもしれない……。


受け取り方がまずいのかなあとも思います。
言葉というのはとてもあやふやなもので、
発信する側と、受け取り手側のズレがつきもの。

常に受け取り手側でいる私は、
その時の自分の状況によって、
感じ方が変わってくる。

元気な時もあれば、落ち込んでる時もある。


それって、発信する側も同じですよね。
この言い方はどうかなって考えたとしても、
どうしてもポジティブな言い回しが浮かばないこともある。

お互いのことを画面越しであったとしても思いやることが出来れば、もう少し平和になるのかなと思います。

あることないこと書かれる世の中で、 
あることないこと言えちゃう世の中だから。


わかるはずないことを考えるのってしんどいから、限度があるのも承知の上で、間違った受け取り方をしない方法を模索していこうと思います。
ある程度は情報を捨てることも大切なのかもしれませんね。


だから、発信していくということも同じように大事にするべきなのかな、と思い書いています。
声は小さいけれど、遠くの誰かに伝われば、

いや、自分自身に届けばそれでいいんじゃないかと思うんです。


最初に戻りますが、私がこの「暮らしを変える書く力」で一番好きな章についてお話します。

それは4章「言葉」による刺激

そこでは、心に残った言葉をメモするということを習慣にしてみようと書かれています。
詳しいことは省きますが、「忘れてもいいようにメモをする」という考え方はとても共感できます。

できるだけ沢山のことを覚えておこうと思ったら、頭の中だけでは足りなくなってしまって、なんにも手につかなくなる、大事なことが抜け落ちてしまうなんてことも……

心に響いた言葉をメモして、いつでも見られるように手元に置いて、立ち止まった時の道標にできれば、と思います。

私が最近いいな、と思った言葉は「この歌詞が刺さった!グッとフレーズ」という番組内でジェシーくんが言った(厳密でなく意訳ではありますが)「好きって、言いすぎると絶対嘘じゃーん!って、安っぽくなる」。
小田和正さんの「言葉にできない」を恋愛として解釈した、という話の中で出てきた言葉でした。
諦められない最愛の人に向けて、というのもロマンチックです。


単純ですが、推しの言葉にキュンときたのでメモを取りました。笑
メモを取る習慣がつけば、アンテナが立ち、
よりたくさんの言葉を拾えるようになる気がするんです。


ここまで読んでくださりありがとうございました。


あの本もこの本も自分の一部にするためにできる限り言葉を受け取ろうとしています。
出会えたことを無駄にしないように。
本だけじゃなく、テレビも映画も音楽も、なんとなくではなく、しっかり味わうことが出来てるんじゃないかな。

平和に見えて殺伐とした日常の中で。


あ、そうそう。
今やってるドラマ「痴情の接吻」一話で、
引越しを迫られ、本を売れば?と言われたときにヒロインが「本は私の一部だからそれを売れってことは……人身売買!!?」って言ってて吹き出してしまったことを共有して、今回は締めます。笑

ちょっと大人な演出もあったり、コメディ的な要素もありとても面白くてオススメです!!!


それでは、また。




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