見出し画像

京都、風邪、英語公用語化

雪の京都を一日歩き回ったらすっかり風邪をひいてしまった。喉が痛くて体がだるいが、嫌ではない。休みの日もやりたいことがたくさんある忙しない性格なので、今日は一日寝ると一度決めたらなんか急に心が安らかになった。風邪薬を飲んで15時間くらい寝たらだいぶ良くなった。

10年以上前に突然三木谷社長が社内の英語公用語化を宣言した楽天で、その後何が起こったかを、ハーバードビジネススクールの経営学教授が5年にわたって追いかけた本。東京本社に勤めていた大多数の日本語しか話せない人々、アメリカ等の支社やグループ会社にいた英語ネイティブの人々、そして日本語ネイティブでも英語ネイティブでもない、その他の国のグループ会社等の人々。楽天という巨大グローバル企業グループの中にいる人たちを3つのグループに分け、それぞれどんな反応をして、どうやって順応したのか、順応できたのか、どんな困難や葛藤があったのかを追う。

日本企業が英語を話すようになるというのは簡単なようで難しい。三木谷社長が目指したのは、海外との接点がある人間や部署だけでなく、グループ全体ひとり残らず英語で話すこと、資料も会議も全部英語であること。これまで日本人だけでやってきた日本企業がここまでやるには、トップのとてつもないリーダーシップと経済力を含めたサポート体制が必要だ。

この本を読むと、それでも日本企業は変わっていくべきじゃないかと感じる。社長が掲げた英語公用語化の目的が(この本によれば)、「日本の企業文化を世界に広めるため」であったから。

個人的にも、日本企業の企業文化や日本の商習慣は、海外には理解されていないと感じることは多い。この理由が「言語の壁によって堰き止められているから」だと仮定するとどうか。より多くの日本企業が英語を話すようになれば、グローバル市場での日本企業の立ち位置は変わってくるのだろうか。

後半に現れた第4のグループに属する少数の人々に関する記述も興味深かった。もっと英語が話せるようになりてえ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?