急性一過性精神病性障害の話②
昨日は入院したところまで書きましたね。
今回は入院生活をメインに書こうかなと思います。
入院生活
コロナ入院。
不安しかありませんでした。
というかもう既に頭がおかしかったので、
「自分は汚物」
「自分が通った道全部にウイルス撒き散らされてる」
「誰とも顔合わせちゃいけない」
という意識がこびりついてて、
看護師さんの顔もまともに見れませんでした。
看護師さんはしっかり防具つけてるのに。
同じ20代ぐらいの女性の4人部屋で、
私が入院した時すでに1人いる状態でした。
ですがもう精神病が始まっていた為、
些細な音が響くのなんの。
対角線上のベッドにいたもう一人の人の咀嚼音まで、脳にダイレクトに響きました。
自分も不安だったので親や友達に電話したかったのですが、基本共同病室では通話禁止の上些細な音もうるさく聞こえていたので、
布団にぎっちぎちにくるまり小声でこっそり電話しました。
こっちの吐息すらうるさいんじゃないかと神経質になり、苦しかったです。
入院して、病院での決まり事や困った時の対応法などを看護師さんから伝えられました。
が、もうこの時の私。
情報を情報として捉えられなくなっていました。
意味を持った言葉として認識することができなくなってしまったのです。
看護師さんの言葉を聞いても音としてしか認識できないため、
聞き取った言葉を全部文字に起こしてそのまま友達にすべてLINEで送りました。
「ごめん、こういうことらしいので理解よろしく…」
と。
友達的にはほんとに意味が分からなかったと思いますが、
私が一番混乱していました。
数日で大事な情報・不安な情報をインプットし過ぎて、キャパを超えてしまったのかなと思います。
子どものように何もできなくなってしまいました。
さらにショックだったのは、
トイレで用を足した後、何をしていいのか分からず30秒ぐらいボーッとしてしまったこと。
おしっこをして、紙で拭く まではどのトイレでも同じだからできるんですね。
でも、流し方は場所によって全然違います。
なので私たちは普段 各々の新しいトイレでどうやって流すべきかをさほど苦労せず探し思考し習得してるのですが、
新しい情報が入ってこなくなってしまった時
その習得すらもできなくなってしまっていました。
トイレでそんな迷ったことなんて初めてで、ショックでした。
しばらくすると、
突然
人生で一番古い記憶から入院するまでの記憶が一斉に、走馬灯のように脳にブワーッと流れて弾けました。
走馬灯ってこんな感じなんだろうな、というスピードで
今までのあらゆる記憶が脳をものすごい速さで通り過ぎ、
「これらはすべて嘘だったんだよ😄」
とお告げのようなものがありました。
あなたの今までの人生は嘘、ただのお芝居、ご苦労様だったね😄
と、誰かに諭されてしまったのです。
今までの私の人生って何だったのか…?
コロナって何…?
全部嘘?夢?え?
となり、ここでその"嘘と言われた過去"を手放してしまうと、記憶喪失になったんだろうなと今なら思います。
その混乱を、親にも友達にもリアルタイムでLINEしています。
「私の人生ってお遊戯だったの?」
「どういうこと?」
「ぜんぶ嘘?」
とか言ってたと思います。
もう私が正常じゃないこと、伝わってます。
ここでもう5日間ぐらい寝れてません。
入院前がハイだとしたら、入院時にダウンが来て、走馬灯で一気に弾け、
一度フラット-無-の状態になってしまったのです。
まっっったく、この世の全てが理解できなくなりました。
私が私で、なんでここにいるのかも、全く分からなくなりました。
入院時に渡された症状記録シートに、そのことをどワーーーーッと書き記しました。
それこそ精神病急性期の患者の混乱した文章然としてたと思いますが、ペンが止まりませんでした。
看護師さんに「書いてると落ち着くのね☺️」と微笑まれて
白紙とペンを多めに渡されました。
あの時の文章は本当に混乱そのもので、後々落ち着いて読んだら自分でも怖かったです。
また入院1日目も、例に漏れずまったく寝れませんでした。
もう徹夜が1週間ほど続いている状態です。
脳がギンギンを超えてヤバい、言葉で表せないんですが 本当にヤバい状態でした。
その上コロナで熱も咳もある。
何度も一瞬意識が飛びました。
グラッと頭が後ろに倒れ、ブラックアウトします。
それが何回も。
よく生き抜いたなと思います。
コロナ前、些細なことで揉めてた友達に
モヤモヤして寝れない原因になってた自分の気持ち・考え・価値観・思想とかを一晩かけてLINEに打ち続けました。
何文字書いたんでしょうね、数万字ですね。
でも何かそうしてた方がまだ落ち着けたんです。
今思うとそれは躁中の躁で全然落ち着いてはないんですが。
これは治療、治療…と言い聞かせて言葉を吐き出し続けてました。一方的に。
さすがに友達もその時の私が普通じゃないことを分かってくれてたので、何も言わずに受け入れてくれました。
そんな生活をしていたので当然体調も良くなるはずがなく、
病棟を回ってくれていた精神科の先生と話して
頓服薬?睡眠剤など、そういうのをもらいました。
初めてそういうのを飲むことになったので最初怖かったのですが、のちのちこれらに救われていくことになります。
が、まだまだこの時の私は"寝れない"が強過ぎて、
睡眠薬なんぞでは寝れませんでした。
というか、一時は寝ついてもすぐ目が覚める。
そういう 寝れてるのか寝れてないのかわからない生活が続きました。
また悪いことに 会社にもロクに連絡できていなかったため、
「もここさんがなんらかの病気で入院してることは伝わってるが、何の病気か会社は知らされてない。上司も心配に思ってるから どうか一度自分で連絡してくれないか」
と、病棟のリーダーのしごできっぽい看護師さんが直々に私に伝えにきてくれてしまいました……😇
本当に何もできなくなってしまってすみませんと思いました。
もう入院二泊目ぐらいからはですね、
着信音の幻聴が聞こえるようになっていました。
一晩中スマホが鳴ってる気がするのです。
親、上司、友達、保健所、
ボーッとする頭でありとあらゆるところからの電話を取りまくっていたので、
ノイローゼ状態になり 余計寝れなくなってしまっていました。
会社に連絡するなんてこと到底できなくて、しばらく逃げていたところに、
当時比較的話していた同期から
「上司が心配してたよ!どうしたの?🐨」
とゆるめのLINEが来ました。
上司、上手いな…と思いましたね💦笑
社会人然とした振る舞いはできなくなっても、
近しい人と親しい連絡なら取れたりするんですよね、そういう時って。
その同期のおかげで会社の存在を思い出して、無事連絡するに至りました。
というか会社にしても親にしても そんな放置してるつもりはなくて、
ほんとにただ混乱・しんどい 等で必死に自分を生きてるはずだったんですが、
なんせ時間感覚がおかしいのでフッと一瞬休んだつもりがもう2、3日経ってる、みたいな状態だったんですね。
そりゃまぁ、心配かけますわな…
入院して2、3日連絡ないとか………😇ほんとすいません
でもあれはなってみないと分からない。
一度、検査で小さな肺炎ができていると言われました。
その時の咳は確かに今までのゲホゲホと違い、
コンコンといった感じでした。
もう死の宣告なのかなと思い、
一度ものすごい堕ちたあと
反動で異様なハイになり、感覚が研ぎ澄まされ、
この瞬間に味覚が戻りました🙃
そんなこんなで入院生活。
4人部屋も満室になりました。
これがまた大変でした…
周りの些細な音も気になって落ち着けず、
誰かが咳をしただけで自分の咳もひどくなるようで、
イヤホンで大音量で音楽を流しながら
全身の毛穴の隅々に日焼け止めを塗りまくる活動
とかをしていました。
これ、わかりますかね。
よく映画とかで見てた精神病患者が、紙に同じ記号を書き続けるようなあれに似てるのかなと思いました。
何もしてないと躁鬱がひどく耐えられない。
であれば、フラットな状態でいるために
そういう息の詰まるような淡々とした作業をするしかなかったんです。
音楽も一瞬でも止まると発狂しそうになるので、1曲無限リピートで。
日焼け止めがなくなったら乳液で。
意味もなく毛穴という毛穴に、これでもかと丁寧に塗り続けました。
でもそれももう厳しかったんでしょうか、
一回ものすごい深いとこに堕ちそうになり、
抗うために
ヘヴィメタルのような激しい音楽を大音量で流しながらベッドの上で飛び跳ねました。
元々ヴィジュアル系のライブに行くのが好きなのです。
ライブのテンションになれば元気になれると信じてそれをやりました。
4人部屋の病室のベッドで
さすがに良くなかったですね。
落ち着きのないことを看護師さんに心配されて、
一人部屋というか4人部屋を一人で使うというクソ贅沢な待遇を受けることになりました……本当にすみません大感謝……………
でも当時
「人と同じ部屋は息が詰まる」
「でも狭い部屋も息が詰まる」
というどうしようもない状況だったため、
それが最善だと思ってくれたようです。
感謝です。そんな部屋が空いててよかった…
と、その後は四人部屋一人使いというVIP対応が始まるわけですが、
多少マシになったもののやはり落ち着けず…。
次は一人部屋から退院までのことを書こうと思います。
あー 2年前のことなのに案外鮮明に覚えてるもんですね…
思い出してしんどい
そして今執筆中流してるApple Musicシャッフルが当時狂ったようにリピートしてた曲をたまたま流してきて、
またアレな気持ちになっています。
Sugarのウエディング・ベル🔔
なんでこれだったんでしょうね笑
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