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本来の「心理カウンセリング」とは

日本では「心理カウンセリング」が浸透していない、とこれまで何度かお伝えしてきました。
これは日本を含めアジア圏の「我慢・清貧が美徳」といった精神論のようなモノがあることで、自分の悩みや不安などを他人に話すのは恥ずかしいこと、情けないことといったイメージがあることからこのような状況が作り出されていると考えています。

今は少しづつ減っては来ているようですが私が子供の頃は、何でも根性論や精神論で片付けられていたと思います。

例えば「うつ病」は「怠けているんじゃないか?」とか「ココロが弱いから(根性が足りないから)そんな病気になるんだ」といった誤解が、あたかも正論のように語られていました。

今でもまだそのようなことを言う人がいるため、またこのような風潮が残っているため「心理カウンセリング」どころか、精神科や心療内科を受診することすら躊躇ってしまうことが多く、結果的に自殺してしまうような方が後を絶たなくなっていると考えられます。

カウンセリングが日常生活の中に溶け込んでいる欧米ではどうかというと、子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで掛かり付けのカウンセラーがいるんだそうです。
これはお客様の中で実際に家族でアメリカに駐在されていたから教えて頂いたのですが、向こうでは定期的にカウンセリングを受けて、そこで日常の愚痴や不満といったストレスを吐き出して、そこに問題があればカウンセラーがその専門家を紹介するんだそうです。

例えば話の中で病気の兆候があるようであれば専門医にかかるように、とか、お金などの問題であれば金融関連のコンサルタントとか。
もちろん人間関係などの問題はカウンセラーがカウンセリングを行ないます。

定期的にカウンセラーの元を訪れることでストレスを発散することで、常に精神的な安定を図るようにすることが「日常」となっているわけです。
実際にこのお客様も、ママ友さんたちとおしゃべりをしている時にあるママ友さんが「これからカウンセリングの予約があるから、今日はこれでね」とその場を去り、みんなも「いってらっしゃい」といつもの事として見送るシーンを何度か目の当たりにしたそうです。

つまり心理カウンセリングに「終わり」は無くて、健康診断のように利用しているわけです。

欧米では「太った人は出世出来ない」という話があるのを知っている方も多いと思います。
これは主にホワイトカラーの方々に言えるそうですが、太っている人というのは自己管理が出来ていない人、と評価されるんだそうです。

太っていることによる健康リスクは昔から色々と言われています。
ですがこれは普段の食生活や運動習慣などで回避出来るリスクです。
その辺りをしっかり自己管理出来ている人なら、部下を任せても大丈夫、と判断されると言われています。

これはココロの状態にも同じ評価を受けるそうで、定期的にカウンセリングを受けている人は、自分のココロの健康管理が出来ている、と評価されます。
このような自己管理が出来ている人は、他の人のマネージメントも出来る、と評価されるのは分かる気がします。

心理カウンセリングの利用法とは本来、このような形が理想的なんですが、残念ながら日本では真逆の状況となってしまっているため、相当にココロの病が進行してからやっとカウンセリングを受けに来るため回復までにも相応の時間が掛かってしまうし、そこに至るまでの期間も苦しみながら過ごすという、とてももったいない時間を過ごしていると言わざるを得ません。

「人生」という有限の時間、それもいつ終わるか誰にも分からない時間を苦しみながら過ごすのか、苦しさやつらさを克服して楽しい人生を送りたいと思うか、一人一人に考えて頂ければ…と思っています。


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