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へそ出しファッション

先日、かなり暖かかった日に、作業所にへそ出しファッションで通所した。
ミニ丈のロンTと、ウエストのゆるくなったジーンズだ。
通所の前に鏡の前で何度も調整し、その日はいい感じにおへそが出ていた。
今年50歳。
この年齢で、おへそを出せるということは、ステイタスになる。
そう思った。
一瞬そう思っただけだった。

仲良しのしみティーは、さっそく突っ込んだ。
「とりこさん、お腹出てるよ」
そしてわたしのジーンズをずり上げた。
わざとやってるんだ、ということが、恥ずかしくてどうしても言えなかった。
作業中、休憩時間、作業場をうろうろするわたしをつかまえ、しみティーは何度もわたしのジーンズをずり上げ、おへそを隠した。
新しく入って来たばかりの年配の指導員さんは、わたしのゆるいジーンズを見て、
「ベルトないから、ひもでくくっとこうか」
と言った。
これはへそ出しファッションなんです、ということが、恥ずかしくてどうしても言えなかった。

気づいてしまった。
へそ出しファッションがキマるのは、若くてシュッとした、カッコいい女性だけなのだ。
わたしみたいな50のちょいデブがおへそ出してても、それは単に、見た目にかまわない、だらしないオバちゃんにしか見えないのだ。

けれどわたしはくじけない。
筋トレに加えてダイエットを始めよう。
年齢はどうしようもなくとも、シュッとしたウエストラインを手に入れたい。
そして、もう一度ミニ丈のTシャツとジーンズでリベンジだ。
今度は誰にもなにも言わせない。

夢はでっかくへそ出しファッション。
わたしは強く生きる。









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