見出し画像

深く吐く

駅のホーム
朝早いから、人は多くない。
私はホームの先頭に並び 鼻で息を吸い、それからゆっくりと口から吐き出す。
お腹の中に溜まっていた空気をすべて吐き切るように、息を吐く。

それで何かが変わるわけではない。
憂鬱な気持ちも体のだるさも抜けない。
気分だけの問題かもしれないが、少しだけ楽なった。気がする。

「呼吸が浅いですね」
「肩に力が入っていますね」
自分ではそんなことを気にしたことがなかった。
言われてみれば呼吸はわからないけれど、肩に力が入っていた。
肩を上げて、ストンと落とす。
やってみると常に自分の肩が力んでいたのだと実感する。
同時に肩だけではなく、身体全体が緊張(固くなっている)していることに気づく。

肩こりや腰の痛みは筋トレやデスクワークのせいだけではなかったのだろうと思う。
呼吸を意識した出したのは、昨年過呼吸のような症状が出てからだ。
それから、ヨガや瞑想をなどをやってみたけれど、長続きしなかった。
その後、「息を吐くことを意識してください」と言われたことを思い出し、普段の生活の中で息を吐き切ることを意識してみた。
すると、少しだけ体の力が抜けた気がした。あくまで気がしただけだ。
それでも、何もしないより、良いと思った。
無理してヨガや瞑想を続けてもリラックスもできない。
それなら、いつでも、どこでもできる息を吸い、吐き切ること。
そんなシンプルなことを始めてみた。

結果として、何かが変わったわけではない。
身体が軽くなったとか、爽快な気分になるとか、残念ながらない。
ただ、前述したように、なんとなく、息を吐き切った瞬間少しだけ気持がすっきりする。
ちょっと心が冷静になるそんな感じ。
それは私にとって心を落ち着けることに役立っていると思う。

イライラや疲れている時、緊張が強い時、呼吸を意識し、私は少し冷静になり、自分を見つめなおす。
すると、少しだけ楽になる。
気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?