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「もうひとつの19世紀 ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たち」展 in 国立西洋美術館(常設展示室)

昨年、モネ展」を見に行った時は、早めに出かけたし、1人だったので、もう1つ展覧会によってみることにした。
と言ってあまりお高いものにはいきたくないので、いつもバタバタになってしまう西洋美術館の常設展示に行くことに。

常設展示全体の話はまた機会があれば、ということにして、その中の「版画素描展示室」では、魅力的な企画展が行われているので、そちらを紹介しておこう。

タイトルは、「もうひとつの19世紀 ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たち

2月12日(月・祝日)まで。
休館日:月曜日(ただし、2月12日(月)は開館)

(チラシpdf)
https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/pdf/2023painters.pdf

チラシから一部抜粋する。

19世紀後半のフランスおよびイギリス美術と聞いて、みなさんが思い描くのは一体どんな絵画でしょうか。フランスにおけるレアリスム印象派、あるいはイギリスのラファエル前派唯美主義による作品が浮かんだ方も少なくないでしょう。
しかし、今日エポックメーカーとして俎上にあがる芸術運動と画家たちの背後には、常にアカデミー画家たちがおり、彼らこそが当時の画壇の主流を占め、美術における規範を体現していました。
かれらは、それぞれの国において最も権威ある美術教育の殿堂であったアカデミー (1648年、フランスで創立された王立絵画彫刻アカデミーと1768年にイギリスで誕生したロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)に属し、古典主義的な芸術様式を遵守した画家たちです。
しかしアカデミーの権威と伝統は、社会の急速な近代化によって揺らぎ、19世紀後半になるとアカデミスムは衰退の危機をむかえます。
そんななか、アカデミーで地歩を固めた画家たちは時代の変容や新たな画派の登場に決して無関心ではありませんでした。むしろ変化に富んだ時代において、需要に応じて主題や様式、媒体を変容し制作を行いながら、アカデミーの支柱としてその伝統と歴史を後世に継承しようと努めたのです。
本小企画展では、ウィリアム・アドルフ・ブーグロー(1825 -1905)やジョン・エヴァレット・ミレイ(1829 -1896)をはじめとする両国のアカデミー画家たちのキャリアを辿り、多様化した主題やモティーフ、モデルに焦点をあてることで、その柔軟かつ戦略的な姿勢と彼らが率いた「もうひとつの19世紀」を浮き彫りにします。

一部と言いながら、結局全部引用してしまった(笑)

19世紀と言えば、印象派など、はじめはぼろくそに言われた革新的スタイルがのちに人気となり、「アカデミー」が古臭い、と思われがち。
個人的に印象派ラファエル前派の作品は大好きだけど、アカデミーの作品もいいじゃん、と思っていたので、どちらも否定しない今回の切り口はうれしい限り。
古典的であれ、革新的であれ、とにかく美しい方がいい。

写真は自由に撮れたのでどんどん載せていこう。
解説部分も写真に撮ってきたので、それを起こして要約しようと思ったが、そのうち展覧会が終わってしまいそうなので作品だけを紹介する。


<ガブリエル・コットの肖像>by ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 


I.   多様化する主題と活動 — 古代と近代のあわいで

ウィリアム・アドルフ・ブーグローの作品。

クピドの懲罰
音楽
武器の返却を懇願するクピド
純潔

ラファエル・コランの作品。

『アフロディテ』挿絵原画:不滅の女クリュシス
<詩>と<楽>

II.     肖像画 — 私的で親密な記憶

<ド・ラ・パヌーズ子爵夫人の肖像>byレオン・ボナ
<母と子(フェドー夫人と子供たち)>byエミール=オーギュスト・カロリュス=デュラン
<ノエツラン夫人の肖像>byジャン=ジャック・エンネル


III.   ブーグローとミレイ — 子どもへのまなざし

ウィリアム・アドルフ・ブーグローの作品。

<姉弟>

てっきり親子かと。。

<小川のほとり>

ジョン・エヴァレット・ミレイの作品。

<あひるの子>

これはいつも常設展示で見ている作品♪


<狼の巣穴>

実物は美しいと思ったけど、画像にするとちょっと怖いな。



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