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MCUの凋落とスーパーヒーロー映画について思うこと

あの世界で一大ブームを巻き起こしたMCUに早くも暗雲が立ち込めているんだから、時間の流れは早いものだ。

さっそくだが、敗因は量産し過ぎってことだと思う。
供給過多
個人的にはアメコミって内容は基本的に子供向けだと思うし。
それをサム・ライミがスパイダーマンシリーズを王道のエンタメに、クリストファー・ノーランのダークナイトシリーズがリアルかつスタイリッシュに仕上げたからこそ大人も鑑賞する現在のアメコミ映画ブームに繋がってたんだろう。

やっぱりスーパーパワーで悪と戦うってスーパーヒーローもののコンセプト自体が現実離れしてて、そこはよさでもあるけど世界の情勢的にも戦争が始まったり不況だったりでお気楽に楽しめるような状況じゃなくなってるのも大きいのかもしれない。

あとMCUのノリ自体が飽きられたんじゃないかなと思う。あのギャグ交えてのシリアスな展開ってのが笑えて新しくてウケたけど、DCEUなんかも路線変更してそれを真似してきたし、そういうノリばかりだと観客も飽きちゃう。
DCもせっかくジェームズ・ガンを引き抜いたのに大した成果も出ずに頭を抱えてるんじゃないかな。

実際、DCでもDCEUとは関係ないTHE BATMANはアメリカ本国や世界でもスマッシュヒットして続編も決まってる。あれはノーランの路線を引き継いだシリアスな世界観で、勿論ちょっとは笑えるんだけどスタイリッシュに描いてて、アメコミの中ではリアルだし重厚で見応えがある。

そういう意味では当たり前だけどスーパーヒーロー映画自体にはまだまだヒットする要素もあると思う。

あとマルチバースってのが完全に悪手だったかと。
世界観も複雑になるしキャラクターも増えるし、全部を把握するのなんてもはやマニアじゃないと無理になってる。

スパイダーマンのアニメはマルチバースものでヒットしてるけど、あくまでスパイダーマンの世界観の中でだし、ただでさえ色んな作品が交錯するMCUだともはやついていくこと自体がしんどい。

そもそもサノスに代わる悪役として征服者カーンとかいうのが出てきてるらしいけど、結局強大な力を持つ悪とヒーロー達が戦うみたいな構図ってサノスと何も変わらないし、コンセプト自体に新規性がない

MCUってアメコミを実写映画でシリーズものとしてクロスオーバーして描くって試み自体が当初は新鮮で、実際ここまで成功を収めるとは誰も思ってなかったらしい。

そこら辺含めてチャレンジングで観客はワクワクしたけど、ブランド化した今はその作品のクロスオーバーって点ももはやワクワクしない。

あとは奇しくもスーパーヒーロー映画の割にみんなが好きになって憧れるヒーローの不在じゃないかな。フェーズ3まではロバート・ダウニー・Jr演じるアイアンマンとクリス・エヴァンス演じるキャプテンアメリカが中心になって物語をドライブしてたけど、今は主軸になって引きになるキャラクターがいない

あの2人の俳優の存在感ってやっぱりデカかったよなと思う。

最後にやっぱりディズニーってのも大きいだろう。夢を売る会社の割に守銭奴だし、スターウォーズという神話も自分達で勝手に色々改悪して台無しにした。
多分もはやディズニー自体への嫌悪感も映画好きにはあると思う。

ここまで書いてて思うのはもはやヒットしない要素しかなくなってるのが今のMCUだと思う。

ただ、上にも書いたけどスーパーヒーローもの自体は長く愛されてるジャンルだから、MCUはもはやオワコン扱いされてるけどスーパーヒーロー映画自体が終わることはないと思う。

僕としては今後はTHE BATMANの続編、来年公開の単体のジョーカーの続編、デッドプールとウルヴァリンの映画も楽しみだ。

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