死ぬまでにやりたい事の一つに、情熱大陸の生演奏を聴くというものがあった。 さぞ高貴な、荘厳な雰囲気があるコンサートなのだろうと思い、少しばかり緊張しつつ席についた。 葉加瀬さんが舞台でスポットライトを浴びた瞬間は衝撃的な格好良さだった。 衣装は黒のスーツに多色のラメがキラキラと光り、バイオリンの弓で観客を指すポーズも最高に決まっていた。 知っている曲の方が少ない自分でも充分に楽しむ事が出来た。 情熱大陸は毎回一番最後に演奏するらしい。 それもディスコ風に。ファンの方々はい
文具女子博へ行って来た。 場所は梅田の阪神百貨店。 文具女子博とは沢山の文房具メーカーが集まる文具好きには堪らないイベントで、各地で数日間に渡り開催されている。 手帳を書くようになってから、ペンやスタンプ、シールを使う機会が増え、文房具を色々買い集めている。 ペンはもっぱらSARASAやマイルドライナーが好きでそれなりに数も増えたが、スタンプはあまりない。 その為、今回の狙いはスタンプだった。シールは気に入った物があれば買おうという計画で、事前に欲しい物や気になるメーカーを
私の年齢は三十を超えている。 にも関わらず、私は一度も恐竜の化石を見た事が無かった。 興味が向かなかったからだ。 恐竜に興味を持つようになったのはここ数年の事で、全ては鳥の研究家である川上和人先生から始まった。鳥は恐竜であると知って、私は衝撃を受けた。 鳥は好きだったが、始祖鳥の先祖に想いを馳せた事は無かった。始祖鳥が恐竜に分類されている事も知らなかった。全く知らなかった。 私は図書館で恐竜の本を沢山借り、真鍋真先生や小林快次先生の存在を知った。ラジオも聴いた。テレビも見
きっかけは些細な事だ。 例えば、美味しいスコーンはどんなジャムをつけて食べたのか。 あの言葉は誰から聞いたものだったのか。 覚えていなくても良い事かもしれない。 けれど、覚えていても良い事かもしれない。 いつも覚えていなくても、思い出すきっかけをトラベラーズノートで作るのは良いような気がした。 私は基本的に旅は一人で出向く。 旅というのは大げさか。 ちょっとしたおでかけだ。 誰かと一緒に過ごすのも楽しい。 だが、見た事のない周りの景色より、隣にいる誰かの姿を、聞いた事のな
