労働衛生コンサルタント試験でキモだと思うこと

元々は、前回の「Why 労働衛生コンサルタント?」から
「How to 労働衛生コンサルタント?」に続けていこうかと目論んでいたのですが、
自分が合格してからもう3年も経ったのと、
このnote界隈の情報をみていると「もっといい記事があるやん」と思ったので、止めます。

このガチ産業医さんのまとめ記事を全部読むのがヨロシ。
https://note.com/gachiop/n/na7529544c740?from=notice

して、自分なりにこの労働衛生コンサルタント試験を通じて得たものというか、何が大切だと思ったかを書いておこうと思います。

自分が大切だと思い、この試験を通じて試されていると思ったのは、以下の3つの能力です。
1、さまざまな情報源、伝手をたどって、必要な研修、受験要綱などにたどり着き、締め切りを守って応募、参加する能力
2、自分の得た情報から、必ずしも正解がない問いに対して、エビデンスをもった回答を作り出す能力
3、口頭試問、面接という試練を経て、専門家として答弁する能力


1、さまざまな情報源、伝手をたどって、必要な研修、受験要綱などにたどり着き、締め切りを守って応募、参加する能力

筆記試験免除を得るための「産業医学講習会」についての情報、

公益財団法人安全衛生技術試験協会の情報、

一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会の情報、

などなど、受験のために順番をたどって請求し、申し込み、参加するための手続き、それが集められる、抜かりなく執り行える。
当たり前のことですが、まずこれができないと合格のためのスタートラインに立てません。

<今だったらこのnoteがあるから楽だったろうなあ>とは思いますが、道なきところに道を開く能力が養われたと思えばそれも良し。

首尾よく筆記試験免除を得たとして、
その次の口頭試問をパスするための情報にもたどり着かないとなりません。
敢えてここには載せませんので、上のガチ産業医さんのまとめをたどってみてください。

2、自分の得た情報から、必ずしも正解がない問いに対して、エビデンスをもった回答を作り出す能力

某口頭試問対策で、過去問らしきものが示されます。
が、その正解は、どこにも出ていません。
対策講座でも、「どう答えたらよいか」ではなく、その考え方の根拠を教えてくれるのみです。
これをどう咀嚼して、回答を作るのか、は受験者に任された課題です。

私の目にした情報でも「『労働衛生のしおり』はバイブルだから、それを全部読み込んで記憶すれば良い」とまことしやかに書いてありましたが、
個人的には、あれで口頭試問の回答をひねり出すのはあんまり賢いやり方ではないように思います。

様々に探して、私がたどり着いたのは、
厚生労働省や関連外郭団体のHP、そして定期刊行物などに設問のテーマや質問に回答するための根拠があることです。
つまり、産業医先の本棚に出会いがあるかもしれません。
私は過去5年分くらいのバックナンバーをあさって回答の根拠を求めました。


3、口頭試問、面接という試練を経て、専門家として答弁する能力

これは試験対策の研修会でも言われていたような気がしますが、その通りだと思います。
試験の面接くらいどうにかできなくては、現場を乗り切るのは難しいだろう、と。

個人的には、
・精神科医として日々面接にあたること、
・後輩や同僚の衆人環視の中でも面接すること、
・専門医の口頭試問、
・法廷での証人尋問、
などの経験ある精神科医として、産業医としての場数があれば、
口頭試問という試験自体はそれほど困難なものではなかったように思います。
「亀の甲より年の功」ってね。
でも30そこそことかで取ってらっしゃる方もごまんといるので、準備さえできていれば問題ないでしょう。


準備という点では、
過去問集に対して自分なりの模範解答集を作り、どれでも答えられるようにして、「もう十分やったな」と思えれば大丈夫です。
合格したと思えるラインは感じられる試験でした。


総じて言えることは、「何事にも先達はあらまほしきことなり」ですかね。

「これをやっとけば大丈夫だよ」と言ってくれるのはありがたいのと、
<あの人が受かるのなら自分も受かるっしょ>と思えることが何より大切かと。
自分にとっても、
年下の先輩格が合格していたことが一番の励みでした。

産業医としてちょっと高みを目指すには程よい試練である、というのは言い過ぎでもないと思うのでした。
この項ここまで。

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