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産業メンタルヘルスコンサルタント メンタルケアに特化した産業医・精神科医。産業医事務所…

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産業メンタルヘルスコンサルタント メンタルケアに特化した産業医・精神科医。産業医事務所のなかの人。メンタル対策の解決と限界を企業に。上司や労務担当者の「次にどうすればいいのか」を支えます。

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「産業メンタルヘルスコンサルタント」の自己紹介

メンタルケアに特化した産業医であり精神科医です。 産業医・労働衛生コンサルタント事務所を開設しました。 関連資格はいろいろ持ってますが、省略。 一般に対応がめんどくさいと思われがちな、 いわゆる「発達障害」やいろんな「うつ」への対応が得意分野というか、 好物です。 解決志向アプローチと法的根拠、医学的根拠に基づいて、上司や労務担当者の「次にどうすればいいのか」という疑問に答え、解決と限界を企業に提供します。 noteでは、職場のメンタルヘルス対策や精神医療にまつわること

    • 刺激になった本:「POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)」 ポジティブな例外探しとそれをどのようにコミュニティに広げるか

      今回は刺激的だった本の話。 「POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス): 学習する組織に進化する問題解決アプローチ」 https://amzn.asia/d/fsiYsoh ポジティブデビアンスPDとは耳慣れない言葉ですが、いったい何でしょう? この本の解説によれば、 「ポジティブデビアンス(PD)とは、同じコミュニティや組織などで、問題が発生している悪条件の現場のなかで良い結果を出している「逸脱者」です。このPDが成果を出したプロセスを問題解決につな

      • 良い本:「わが子がギフティッドかもしれないと思ったら」 →「ギフティッド」とついている章は読まなくて良い

        ギフティッド:Gifted、あるいはギフテッド(私はこっちの方が好き) 「(神から)才能を贈られた特別な存在」ということから、生まれつき特別な才能を有している子の事。 日本語で「天賦の才」という言葉の通りですね。 「わが子がギフティッドかもしれないと思ったら: 問題解決と飛躍のための実践的ガイド」 https://amzn.asia/d/fHS0ytI は、そんなギフテッドの子育てに悩む親のための本、であるらしい。 原題は“A Parents Guide to Gift

        • 「パワハラ」と産業医 その2 お勧めの本

          「パワハラ」は産業医にとって、 関連分野であっても主戦場ではないので、 どうも腰が引けてしまうことがある、と前回は書きました。 といって企業の中で起きる問題の解決を支援するのは産業医の役目。 いざ関わるとなればあちこちのサイトやら成書やらを当たります。 読み手に合わせた成書を推薦できることはイケてる産業医の役目のひとつではないかしら。 「パワハラ」というものがどのように定義されるのか、については、 もはや法律的な課題になるので、 どのような本を読んでいただいてもそれほど間

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        「産業メンタルヘルスコンサルタント」の自己紹介

        • 刺激になった本:「POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)」 ポジティブな例外探しとそれをどのようにコミュニティに広げるか

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        • 「パワハラ」と産業医 その2 お勧めの本

          「パワハラ」というものに産業医が関わるとき その1

          産業医として働いていると、パワハラに関連した依頼を受けることがある。 パワハラを受けているので相談したい、 自分に対してではない上司のパワハラを止めさせたい、 という個別相談のこともあれば、 パワハラについてレクチャーしてほしい、 といった企業の管理業務としての依頼もある。 個別の相談であれば、 精神科産業医であるからして、何としてもやり様はある。 自分が知らないことであっても<いっしょに調べながら取り組みましょう>とはできるから。 ただし、企業の管理業務としての依頼につ

          「パワハラ」というものに産業医が関わるとき その1

          こんな精神科クリニックは地雷かもしれない その2

          要注意な、お勧めしかねる精神科クリニック、そのHPの話の続きです。 |Youは、なしてその場所に?| HPを見てもクリニックの設置理由、何故その地で開業したのかが不明 出身地である、近隣の病院に勤務していたなどのストーリーが書かれていない。 それだけで悪いとは言わないが、院長はそんな考えて当然の物語すらも考えられない人物であるということ。 |クリニックの名称が地名、院長の姓などではない| クリニックの名前の由来が不明。 地名、院長の姓などではない。 開設のストーリーと

          こんな精神科クリニックは地雷かもしれない その2

          お勧めできないメンタルクリニックの特徴を考えてみた。 その1

          世の中にはさまざまなメンタルクリニック、精神科診療所があります。 大都市では駅前ビル診がいくつも並んでいるのはもはや珍しくもありません。 でも残念ながら、どこでも大丈夫、とは言いかねる現実があります。 いざ、自分の顧客企業の従業員さんがかかろうという時に、どんな視点で情報を集めたらよいのか。 要注意な、お勧めしかねるメンタルクリニック、そのHPを考えてみました。 |「診断書売ります!」の悪徳医療業者は論外| 金儲けが悪いとは思わないが、モラルハザードを誘導するのは“悪

          お勧めできないメンタルクリニックの特徴を考えてみた。 その1

          子育て、しつけに悩んでいる方に出会った時にお勧めする本

          ビジネスマンの大きな悩み事のひとつに「子育てってどうしたらいいの?」があります。 子育てに悩む親御さんは実に多い。 顧客企業の従業員さんであったり、であう患者さんであったり、自分の仲間であったり。 そんなときにお勧めする本。 子どもを持つかどうか、何人授かるか、なんて悩みもありますが、 子どもを授かったら授かったでまた悩ましい。 どのように教育を付けるか、 幼小のお受験をするのか、中学受験をするのか、などは、 地域差やかけられるコスト、その親の考えなどで決まってくるので、

          子育て、しつけに悩んでいる方に出会った時にお勧めする本

          報・連・相の話

          報・連・相という言葉がある。 もちろん、報告・連絡・相談である。 社会人として働くときにマストなスキルのひとつ。 仕事ができないスタッフについての評価の言葉に、 「奴は報連相ができない」というのは定番。 というよりは、 「報連相ができない=仕事ができない」 ということかもしれない。 でも、「報告・連絡・相談」ってどうすることですか? 「相談」はわかるとして、 「報告」と「連絡」の違いは? はい、私はぱっとわかりませんでした。 今回はちょっと「報・連・相」についてまとめて

          報・連・相の話

          労働衛生コンサルタント試験でキモだと思うこと

          元々は、前回の「Why 労働衛生コンサルタント?」から 「How to 労働衛生コンサルタント?」に続けていこうかと目論んでいたのですが、 自分が合格してからもう3年も経ったのと、 このnote界隈の情報をみていると「もっといい記事があるやん」と思ったので、止めます。 このガチ産業医さんのまとめ記事を全部読むのがヨロシ。 https://note.com/gachiop/n/na7529544c740?from=notice して、自分なりにこの労働衛生コンサルタント試験

          労働衛生コンサルタント試験でキモだと思うこと

          産業医としての契約先スタッフから「主治医になってほしい」と頼まれた話

          しばらく前から契約させていただいている企業がありまして。 そこのスタッフのお一人からのメールで、 「自分の主治医になってほしい」という依頼をいただきました。 普段の訪問時に直接やりとりをする関係ではないものの、業務上で接したこともある方です。 社内でも中心人物のお一人であり、しっかりとした方だとお見受けしていました。 「業務上で負担に感じることがあり、悶々としている」 「会社に行くのが憂うつであり、その負担に感じる事柄、その業務に関係する人物との接触が苦痛であり、動悸がす

          産業医としての契約先スタッフから「主治医になってほしい」と頼まれた話

          Youはどうして労働衛生コンサルタントに?

          私が「労働衛生コンサルタント」の資格を取った訳。 私は「精神科産業医」です。 精神科が専門分野で、産業医をやってます。 メンタル対策が得意な産業医であります。 産業医になったのは、「精神科医ってニッチだし、産業医もニッチだから、精神科産業医ならかなりレアだしイケてんじゃね?」と。 そして幸いなことに、産業医として勤めた先で師匠と出会い、 修行の方向を得て今に至ります。 で、それに飽き足らず数年前に「労働衛生コンサルタント」という資格も取りました。 今回はそのことに

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          「そうきたか」とつぶやけるかどうか

          先日、保護児Aちゃんのの対応に悩む、里親Bさんの相談を受けた。 Bさんは両手はカラフルなマニキュアを塗り、印象的な髪色をしていた。 女性らしい美しさを求める気持ちが強い方なのだと思った。 Aちゃんは肌触りのよさそうなゆったりした服を着ていた。 服はその今日着ている服と、もう一組の服ばかりを交互に着たがるのだという。 Bさんが悩んでいるのは、 Aちゃんが質問されたことに対して、ずれたことを返してくることだという。 先日、スゴイ雪が降ったじゃないですか、 だから私言ったんで

          「そうきたか」とつぶやけるかどうか

          発達障害について、お勧めできる本: 「発達障害大全 ― 「脳の個性」について知りたいことすべて」

          今、令和の世の中は「発達障害」ブームです。 大人の発達障害、子どもの発達障害、思春期の発達障害、 育児本、セルフケア本、世に啓蒙する本、教育業界本、保育業界本、職場向けの本、 面白おかしい系、医療系、医療もどき系、スピリチュアル系、整体系、 「僕の考える最ツヨの治療法」とかエセ科学性、 「自分は発達障害ではありません!キリッ」というHSP系本、まで。 外形的にも新書、ソフトカバー、ハードカバー、マンガ、MOOK、 なんでもあります。 そんな中、これはお勧めしても良いかな

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          吉本とHIKAKINの危機対応の初動に学ぶ

          いつもと全く傾向が違うんですが、 あまりに衝撃的というか、 学ぶところが大きかったので書かずにいられません 何って、 吉本興業の週刊文春の松本人志の性加害疑惑記事に関する初期対応(以下吉本ー松本)と、 ついで起きた、 同じ週刊文春のHIKAKINの二股交際疑惑記事への対応(以下HIKAKIN)の 比較です。 敢えて言明しておきますが、 私は松本人志(以下松本)にもHIKAKINにもほとんど興味がなく、 世のトップスターに対するスキャンダル、という危機に、 企業がどのように望

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          「個人のプレゼンティーズム」と対になる「職場のプレゼンティーズム」 そして「組織の生産性のネガワット」

          メンタル対応に強い産業医を味方につけることは、 企業はプレゼンティーズムのコストを軽減することにより、 生産性の向上につながる! という話の続きです。 少しおさらい。 プレゼンティーズムとアブセンティーズムは、健康問題が企業の生産性に与えるマイナスの影響のことで、 ・プレゼンティーイズムは働いているけれど、生産性が落ちている状態 ・アブセンティーイズムはそもそも働けなくなる状態 でした。 |「個人のプレゼンティーズム」| 企業の損失は、アブセンティーズムよりもプレゼンティ

          「個人のプレゼンティーズム」と対になる「職場のプレゼンティーズム」 そして「組織の生産性のネガワット」