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自己肯定感とポジティブ思考


自己肯定感とポジティブを混同している人が多いような気がする。

例えば…

トイレでちょうどペーパーが終わったとする。

本心は
「ちぇ、終わっちゃった。変えなきゃなんない。面倒だなー」と思う。
「もう少し残っててくれたら、自分が変えなくてもよかったのに」とも思う。

そこで
「ちょうど自分が交換する場面に当たってよかった!これで他の人の手間が減る!」
というふうに持っていくのがポジティブ思考。

「ああ、終わっちゃったなぁ。めんどくさいなぁ」という自分をそのまま認める。
これが自己肯定感。
後の行動をどうするかは別の話。

自己肯定感は
ありのままの自分を受け入れること。

めんどくさくて、変えない自分がいてもいい。
嫌々交換してもいい。

交換したなら「今、私は交換することをめんどくさいと思いながら、交換した」と意識する。

交換しなかったら「後味悪いけど、今そんな気分じゃないし、誰かやってくれるでしょ」と後味が悪いことを意識する。

そんなふうに、感じたことを
「それも自分」と受け入れることが、
自己肯定感を高める入り口なのです。

そういった些細なことから
ありのまま自分を受け入れていく作業を繰り返し、
大きな課題でもそのままの自分を受け入れられるようになる。

自己肯定感は過程ではなく、結果なのだと
個人的には考えている。

自分にとって「いい結果」を残すために
「自己肯定感を高める」という種の本が売れているのだと思う。

それだけ自己肯定感が低い人が多いという顕れでもある。

裸の心の自分。
率直な自分。

それを受け入れられるのが、自己肯定感が高い状態。

その逆で、
自分の粗探しをして、自分を責めて、
自分で自分の首を絞めているのが
自己肯定感が低い状態。

トイレットペーパーに話を戻そう。

「ああ、変えなきゃってわかってるのに
変えなかった。私ってなんでズボラな人間なんだろう。こんなんじゃダメだ。
私は家族に「終わったなら変えといてよ」と言われるだろう。卑怯者呼ばわりされるだろう。だって、そういうことしちゃったんだもの」
と、自分を責める状態のことだ。

なんて言われようが、
家庭のルールだろうが
したくなければ責められるのも承知で
変えないことを気分で選ぶことがあってもいい。

「あ、変えようと思ったのにそのままトイレを
出ちゃった」っててへぺろで済ませたっていいのだから。

そんなこんなで、
自己肯定感とポジティブは全くの別の世界のものなのです。

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