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わたしがマスクを外している理由

2023年3月13日にマスク着用が個人の判断となった。
(マスク着用について|厚生労働省)
花粉症でないわたしとしてはマスクをしているメリットがないため、意気揚々と外して生活している。

マスクを外していると、体感としてすごく楽である。
まず呼吸がしやすい。歩いているときの息苦しさがなくなり、新鮮な空気を吸っている実感がある。
あと、玄関からあわててマスクを取りに戻ることがなくなった。つまり、外出前に子供たちに支度をさせ、荷物を準備し、いざ家を出ようとしたときの「マスク忘れていた問題」がなくなったのだ。これは大きなメリットだ。

ただ、街を歩いているとマスクを外している人は少ない印象を受ける。特に若い子。わたしは30代後半なので、大人になって仕事もしてからのマスク生活。つまり、マスクをしていない生活が長かったしそれがふつうととらえていた。だけれど思春期の過敏な時期に「マスクをしなさい」「鼻が出ている」などと指摘されたり、指摘されている人を見たりした若い人はそうもいかないのだろう。
実際、あるレジャー施設に子供たちと行ったときに露骨に嫌な顔をされた。たぶん高校生だと思う。

わたしは彼/彼女らが間違っているとは思っていない。だけれどわたし自身が間違っているとも、思っていないのだ。不安な気持ちにさせてしまったのは申し訳ないけれど、「これが本来の姿だし、マスクをしていない相手と接するのはふつうのことだよ」と大人が示す必要があるのだろうな、と感じた。

これは、感染症におびえてさまざまな対策を打ち出した大人の義務のように思う。
感染症の脅威を甘く見ているわけでは決してなくて、「共存しなければならないでしょ」ということを、もっとポジティブに伝えたいのだ。

だけれど、無理にマスクを外した生活をしようとは考えていない。誰かを不安にさせたり不愉快にさせたいわけではないし、この春にはインフルエンザも流行っていたから、マスク自体が必要なくなることはないのだろう。
だから鞄の中にはいつもジップロックに入れたマスクを持ち歩いていて、混んでいる場所や病院ではさっと取り出して使えるようにしている。

偉そうなことを書いたけれど、わたしはこのマスク生活の間、寂しかったのだ。一緒に働いているひとでさえ、食事の場面になって初めて顔がわかる機会も多かった。美人とか不細工とかはどうでもよくて、あなたがどういう顔をしているかわたしは知りたいよ、と思うのだ。

だからわたしは気にしないふりをして、マスクをしていない顔でにっこり笑っていようと思う。
もう春も過ぎようとしている。

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