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旅の終わりのカップそば

旅が好きだ。
そう思えるようになったのは夫の影響が大きいと思う。もともと、外からの刺激に弱くて疲れやすいわたしをあっちこっちに連れ出したのは夫だ。
夫はすごい。出張に行くと出張費用の中で行動しているにも関わらず、3つほど県を回ってくることがある。タフだし、移動もひとに会いに行くのも好きなのだ。

我が家は現在2人の子どもを育てているけれど、家計で大きな位置を占めているのが旅費ではないだろうか。
週末にお出かけするのはもちろん、泊まりがけでも年に3.4回は出かける。先日行った大阪で長男が「このお泊りには温泉ないの?」と言っていて、まあ贅沢に育ったものだと感じた。

子どもは2人とも男の子なので、両親と一緒に旅行に行ってくれるのもそう長い期間ではないだろう。今のうちに楽しいことや新しい発見をたくさんしたい。

わたしは食べることが好きなので、旅行先ではついつい食べ過ぎてしまう。大阪でもお好み焼きとたこ焼き、だし巻き卵をつまみに日本酒を飲んだ。夜で、宿から徒歩3分の場所にいい感じの飲み屋さんがあったので子連れで行ったのだ。
おいしいものを食べるのは幸せである。ふだん食べないおやつも食べるのも旅の醍醐味の1つである。5151のアイスバーを冬にも関わらず長男と食べて「冬にアイスってすごいねえ」と通りすがりの女の子に言われたのはわたしです。

旅の間に楽しく食べているので、帰るころには食べ疲れしている。「ちょっとおいしいものはもういいかな」と感じている。しかし夜中にお腹が空く体質なので、夜ご飯抜きというわけにはいかない。

そこでいつも食べるのがコンビニにも売っているカップそば。ラーメンではなくて日本そばのほうだ。旅の終わりのカップそばは、帰ってきたことを身体に教えてくれる、ホッとする食べ物なのである。

甘いだしの香り、少し硬いかな、と思われる麺、小腹にしみていくちょうどよい量のそばとトッピング。
このときばかりは自宅の台所で立ったまま食す。ひと息つく、とはまさにこのことだ。

今年の夏は沖縄に行く。夫は泳げないのであまり海に行きたがらないけれどそれでも行く。長男や次男と泳ぎ、ソーキそばやラフテー、泡盛を楽しむのだ。

まだ3月なのにわくわくしているわたし。そして、そんなに楽しみにしている沖縄旅行でも、やっぱり旅の終わりにはカップそばを食べるのだろう。

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