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娘ちゃんに苦悩する日々

今日の0時から、フランス全土がリスク地域指定となりました。

娘ちゃんはまだフランス旅行から帰って来ていません。明日ドイツへ帰って来て、隔離施設に直行し、コロナテストを受ける予定だそうです。

娘ちゃんは、我が家にフランス旅行先から絵葉書も送ってくれました。絵葉書は数日前に届きました。楽しく過ごしていること、毎日彼氏をより好きになること(これはもう恋で周りが見えなくなっているご様子…)、そして帰国時には隔離施設に行ってコロナテストも受けること。

私はコロナが既に急速に広がり、ニュースにもなり始めていたフランスへ、そのタイミングで旅行へ行った娘ちゃんの決断に思うところがあり、せっかくの絵葉書も素直に嬉しく思えずで、それでも娘ちゃんの判断をひとりの人として尊重すべきなのかと「楽しそうで良かったね」と思う気持ちが湧いたり、でもこのコロナで皆が行動を自粛している時に伸び伸びと旅行する(娘ちゃん曰く、別荘にほぼ篭っていて、観光も小さなものを2回しただけ…娘ちゃんからすれば「コロナを警戒して私だって自粛している」…らしいのですけれども)姿に苛立ちを覚えたりと、複雑な心境がしていました。

「今のフランスに行くことをどうかと思う」と話した私達に、楽しそうな絵葉書を送ってくれる娘ちゃん…いいんですよ、ぷいってされるよりも。けれど、この旅行をよく思っていない私はどう反応したらいいのでしょう。次に会った時に旅行の話をされたら、良かったね!と嘘の笑顔では聞けないし、聞きたくもないです。

そして、その絵葉書に書かれていたのは「ドイツへは18日に帰国して、26日から大学が始まる。帰国したら隔離施設へ直行して隔離5日間とコロナテストを受けるよ」、という言葉。

え?帰国が大学スタートの8日前!なぜ?!なぜなの?!14日間ではないの?!1ヶ月間も旅行していて、大学の始まる前に余裕を持って帰ってくるのは最低限のことではないの?!もしも帰りの電車でコロナをもらって発症した場合、大学スタートまでにコロナを完治は出来ないよね?!と急激にストレスがヒートアップしてしまいました。娘ちゃんは彼氏さんと(娘ちゃんより8歳年上の大学院生)、その友人(彼の年齢は知らないけれど大学院生)と3人で旅行中です。3人のうちの誰も、日程に余裕を持った帰国を考えなかったのでしょうか。

夫と、この帰国予定日は大学までの日数が短すぎないか、という話になり、夫も「旅行前の電話では隔離期間も考えている!と言っていたのにまさか8日間だけとは。娘は、自分が陰性だという前提でしか考えていないのでは?」と2人でイライラ。

娘ちゃんは成人したとはいえ、まだ親の経済支援の上で生活しています。大学費用も親の出費。大学入学前の自由を楽しむのもいいけれど、まずは大学生活が無事にスタート出来る様にする事は、彼女の娯楽よりも先に優先されるべき課題ではないのでしょうか。しかも、娯楽ももう堪能しているのに。

娘ちゃんの携帯は海外に対応しておらず、夫は「ドイツへ帰って来たら話し合う。」と言います。けれど、私はそれでいいのだろうか?!とモヤモヤ。

もうすぐ終わる楽しい旅行中に、水を刺すような連絡を入れることがいいことでしょうか、でも、旅行を楽しく満喫し終えてから何か言われたとて、事後の事について言われたところで響くのでしょうか。

どちらの方が娘ちゃんに届くのか…。

迷いに迷ったけれど、今回のフランス旅行には、私達としては気になる点があったので、少しでも娘ちゃんがその事について思考を巡らせてくれる時間があるように、今、連絡を取ろうと決断し、夫が長いメッセージを送りました。

娘ちゃんからも長いメッセージが返信されたそうですが、私はもう、他者へのリスクも伴うにも関わらず自由を謳歌しギリギリに帰ってくる娘ちゃん(私目線ではそう見える)への苛立ちとストレスに耐えきれず、私から直接、継母という立場ではなく友達としてと断ってメッセージを送ろうかとも思いましたが、実親である夫が動いてくれるなら夫に今は任せようと、夫が書いた文章も娘ちゃんからの返事も読んでいません。いや、ストレス過ぎて読めません。

夫曰く、返事では「大学の私の授業のスタートは11月2日から」で、「その授業もコロナの影響でオンライン授業なのでコロナにかかったとしても大丈夫なのだ」と書いてきたそうですが、夫と、「では、あの絵葉書の大学は26日からだという記述はなんだったのだろう」と…。

私としては、11月2日からは本格的な授業の始まりで、26日から入学前のオリエンテーションがあるのでは…という気がしていますが(学費を振り込んだ時にそう読んだ気がするのですが定かではなく)、夫もわからないと言います。※ドイツの大学は日本のように分かりやすくこの日に入学式!があるわけでもなく、専攻科目でスタート日程が違ったり、コロナの影響で変更があったりとよくわからないのです。

「コロナにかかっていたとしてもオンライン授業だから大丈夫」という考え方にもイラッとしてしまいます。症状がどのように出るのかもわからないのに、体調がしんどくなったとしても、ちゃんと授業は頭に入るというのでしょうか。しかしながら、大学が2日からなのなら帰国から14日間は確保できますけれども。

なんだかまた娘ちゃんは、自分の都合のいいように解釈して行動しているような気がしてモヤモヤします。ですが、もう成人で何事も自己責任というのなら、彼女のしたいようにさせておくしか(したいようにしかしませんし)ないのかな、子供と大人の間の年齢で、自分の判断で行動しだす際の成長過程なのかな、と、もうこちらの頭の中がグルグルします。確かに、自分が同じような年齢だった頃を思い返しても自己中心的になっていた時期だった気がします。

一応、コロナの為の対策は、彼女なりに考えてとっているわけですし。ドイツの保健局のような施設にも報告して手続きしているようですし…。人が動かないと経済も動かない、こういう動く人たちが一定数いる事も、大きく見れば必要なことなのでしょうか…。禁止されていないんだから、やったっていい、そういうものなのでしょうか…。モヤモヤ モヤモヤ。

コロナで大変な時期に、娯楽旅行でフランスへ行った3人が、隔離施設の3人分スペースを埋め、係の方にテストの手間をかけてその方をもリスクにさらす…と思ってしまうのは、日本人的思考なのでしょうか。

もう、最近の娘ちゃん問題を話し合う度に、私達夫婦間でもイライラが行き来して、夫婦共に疲れてきています。

夫も悩んで、夫が普段はとても嫌がってしない、元嫁との連絡をとってでも近頃の娘ちゃんの言動に対する元嫁の考えを聞こう、と電話もしましたが、元嫁は不在だったようで、電話に出た息子くんと少し話して様子を聞き、息子くんにも少し最近の娘ちゃんの言動に対する夫や私の意見を話ししたそうです。夫は息子にも話すことで、息子の将来に向けての思考の参考になればいい、と言います。私も知ってもらったらいいと思います。

この旅行問題だけではなく、彼氏さんとのことでも気になっていることがあるのです。娘ちゃんの話すこの彼の行動には、モラルの欠如した行動に思えるものが多く、私は「それはどうかと思う…」と感想を述べるのですが、娘ちゃんはその行動を肯定し、目をキラキラさせて、いかに彼がクールでいい人であるかを話してきます。このフランス旅行でも、行きの電車内での彼の写真を私達にメッセージで送って来たのですが、4人で向かい合って座る席に座り、片足を電車の窓辺についているミニテーブル(飲み物や小物などを置くテーブル)にどーんっとのせているものでした。…27歳ですよ、27歳。

なにが私にとってショックかと言うと、私から見るとモラルの欠如した、躾がなってないように感じられる彼氏の言動ではありません。それもどうかとは思いますが、彼のことは知りません。その彼の言動に疑問を感じず、むしろ誇らしげに話してくる、娘ちゃんの今の感性がショックなのです。片足をテーブルにあげている彼の写真を、私達に堂々と送ってくるということは、彼女はこの点に関して問題ではないと思っているということですよね。(息子くんによると同じ写真をお母さんである元嫁にも送っており、その反応もよくなかったそうです。)

今後の養育費問題(過去記事有り)、この旅行問題、モラル問題… 

「娘ちゃんがドイツへ戻って隔離期間も終えたら、会いに行って話し合いの場を設けたい」と夫はいい、娘ちゃんも話し合いには合意しているそうです。「ダディと2人ででもいいし、萌がいてもいいし、弟もいてもいいよ」、とは言ってくれているそうです。むやみに反発するのではなく、私達とも話し合おうと、受け入れてくれる姿勢は嬉しいです。私達にとっては娘ちゃんの思考のどの点が気になったのか、全部を否定したい訳じゃないことを伝えながら、娘ちゃんの意見も聞きながら、整理して話せたらいいなと思います。その場に私が参加するのかどうか…、いつも口が達者な娘ちゃん、今の私では体力気力がついていく自信ないな…。

今の娘ちゃん(年齢的にも、そして恋にも暴走中…)には、私達の今の想いは届かないかもしれないけれど、何も言われないままよりも、いつか後に思い出して、ああ、あの時、パパや萌はこういうことを言っていたんだな、と考えてくれる時が来たらいいけれど、と夫と話しています。

娘ちゃんがモラルを失った方向へ成長していってしまわないだろうか。と不安には思うものの、それこそ彼女自身の人生、気になる点は伝えはするけれど周りに出来ることはそこまで。

娘ちゃんは優しい子で、いつでもポジティブ思考で、気持ちの切り替えが上手でウジウジすることなく、自己肯定力に満ち溢れ、凄いなと思ってきました。私が娘ちゃんに対して尊敬する点です。

それらは今でも彼女の良い点でもあるのですが、成長と共に自己中心的な思考へもっていってしまっているように思います。物事を自分の都合のいいように解釈し、他人は他人、と他の人の意見も尊重する事はできるけれど、同時に、自分は自分、と自己主張も譲らない。結果、他の人も好きにしたらいい、自分も好きにする、と他人への配慮に欠けてしまう。

インターネットで「ポジティブが過ぎると自己中心的になる」と読んだ記憶があります。今まさに、そんな気配がいたします。

ああ、人って難しい…。



2020年10月17日


ありがとうございます。励みになります。 頑張って更新しますね。夫と美味しいものを食べたいな。