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本邦初!youtubeで話題の動画「ウ”ィ”エ”」(バーバパパ作)について論じてみた!-こんなネット論は嫌だー

⚠️以下の文章は、特定の世代にのみ響くキモいインターネットの話をしています。思春期に「検索してはいけない言葉」を検索した人以外は、心を無にしながら流し読みしてください!


やらんつもりでいたNoteをこないだの外堀でのゴタゴタでうっかり始めてしまった(前回記事参照)。どうしたものか…。
普通の文化系なら、音楽や小説の感想でも書くんだろう。でも、そんなん全く自信がないし自意識上の問題が…。うーん、誰も論じてない様なコンテンツの話をしよう。それなら1人中1位だから比較されないし。でもある程度、知名度がある奴じゃないとなぁ。


………というわけで、この記事ではこの動画の話をします。
バーバパパによる動画作品「ウ”ィ”エ”」
https://www.youtube.com/watch?v=iSsct7423J4


どうですか?これ。完全に2020年代最初のインターネットでしょ。
7月22日にアップされ2週間で再生回数250万回。しかも、元々あまりチャンネル登録者がいなかったアカウントで、だ。


インターネットとは勿論「昔の深層WEBっぽい、ネットがなかったら絶対世に出なかった様なキモすぎる作品。でも多くの人を惹きつけてしまうコンテンツ」を指している。

なお、ここでいうインターネットの定義は以下である。

昔のネット特有のアングラ感、ニヤついてしまうコミカルさ、そして絶妙なバズり要素…概ねこの3つが揃っていることだ。上の動画でいうと

・昔のインターネット特有のアングラ感→これは言うまでもない。例えばこの目と口を横にする表現は、かつてのインターネットでキモイ動画を作る際によく使われた技法である。しかし、動画編集技術の発達もあろう。かつての似たような動画とは段違いのクオリティで「手作り感」「クソコラ感」がまるでない。そのため古臭さを感じずに視聴できるのだ。

・ニヤついてしまうコミカルさ→動画に出てくる人物の金正恩っぽさ。これが肝である。あくまでも「ぽさ」なのだ、似つき具合がちょうど良すぎる。
こういう興ざめしない程度のギャグをキモくダークな作品に昇華させれるかが、完成度に関わってくる。途中に急に出てくる犬の意味不明さにも同様のことが言える。

・絶妙なバズり要素→この曲、EDMやトランスを連想させる。本来まぁまぁ今のネット民口に膾炙するような音源だろう。昔のニコ動で流行った電子音楽もそうだったが、「パリピ感を抑え、耳に残るメロディラインがついたEDMぽい曲」はオタク受けがいいのだ。それと素材にしやすいしね。
(アップロードから1週間ほどで既に「ヴィエ」を素材にした動画で出てきている。太鼓の達人とか、ピアノで弾いてみたとかスタンダードなものだが、どれも数十万の再生数だ)

また、動画の概要欄に書かれた小説も絶妙だ。こういう意味深な文章を書かれるとインターネットチルドレンはついyoutubeのコメント欄に「気の利いた事」を書きたくなってしまうのだ。
コメント欄で小説リレーが始まってるのがいい例だ。こういうのはコンテンツを盛り上げる。

僕の大学生活(2016-2020年)の中では他に、Twitter漫画家のキムギニョン、動画クリエイターのFranz K Endo、検索してはいけない系Vtuberのォ逅(ンヌグム)などが、このインターネットに該当する。

こういうノリのピークは、ゼロ年代後半とかだろう。「検索してはいけない言葉」を片っ端から検索しては、PCを変なウイルスに感染させて親父に怒られた小学生だった僕も、もう22歳である。22にもなってこんな話を文章に起こすなよ。
今じゃニコニコ動画も2チャンネルも凋落。ネットが完全に大衆化した中では、こういう「インターネット」はもう出てこなくなりそうなもんだが…。
しかし、やっぱ年1くらいで意味不明の鬼才が出てくるもんだなぁ。

ちなみにこのバーバパパさん、他の作品も多数アップしている。
「めっちゃエキサイティングな公園」
・https://www.youtube.com/watch?v=-il5AZGBRJo&t=231s
こっちはちゃんとした音楽作品って感じですね。全くキモさがない(感覚麻痺?)
「https://www.youtube.com/watch?v=A4ktGNvBGgI&t=16s」
・これはもう完全に面白フラッシュ総合サイトじゃん。ゼロ年代末期の小学3年生が見るやつ。明らかにそれの影響うけてるってか、もうまんまじゃん。

ところで、やっぱ上記にあげた様なクリエイターは僕(97年度生まれ)と同世代ばっかだ。
キムギニョンは98年度、Franz K Endoは96年度、ォ逅(ンヌグム)の中の人は94年度だ(確か)。
アングラっぽかったネットを、思春期の初めのほうでちょっと摂取した世代。それらに影響を受けて、暇な大学生活の中で才能を開花させたみたいな感じだろうか。いや、キムギニョンは中卒だけど…。

やっぱ、バーバパパさんも俺ら世代なんですかね?
他の三人なんやかんやで繋がりがあったりするもんなんだけど…正体が気になる(例えば主宰する大学のサークルのポスターをキムギニョンに発注したりしました。自慢にならないサークル自慢大会で優勝できそう。)。

うーん、でも何者か一切知る余地がないのも本物感があるなぁ。

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