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不登校 NHK「学校のみらい」を見て

不登校児童・生徒30万人から考える


不登校の児童生徒
 

【不登校】とは文部科学省の「学校基本調査」によると,長期欠席者(年間30日以上 の欠席者)のうち『何らかの心理的,情緒的,身体的あるいは社会的要因・背景により, 登校しないあるいはしたくともできない状況にある者』ただし,病気や経済的な理由に よる者を除いた者をいう。とある。

『何らかの心理的,情緒的,身体的あるいは社会的要因・背景により, 登校しないあるいはしたくともできない状況にある者』またこれらの状況を問題行動とみてはいけない とも言っていた。

子どもたちはなぜ学校に行きたくないのかインタビューしていた。
 ・全部競っている。学校は競争だ。
 ・時間が決められていて、好きな本がないのに読まなければならない。
 ・みんな同じことをやらされる。 等々

さて、これを皆さんはどう受けとめますか。
 ・わがまま
 ・集団についていけないだけだろ
 ・我慢ができないのだ
 ・いやでも行っているいる子がいるのに
 ・親がしっかりしていないから
 たくさん出てくるでしょうね。しかし、今現在子どもに接している人達には、このような発想を捨ててほしいと思います。教師が言わないまでも心の中で思っていると、見透かされちゃいますよ、生徒に。特に不登校になる子は人の目や心の動きに敏感な子が多い。結構人間観察力にたけている子がいるのです。

 電話や家庭訪問をして話をしているときに、先生は子どもの様子を探ろうとする。とともに、子どもも先生の心を探っているのです。本当に心配してくれているのか、仕事だから来ているのか。敏感な子は見透かしています。
休んでいる自分を受け止めてくれているのか、休んでいることを問題行動と思っているのか。
 いかに信頼関係を構築するか。子どもや保護者の心を開かせるか。とても難しいことですね。不登校の子どもでなくても難しいのに。
 たくさんお話をすることが基本となるのでしょう。学校以外の他愛のない話でもいいし、保護者の苦労話をひたすら聞くでもいいし。とにかく、あなたを認めている人がいるんですよと安心してもらうことでしょうか。公教育の一斉授業に埋もれてしまっている子どもが、苦しんでいるかもしれません。

一斉授業の限界?

 公教育のほとんどは一斉授業です。一斉授業が悪いとは思っていません。しかし、個に応じて教育環境を整える柔軟性も必要になってきているのではないかと考えます。
 韓国の「代案学校」という学びの場を取材したものを流していました。必修教科は国語と社会科の二教科だけで、あとは子どもが考えたり教師が組んだりします。

 コンピュータの好きな子どもたちは自分たちでプログラミングをしゲームを作ったり、体を動かすことが好きな子は思い思いのスポーツをする。アニメを描いている子もいる。
 表情は生き生きとしている。当然ですね。好きなことをしているわけですから。

 韓国は、いい大学そしていい会社のルートから外れないように勉強勉強のイメージがあります。ニュースで警察も受験生を送るシーンは毎年のように流れますから。

 代案学校を卒業した子は就職が一般的なようです。自分の興味関心を高められるところに勤められたら幸せですね。

天童中央小学校

 天童中央小学校は、一斉授業は8割あとの2割は教師が考えたカリキュラムや児童が考えた授業を行っていました。
 児童が教師をする授業もありました。当然教師のアドバイス・支援があってこそできることだと思います。不登校生徒は0になったといっていました。児童は、学校が楽しいと言ってます。
 しかし、教師は学力向上という目線で考えるとこのままでよいのか迷いがあると答えてます。文科省の小6・中3の学力検査でどのような結果がでるか。他校と大きく違えば、方向性を変えてしまうのでしょうか。それとも、不登校0を維持しながらも、学力を高めさせる工夫を考えるのでしょうか。後者であってほしいと思います。

日本の一斉授業の見直し

 こうした方がいいという案が出せるわけではありませんが、見直す必要性は感じます。昔は学力別に授業を組もうとすると、差別だ!という声が上がりました。差別ととらえるか個に応じた展開と受け止めるか、それは子どもの満足度にあるのではないかと思います。わかった! できた! が増えれば、学校に足を運ぶことが重荷になることは減るのではないかと思います。

願い

 子どもは減っているのに、不登校は増える現実をお国も真剣に考えて、教育に対する予算を増やしてほしいと願います。世界38ヶ国の中で、教育にかける予算額は下から3番目か4番目でした。悲しい。ヨーロッパの国々は上位でしたね。
 子どもは社会の宝です。一人一人の個性を生かせる教育が実現することを願います。

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