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「篠原涼子プロデュースのシャンプーの・・・」と電話がかかってきた。


はッ?
それってもう半年以上前に「解約しますっ!」て連絡したやつやん。


私は、シャンプーの広告にめっぽう弱い。
中学生の時から癖毛の髪が気になって仕方なかったのだ。
サラサラのストレート髪は憧れだった。
私の髪は縮れ毛というよりうねり毛というのか変なクセがある。
周りの人には「そんなん気にせんでいいやん。」て言われる。
でも、「他人の髪やから気にならんか知らんけど私は自分の髪がこんな風にうねってるのが気になって気になってしゃーないねん。」と思っているのだ。
もう還暦に近い後期おばちゃんになっても、『サラサラストレートになる』という謳い文句のヘアケア製品にはいまだに藁にも縋る思いをもってしまいついつい手を出してしまうのだ。
そして昨今のSNSのウソツキ広告にもまんまと騙される。

だいたい「篠原涼子プロデュースのシャンプーの・・・」と言われても、篠原涼子さんのこと私は知らん。
3年前までの30年余りずっとタイで暮らしていたし日本に帰って来てもテレビはほぼ観ない。
「篠原涼子」という名前はいろんなところで目にしたことはあるけど篠原涼子さんがどんなドラマに出てるのか、どんな役どころをしているのか存じ上げない。
私がそのシャンプーを買ったのは広告がサラサラのストレートになる期待をいだかせたからでどこの誰がプロデュースしたのかは全く関心ない。
そんなことはどうでもいい。
このシャンプーこそはきっと私の期待に応えてくれるはず!と広告文のいいことずくめの甘い誘いにひょいひょいのってしまった。
学習せいっ!!と自分を𠮟りつけても一向にあかん・・・・・
効き目なし。

SNSで広告を出しているヘアケア、スキンケアなどで多いのが
初回限定でものすごい割引率で販売するやつ。
「わっ!すごく安くなってる!ほんなら一回使ってみたいなあ。」
と購入したら勝手に定期購入になっている。
そして2回目からは初回のような甘さは消え、「その値段じゃ買いたくないわ・・・」という価格に早変わりする。
この販売方式にも売る側と買う側の駆引きの流れがあってんやろなあ・・・と思う。
私が知る初めの頃は、「定期購入」と言う文字をできるだけ目立たんように書いたうえ、これまた目立たんように2回目の購入終了前の解約は初回の特別価格扱いがなくなり差額を支払わないといけないとかセコい縛りの決まりがあった。
とにかく2回目からが高いっ!
きっと「そんなん詐欺やんっ!」という声でも上がったに違いない。
今は「縛りなし」と明記しているものが多い。
それでも「定期購入」なのがまだセコい。
スッキリと「初回購入特別価格!定期購入なし」と潔く売ってくれたらいいのに。
「何か知らんけどいい会社やん」って思うしホンマに良い商品やったら購入者は自ずとリピート及び定期購入するのに。
初回の特別価格で買うねんやったら定期購入しやなアカンねんぞ、というスタイルはどうも騙されてる感が付きまとう。

だから初回の配送が届いたら速やかに解約する。

この解約が、またひと手間かかるのだ。
注文はメールとかでもOKなのに解約は電話でないと受け付けてもらえない。
その電話がなかなか繋がらない。
あんまり繋がらないから簡単に解約できないように回線数を少なくして繋がりにくくしてんのんちゃうん・・・と疑ってしまう。
解約の電話を掛けるために根気が要るなんておかしな話だ。
解約の電話では必ず「もし差し支えなければ・・・」と解約理由を訊かれる。

正直に言うことにしている。
「2回目から高いので。」

篠原涼子プロデュースのシャンプーは解約しよう思っていながらついつい忘れて2回目が届いてしまった。
シャンプーとトリートメントがそれぞれ2本ずつ送られてきた。
シャンプーもトリートメントもそれなりに使い心地はいいと思うけどいやいや値段が高すぎるやろ・・・と悲しくなった。
シャンプーのくせに人を悲しくさせてどうすんねんっ。

一刻も早く解約したいっ。
根気を越えてほとんど意地で掛かるまで電話をした。

電話に対応してくれたオペレーターさんは丁寧な話し方でとても感じのいい女性だった。
「もし差し支えなければ解約のご理由をお聞かせ願えますか。」
この質問に、待ってました!とばかりに
「品質はそれなりに良いと思いますが値段が高すぎます。」
とキッパリ言った。

すると、思ってもいない返答が返ってきたのだ!!!

「そのようにおっしゃる方が大勢いらっしゃいます。
そこで、このようなお電話をくださった方限定でこれからずっと半額でご購入いただけるプロモーションをしております。
今後ずっと半額で定期購入されませんか?」

なんだってー!!!!!
それはおかしいやろっ。
「高い」って電話してきた人は半額になって黙って使っている人はずっと高い値段を払い続けなければならないってことではないかっ。
絶対にそんな売り方おかしいっ。
けったくそ悪い。
「絶対に要りませんっ!」
と受話器を置いた。
商品の品質はなかなか良いと思っていたのにそんな思いも消えてしまった。
このやり方は好きじゃない。
嫌いや。嫌い。

そんな解約のやりとりをした会社から電話がかかってきたのだ。
今更なんじゃらほいだ。
「もうずいぶん前に解約の電話をさせてもらいましたけど。」
と言う私に、オペレーターさんは今日の案内は美容液だと話を始めようとした。
なので言わせてもらった。
「解約する時に理由を尋ねられたんです。
だから『値段が高すぎるから』と正直にお伝えしました。
そしたらそのような声が多いから高いと電話をした人限定でずっと半額で購入できる・・・という内容の案内を受けました。
私は、そのやり方はおかしいと思うし好きじゃないのでこの会社では購入したくないと思ったんです。
お電話をくださってる方は丁寧に良い対応をして下さっていますし悪い気持ちは持っていませんしこんなん言うてすみません。
でも、売り方が好きじゃないから二度と買いたくないと思っています。」

オペレーターさんは、それは大変失礼いたしましたと丁寧に詫びて電話を切られたけどごめんね、あなたが悪いのじゃないんだけど。











思う存分サポートしてやってくださいっ。「よ~しっ!がんばるぞ!」という気になってもっとがんばって書きます。