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  • 母は宇宙人

    世の中にそこそこいるらしいちょっとしんどい母。昔からそう教育されて来たので気付けなかった周りの母親達との違いや、しんどいエピソードを綴ります。

最近の記事

女の友情

女はつくづく奇数では生きられない生き物だ。 男もそうなのかもしれないが、私は女なので、ここでは女と限定しておく。 大人数ではそうとも言えないが、3人となると途端に女は対抗心や劣等感を少なからず心に灯す。 自分よりも他の2人が仲がいいと胸にチクリとささる苛立ちを覚えるのだ。 ましてや、自分の知らない近況をもう1人が知っているとざわざわと不穏な気持ちが押し寄せる。 今日私はそんな気持ちで女友達と3人で食事をしていたわけだが、おそらく私以外の2人も時にそのような想いを抱い

    • 優先順位〜トイレ編〜

      唯我独尊の宇宙人母は変なところがデリケート。 家族がトイレに入ったあと暫くトイレを使用出来ないのだ。 その辺りは個人の嗜好というか、許容範囲の部分なので別にいい。いいのだが、 出かけている時に公衆トイレに並んで使用することは出来るのに、家だと家族であるのにも関わらず嫌がる。というのが何だかなぁと思うところである。 それは恐らく我が家の確固たるヒエラルキーが彼女の中で存在していて、自分より格下の人間が先にトイレを使用することが許せないというのが一番の理由だろう。 最悪

      • 常套

        彼が大層面白そうに話す話は決まって何てことないおがくずみたいなものだった。 奥さんが寝坊してどうのこうのだとか、子どもが幼稚園でどうしたのだとか 終始そんな話をしては、珈琲代も払わずに帰っていく。彼はそんな何とも迷惑な奴だった。 くだらないよ。 私がそう言えば彼は嬉しそうに笑い、そうか?とすっとぼけてみせる。それが私たちの常套だった。 酔った勢いでセックスをした次の日も、何も変わらずこのやり取りは行われた。 相変わらず彼は奥さんや子

        • 宇宙人母はゴーイングマイウェイ

          母はとても自由でとても自分勝手な人である。 お金がないお金がないと嘆きながら大量に借りた韓流ドラマを観て、 お金がないお金がないと娘の給料日に手を差し出しながら店屋物ばかりを頼む。 鞄と服がとにかく好きで、似たようなものをいくつも持っているのにも関わらず、買い物に行くたびに買ってきては二階にある使っていない部屋(自分の部屋だと頑なに譲らない)に大量に放り込んでいく。 バタバタと地域の活動に勤しんでは、帰ってきてリビングの真ん中で寝転びながら韓流ドラマのDVDを

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        • 母は宇宙人
          2本

        記事

          辟易

          寂しくて淋しくて 誰がこの心を理解ってくれますか。 辛くて悔しくて この想いにいつか終わりはきますか。 誰に話せば救われますか。 何に救いを求めますか。 信じたものを本当の時に貫けない自分が 私は、私は、心底嫌いなのです。 理解っていても動けない自分を 私は、私は、心底許せないのです。 自分を愛せないから人を愛せないのです。 人を愛せないから人から愛されないのです。 寂しくて淋しくて 誰がこの心を理解ってくれますか。 辛くて悔しくて この想い