ムーミンの作者として知られるトーベ・ヤンソンを主人公にしたフィンランド映画『TOVE／トーベ』が公開中です。ぼくも、コメントを寄せさせていただきました。

この映画は、トーベ・ヤンソンという才能豊かな、しかし同時にさまざまな苦悩も抱えたひとりの無名の女性が、みんながよく知っている「TOVE／トーベ」になるその「前夜」を描いた物語です。

アーティストを描いた作品ならふつうの伝記映画として楽しむこともできるでしょうが、ここに登場するのはぼくらと同じように悩み苦しむ等身大の人間にすぎません。

ですから、ひとまず「ムーミンの作者」という肩書は忘れて、スクリーンに向かうことをおすすめします。困難に立ち向かう勇気やある種の泥臭さ、生きるよろこびといった明日へと一歩を踏み出すために「大切なもの」を受け取ることができるはずです。

10月10日　日本沈没より正義感の強い官僚のほうがありえない？！