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ゆるさの秘訣

飽きない親子

なんとなく、見ていて飽きない親子がいます。

姉弟ともに、小学生の頃からのおつきあいです。
姉はすでに大学を卒業し、社会人一年生。
弟は高校受験のまっただなかです。

この親子が、人並みにいつもすったもんだしているのですが、見ていてなんだか笑っちゃうのです。

お母さんは、毎度問題が持ちあがるたびに胃を痛めながら奮闘しています。

そんなお母さんの心配をよそに、子供たちはいつもなんとなく良い感じにまとまっちゃうので不思議です。

いつも、なぜだろう、と考えてみるのですが。

きっとこんなところが良い感じに作用してるんじゃないかな、と思えるところがいくつかあります。

深刻になりきれない

ひとつめは、真剣だけど深刻じゃないのです。

親子喧嘩も、お互いが思うままにぶつかりあっているのに、殺伐とした中にも、なんとなくあたたかさが感じられます。

お互いがお互いのことを好きなのが、喧嘩していてもなんとなくにじみでてしまっているので、深刻になりきれません。

本人たちに言ったら怒られそうですが、はたから見ていると、なんだかんだ楽しそうだなと思います。

詰めきれない

ふたつめは、親の詰めがあまいのです。

お母さんは、子供がゲームをしすぎるからと取り上げて隠すのですが、子供には常に隠し場所がバレています。

ゲーム機本体を隠すのはよくある話ですが、大きなテレビモニターの方を隠すときもあったりして、その隠し場所もやっぱりバレています。

お父さんも、子供が悪いことをしたときに罰を与えたりするのですが、子供が根をあげる前にお父さんの気がすんでしまって、ゆるやかに終了します。

やっぱり、罰になりきれないのです。

隠しきれない

みっつめは、心の感度が高いのです。

好きなことや気分転換になることを、どんな時でも、それぞれがちゃっかりやっています。

そして、感激したときやショックを受けたときのリアクションが面白いほど大きいです。

隠そうというつもりもないのでしょうが、隠そうとしてもバレちゃうところがかわいいです。

あそびがある

この親子に、その意識も自覚もないのだろうと思うのですが、生活にあそびがあるのが良い作用をうみだしているのかもしれません。

親にも子供にも、逃げ場があるのです。

お母さんはママ友とお茶会やランチ会、お父さんは子供を巻き込んで自分の趣味を楽しんでいます。

子供は、親と喧嘩したり怒られたりすれば、イライラしたりしゅんとした様子で塾に来たりはするのですが、話を聞いてみると、ちゃっかりストレス解消の方向に意識が向いていたりして、しなやかな強さを感じます。

この親子を見ていると、みんなもっとゆるくていいよ!と思ってしまいます。

仕事柄、色々な親子に出会いますが、私が出会った幸せそうな親子ナンバーワンは、この親子です。

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