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五木田洋平著「対話ドリブン」🌈仕事の人間関係を改善したいあなたへ

最近、知って下さった方のために、私の職業を紹介させて頂きます。
中学校英語教師を経て公立小学校に勤務し、研修主任というミドルリーダー的な役割を担いながら担任や教科主任なども務めています。

そして仕事以外に文章を書いております。

教育の現場、特に公立学校の場合3年から6年ほどで転任するような仕組みになっていて、もう少し長い間共に過ごしたら「分かり合えそうなのに」と思うこともしばしばある。
毎年入れ替わる在籍メンバーで教育活動を実践できるのはその年限りなわけで、4月のスタート時からできるだけ速やかに相互理解をする必要があると常々感じていた。

その速やかな、本音の相互理解をするために必要なことが、五木田洋平著「対話ドリブン」には記されている。また、五木田さんのあたたかいお人柄が伝わってきた。

著者はNewsPicks Education「学びの伴走者」として企業の企画運営、大学の特別授業講師などもされているため、単に学校現場だけでなく、それ以外の職場においても組織論として参考になる部分が多いのではないかと考える。

「職場の雰囲気を変えたい」「teamとして機能させたい」と願う管理職やミドルリーダーの方など、必要な方のお手元に届きますように・・・・・・。

Amazonさん解説より[著者の許可を得て引用]

若いミドルリーダーが多く生まれる学校現場。
対話ドリブンでチームを成長させ「実は…」が言い合えるチームをつくる

本書の概要
「対話」でお互いを理解するにはどうすればいいのか。「よはく」はどうやって生み出す ことができるのか。ルールメイキングではなく、「ポリシーメイキング」とは何か。目標 と現在の差を埋める「教員の研鑽」はどうあるべきか。私立小学校、HILLOCK初等部を立 ち上げた著者が「自分たちで成長する学校」を解説する。学校現場での「究極の組織論 」。

amazon.co.jp「対話ドリブン」解説より

五木田さんがFacebookに投稿された言葉より

お互いの理解とよはくを大切にしてチームをつくっていくことについて、書いた本です。帯には「実は…」と言い合えるチームをつくる、と書きました。「実は…」と本心を言える、本心を受け取れる環境と勇気ほど、教員と子ども、そして保護者に必要なんだと思います。(中略)
この二年、共に学んできたポリシーメイキングプロジェクトの仲間にも寄稿してもらいました。この本の一番最後に5人の公立の先生の寄稿文があります。対話やチームビルディングは机上の空論になりやすいけれど、泥くさくにじりよりながら、現場で「実は…」と言い合えるチームをつくられていることがわかるでしょう。

【私の感想】

まずタイトルの「対話ドリブン」の英訳は、表紙に「Interaction Driven」と表記されている。Interactionには「対話」という意味の他に「相互作用」という意味合いを有している。私はこのタイトルから「対話が駆動する状態にある」というイメージをもった。「いつでも対話ができること」またはそうした「関係性」がとても大切なのだとタイトルが物語っている。
また、本著で印象的な言葉は「よはく」という言葉と「ポリシーメイキング」という言葉である。

教師の仕事は授業で教科を教えているだけではない。それ以外の仕事の方が多いのではないかと思うほど、様々な業務があり、また学力だけでなく心や規範意識をも育てているのだと思う。
同時多発的に起こる諸処の問題を善処しながら、授業や行事の準備を進め、生徒指導や、保護者からのリクエストに真摯に応えていく毎日であって、やりがいはあるが常に時間が欠乏している。

そうした教師の現状をよく知る著者は、それ故に「よはく」が大切なのだと提唱している。その「よはく」を生み出すための 会議の仕方、カリキュラムデザイン、クラスづくりなどを解説されている。

また「ポリシーメイキング」という言葉は著者が最も大切にされてきた言葉なのではないかと思う。
ルールを作るのではなく「ポリシーメイキング」というのは、「こうありたい」という信条と「 どうやって実現するか」といった方略を合わせ持った言葉なのだという。本著では著者の経験を基に具体的な解説が丁寧に記されている。「ポリシーメイ キング」とは、今はまだ実現できない目標であってもその実現を可能にしていく羅針盤のようなものなのだと感じた。

この本を参考にしながら自分の職場で実践していくと、これまで不可能に思えていたものを実現させることができる組織へと成長していく確信のようなものをもつことができた。お手に取って読んでいただきたい一冊である。


こちらの見出し画像、1番左が五木田さんです
トリオ漫才を始めた訳じゃあないらしいですよ
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