見出し画像

24/3/22(金) 神戸大学バドサークル事件から考える集団ヒステリー状態

おでんツンツン男や回転すしの醤油差しペロペロ事件、
バイトテロもそうだけど、よく言われるようにSNSで拡散されるから
これらの事件が明るみになって社会問題になり、
さらには企業も処罰を下す判断を行わなければいけない自体に
陥っているってことで、本来昔からこの手のバカをやらかす
人たちはいたんだろう。
神戸大学のバドサークルの悪行も、その1つであるが、
旅館としてはかなり損害だし賠償を請求したいだろうし
たまったもんじゃない。
本質ではないが、名は体を表すとはよく言ったもので、
そもそも「BADBOYS」という名前からして
この令和の時代にダサすぎるし笑、
もう悪いことするバカしかいないグループですって
言ってるようなもんなので止めたほうが言いと思う。
就職面接で大学時代は何やってたのって聞かれて、
神戸大学のバドサークルですって答えて、
ネット検索されて「BADBOYS」って出てきたら、
どこも採用してくれなだろう笑。

でも僕自身も100%の自信を持って
こいつらはバカだと言い切れないとこもある。
誰しもが若気の至りと言い訳してしまいたくなる
悪行を行ったことがあるのではないだろうか。
(今回は若気の至りすぎるが。。。笑)

未成年時の飲酒喫煙、ギャンブル、
学校の備品の破壊、先生への嫌がらせ、
そして僕が住んでいたのは田舎だったので、
避妊具無しでセックスしたことの自慢
なんてこともあった。(田舎だからなのか?)
大人になった今ではサルじゃないんだからと
呆れるばかりだが、
当時はそういった類の話しを、
羨望の眼差しで聞いていた。
常識や法律の枠からはみ出すことが、
一種のかっこよさのステータスであったり、
注目を集める手段であったり、
優越感を得る条件であったり、
自分は特別な存在であると思い込むに至る
魔力のようなものがあった。

個人的には、思春期というのは総じて、
みんな精神と肉体の間で生じる矛盾に抗うことで
生じる熱病のような状態で、
大人になるにつれ、あのときは正常ではなかった
と後悔するものなのではないかと思っている。
問題なのはそれが、大学生や社会人に
なってもその熱病から脱することができず、
自己顕示欲のままに悪行をさらす人間が
一定数生じてしまうことだと思う。

今回の事件でもう一つ考えるのは、
集団ヒステリーという状態についてだ。
これは僕の経験談になる。
中1の頃あるイベントというか催しに参加したことがある。
ある仏教の宗派が行っているもので、
中学生小学生の子供たちが1週間、仏教の修行を体験する
というものだった。
決して新興宗教の怪しいセミナーではなく、
歴史のある宗派が行っている事業だ。
僕が通っていた保育園が仏教系の保育園だった
つながりもあり、声をかけてもらい
面白そうだからと参加させてもらった。
全国から様々な学年のこどもたちが集まるため、
田舎者の僕からすればとても刺激的なものであった。
引率はこれも仏教系大学に通う学生たちが行っていた。
レクレーション的なものは一切なく、
あるお寺のなかで、僧侶たちと同じ一日を過ごす。
朝早起きして雑巾がけをし、精進料理を食べ、
お経を唱えて木魚を叩いて一日を終え、早くに寝る。
その繰り返しで、遊びたい盛りの子どもたちからしたら
かなり抑制的な毎日だった。

最終日の夜、ある事件が起きた。
その日は修行を終えた最終日ということで、
皆で体を使ったゲームを行うなどのレクレーションが
予定されていた。
広い畳の間で子どもたちが待機していると、
突然、きぐるみを来た大学生たちが入ってきた。
1週間共に過ごした大学生たちだ。
きぐるみ3体、ジャージ姿7人くらいだったと思う。
年の差はあれど、子どもたちも慕っていた。
しかし、何人かの子どもたちが、
ふざけてきぐるみを来た大学生に
飛びつき転ばせたのだ。
そして、そこから堰を切ったように大勢の子供達が
きぐるみに飛びかかり、転ばせるだけではなく、
馬乗りになり殴る蹴るの暴行を加え始めたのだ。
きぐるみを来ていた大学生の中には、
女子大生もいた。
「痛い!止めて!」と悲鳴が聞こえた。
しかし子どもたちは止まることなく、
さらにきぐるみたちに攻撃をくわえた。
僕自身攻撃に加わることはなかったが、
笑っていたのを覚えている。
ジャージの大学生たちが、きぐるみを守るため、
怒鳴りながら静止しようとするが、
それでも止まらない子どもたち。
終いには大学生たちも子供を突き飛ばしはじめ、
大乱闘となった。
理由がわからなかった。
なぜ僕たちはあんな興奮状態に陥ってしまったのか。
別に大学生たちに恨みも無いのに、
暴行をくわえてしまったのか。
きぐるみたちは部屋を脱し、
子どもたちはまたその場で待機をさせられた。

しばらくして大学生たちが戻ってきた。
リーダーから、
「なんであんなことしたんだ!?」
「レクレーションは中止!」
と告げられた。
子どもたちも自分たちがしたことに
気付き反省してたのか文句の声は上がらなかった。
きぐるみを着ていた大学生たち3人が入ってきた。
リーダーからお兄さんお姉さんに謝れ!
と言われたため、みんなで大きい声で、
すみませんでしたと謝った。
大学生のお姉さんが目を腫らせた泣き顔で、
「みんな元気すぎてびっくりしちゃった」
となんとか取り繕っていたのが、印象的だった。
その姿に、みんなバツが悪そうな様子だった。
そりゃそうだ。大学生たちも相当怖かっただろうと思う。

大人になって考えてみると、あれは集団ヒステリーの
状態だったのではと思う。
それまで抑制的な日々を送っていたこともあり、
皆の中で大小かかわらず、
何か鬱憤のようなものがたまっており
その発散が連鎖的に伝播されたのではないだろうか。
そしてそれは、ヒステリーと言えば精神的なもの
のように感じるが、何か肉体的な本能的なものに感じた。
普段接しているときは一人ひとり、
まともで優しさを持った人間なのに、
集団行動になった時、サルのように
制御が効かなくなる状態に陥ることがあるのだなと、
その時初めて知った。
稲村亜美の中学生たちによる集団痴漢事件、
昨年のDJ_SODAの事件、などにしてもそうだ。
誰か一人が初めた行為に、遅れを取ってはいけないとか、
自分も加わりたいとか、何か急なスイッチが入ってしまい、
悪いこととはわかっていても、皆がやってるから問題ない、
という心理なども働いて、集団のたがが外れてしまい
サルのようになってしまうということは、
往々にしてあるのだろう。

神戸大学バドサークルの事件も、そうだったのかもしれない。
62人もいて、全員が全員バカでどうしようもない人間で
あるわけがない。(たぶん)
おそらく一人ひとりは接してみれば、
極々普通の大学生なのかもしれない。
現在は悪行の代償として社会的制裁を受けている最中だと思う。
とにかく反省をして、
そのあとは、ネットなどで特定されて
誹謗中傷を受けることなく
ぜひ真っ当な大人として日々を送れることを切に願う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?