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加古川マラソン2019

前日。

暖冬という噂だったけれど、レース当日は
冷え込みそうな予報に加え雨も降るかも、との事。
冷え対策で最近履いてなかったタイツを着用して
望むことを決め、就寝。

当日。
車で2時間ほど。
加古川マラソンは年内最後のフルマラソン、
そして毎年恒例の走り納めレースにしており
今年で6年目。駐車場からは2kmほど歩くのも
分かっているのでそれも込みで早めの到着。
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天気は曇天。
暑さに弱い私にとって、
気温が上がらなさそうなのは幸い。
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9:35、登録の部のスタート。

そこから10分後に一般の部がスタート。
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私はEブロックスタート。

スタートロスは約3分くらい。
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今年の走り納めなので着ぐるみとかはなし。
可能な限り本気で走ろうと決めてます。

が、ここ最近はあまり走りこめてないので
控えめに4時間半くらいで収まるように設定。
って全然本気設定と違うがなー。

私のとっての加古川マラソンは
毎年後半でくたばってボロボロへろへろ。
良いイメージがないのです。
まずは可能なところまで
キロ6分くらいで走ることに決めた。


5km  29:29 
キロ6分、ほぼ予定通り。
写真は毎年沿道を賑わせてくれるバンド演奏。
そんなに上手じゃないのが逆に癒しでもある。
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ふと走りながら、
”省エネで走ってみたらいいんじゃないだろうか”
と思いつく。

時計を見ない。
周りのランナーに目を配らない。
視野を下げ、視覚からの情報を減らす。
などなど。

これまでのファンラン的レースで
楽しんでやってたことの真逆を行うことで
体力消費、心的消耗を少しでも
減らす努力をすることにしました。
オカルトっぽいですけど。

5~10km  29:12 
少しペースあがるも予定通り。
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6分のペースから5分50秒近くまで
上がっていたのを下げずにキープ。



第一折り返し。これを最後にしばらく
写真を撮っていないのでテキスト進行となります。画像7

10km~15km 29:00 
第一折り返しを経て加古川大堰を越え、
対岸に渡り第2折り返しへと向かっているあたり。
ここらで5分50秒を切るペースになってくる。

当初からサブ4は目指してないし、イケるとは
微塵も考えていない。しかし省エネモードで
無意識にペースが徐々に上がってるのは悪くない。

とりあえず5分45秒までのラインでキープ。


15km~20km 28:40
ここにきて5分45秒までも切るペース。

5分40秒までを上限にして恐る恐る走るものの
序盤の10kmで温存し、慎重にコントロールしてきた
成果もあってか、ぜんぜん余裕。

とりあえず4時間半の目標に対して余裕でクリア。
あとは今年一番良い記録くらいは出せそうだ、と
思考もポジティブになってきた。

20km~25km 27:57
ついに5分40秒を上回るペースになってくる。
さすがに自分自身でビビりはじめる。
が、身体の方法はたいへん調子良い。

ひょっとして、
万が一だけどサブ4イケる可能性あるかも!?
と思って中間点でタイムを確認。

2:05:37

走りながら単純計算して
2倍で4時間10分くらい。
あー、やっぱサブ4は厳しいかぁ。
少しガッカリしたものの、
もともとの目標ではないので切り替え早かった。

第二折り返し。
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毎年このあたりで多少は疲労を感じるんだけど
今年は全然余裕。やはり省エネモードが功を奏したのか。

エイドで用意されてたプチシューが
この日の体にはちょうど良く、ほかの固形物は
全然取らずに終わった。プチシュー、好き!

25km~30km 28:33
応援の演奏、ほんと楽しくなる。ありがとう!
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サブ4はまあ無理として、
今回は”後半も走り切って終わる”を
テーマに置きかえて頑張ろう!と考える。

これまでの加古川マラソン、
後半が苦しくて大半を歩いた記憶が多い。
中でも2年前、それこそガチでサブ4狙ってた時、
32kmあたりで大失速。しかもサブ4出来なかった。
それはもう深く苦々しい思い出として刻まれており。
ま、オーバーペースだろって話ですが。

そんな記憶がよぎったのでこの5kmのペースは
5分40秒を大きく切らないように一度ペースを整えました。


30km~35km 27:25
レースも6回走るとコースを理解し始める。
加古川の折り返しで私が苦しくなるのが毎年このあたり。

最後の大堰を越えたら
ゴールまで10km無いんですけど
単純な川沿いのコース、
なのにいくら走っても
大堰が見えてこないという不思議。
疲労によるところもあるんでしょうけど
多少コースが弓なりになっていることで
視界から大堰が隠れるようになってる?
うーん、いけず。

ずっと走ってると
コーラ飲みたい欲が高まってくる。
コーラのみたい、のみたい、のみた~い!
と念じていたら丁度私設エイドで
コーラ用意していた方がいた!うおおお
大感謝の後、サッと飲み干して復活。
その後、5分35秒を切るペースに。
コーラの力凄くないか?

30kmで一応タイム確認。
3時間2分くらい。

ラスト12kmを58分以内で走れたら達成・・・か・・・

毎年恒例の後半失速が頭をよぎる。
果たしてサブ4を目指しても達成できるかどうか。

こういう時、メンタルの弱い私は

「ま、目標はサブ4にしてないからなぁ。
今年1番良い結果になるのは間違いないから
無理せずそこを目指せばいいんじゃない?」

と、0.5秒くらいで決定。


その後走っていると、
ふと横に並んだランナーの方が

「めっちゃいいペースやね!
これなら40kmくらいで4時間のペーサーに
追いつけるハズ。頑張って!」

と、
私の心を見通したような言葉をかけてくれた。

思わず

「・・・いけますかね?」

と聞いたら

「いけるいける!」
と力強い言葉をもらった。

今思うと、
あのランナーはひょっとして
私が作り出した幻影だったのでは・・・と
いうくらいのタイミング。
実は端から見たら
私が一人で気持ち悪く
しゃべっていただけなのでは・・・

そのランナーの言葉をすっかり真に受けて
ついに5分30秒を切るペースで走りだす。


そしてついに到着した加古川大堰。
サブ4とか言ってんのに写真撮ってんなよ、という話ですが。
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ブレブレ写真に必死さを見取ってやってください。

そして大堰を下ったらいよいよあと5km!


35km~40km 27:30
さすがにここまでくると息が上がってくる。
そして、過去のレースの失速の記憶が強まる。

あと7km。
普段から練習でも走ってるような距離が
この時はとても長く感じる。
さすがに息もキツくなってきた。画像13

サブ4を諦めてたらさっさと楽になれる。
露骨な失速をしたら絶対やめよう・・・
弱い心が出しゃばってきやがった。

唯一の希望はペースが落ちないこと。
5分30秒台、あるいはそれを切るペース。
きちんと足が残ってる。
過去のレース展開とは明らかに違う。
それでも露骨にペースが落ちるようだと
心折れるだろうなぁ・・・

と、メンタルに向き合ったままだと
おそらく負けてしまう。
遠くに見える加古川を渡る橋に目を向け
「あの橋まで行ったら考える!」
その後、橋に到達する度に
次の橋を見て同じこと考えてやり抜く。

そしてむかえた40km。

GPSウォッチを確認する。
4時間まで残り12分弱。
加古川大堰を越えてからはずっと
5分30秒台、またはそれを上回るペース。

ここまでずっと不安を抱えながら
走っていたけど、ここにきてついに
それを上回る感情が込み上げてきた。

絶対いける!
やったー!勝ったーーー!

ここからの2kmは
ウィニングランのような気分。
もちろんペースは落とせないんですけど
絶対落ちないという確信もあって
気持ちよくゴールすることができました。
さすがにスパートはできなかったけど。
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ほんとは1分くらい余裕あるのかと思ってたんですけど
割とギリギリでした。修練が足らぁ~ん!

公認コースでのサブ4は実に5年ぶりくらい。
基本的にはマラソンを楽しむことがメインで
自己ベストの更新にはさほど重きを置いてないのですが、
目標達成のために日々鍛錬している人が
目指している喜びとはこういうことなのかも、と
少しわかった気がしました。

特にレース後半。
きっと誰しもが込み上げてくる不安や弱気、
時には痛みとも向き合い、
いかにそれを乗り越え目標に到達できるか。
私などはすぐにポキポキ折れるメンタルですが
今回なんとか耐えられたことで
少しは自信になったと思いますし、
得られた達成感は他には無いものでした。

とはいえここから
サブ3.5、サブ3なんてのは
ちょっと難しいなーと思うので
私は私の楽しみを追っていきますけども、
高みを目指す方々にはますます敬意を
感じる経験になりました。

レース後は、ご当地のカツめしなどを食し、帰宅。
2020の加古川マラソンもサブ4できるように
頑張ろうと思いました。

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