金歯の左翼、銀歯のリベラル
安部公房と三島由紀夫の対談「二十世紀の文学」を読んで、いや、本当に、僕もそう思いました。僕の方こそ、この対談についての対談ができて、君に感謝です。
こんな文学的対談は昨今、自慢するわけではないが、どこにもないよ。三島コーボーに感謝だね。
しかし、たいしたものだね、この、なんといふか、二人の言葉の濃度の高さ、凝縮、密度、なんと言ってもいいが。要するにエッセンスだけがある。
やはり、物を徹底的に考へ抜いて生きてゐる人間の世界の言葉だね。我々の対談ですら、それが巻末の三島コー