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WHY HOTELと、ちょっと真面目にごみの話

お久しぶりの水曜日です。
今日は朝から頼んでいた本が3冊届いたー!!そして電子漫画も一冊ポチり。
新しい本が4冊も増えるなんて幸せな朝です。

そのうちの1冊。
ごみを出さない気持ちのいい暮らし

多種多様な6人のそれぞれのごみのマイルールを紹介してくれる。

少なくともこの本に興味を持つ人はごみを減らそうと思ってる人なのではないかと思うので、押し付けもないし、読むだけでも面白いと思う。
べきべき論もその論者も苦手ですが、そういった面もあまりなく、ふむふむと面白く読めた。

特に南極シェフのお話。南極でのごみは全てドラム缶にいれるなどして日本に持ち帰っていたという。
ごみの処理にどれだけの人の労力がかかっているかを目の当たりにして、ごみを捨てることが当たり前ではないと感じた話。とても共感した。

実際私たちもそうじゃなかろうか。
出かけた先で、ごみを全て持ち帰ってくださいといわれたら、いかにごみを出さないか、いかに液体を出さないか、いろんなことを工夫するかと。
実は日常も同じなんだよなあと思う。

ごみ袋に入れて、決められた日に出す。その先には、たくさんの人の労力と技術があって処理される。当たり前のことじゃない。(すごい技術だよ)
とんでもなくありがたいことなんだと思う。

地球の資源のエンドユーザーとして人間の生活に資源は欠かせない。そして物質不滅の法則で、作り出したものはゼロにはならない。エントロピー増大の法則で、元に戻ることもない。不要になってごみとなっても、消滅するわけじゃない。

そして思い出しました。
数ヶ月前、念願の徳島に行ったんだった。
     
    徳島県上勝町


長いこと行きたーいと言っていたのです。

まわりにも、とうとう行くんだぜ行くんだぜ!とやかましく盛り上がり、ひゃっほーい!!と出掛けてきました。
初の四国ダ!

ここは言わずもがな、日本で初めてゼロ・ウェイストを宣言した町です。
町にごみの焼却施設がなく、ごみ収集車もない。

そうなったのにはもちろん事情があったのだけれど(そこは調べてくださいませ)2003年に、人口1500人の町で2020年までにごみをゼロに、リサイクル率100%を目指す!と立ち上がりました。
その勇気ごと私は拍手しかない。
今は2023年。
結論から言うと、ごみはゼロにはならなかった。ただ、リサイクル率は80%、全国のトップ3をずっと維持している。

私の住む地域は全国的にもリサイクル率が良いと言われてるそうだけど、それでも30%くらい。足元にも及ばない。

(私の浅い知識で、全国平均が20%弱だったかな 不確定)

そんな中、80%以上がどれだけ簡単じゃないか、維持することが楽じゃないかを考えてしまう。

どうやって?
どうしてもゴミになるものって?
みんなのやる気はどう引き出した?

興味が尽きなくて、行けることがとにかく嬉しかった。

上勝町が有名なのは、このゼロウェイストを掲げたこと、住民一丸となって取り組んでいること、さらにこのゼロウェイストを体験できるホテルがあるからなのです。

WHY HOTEL

ごみの集積場と一緒にあり
上からみると
?の形
奥の建物がホテル
おされ。(夜の写真)星もきれいだったよ


部屋が4つだけのWHY HOTEL

家具やカーテンも再利用
すべて妥協なしのアップサイクル
感嘆の声しか出ない


なぜ?をたくさん投げかけてくれるホテルです。



スタッフは受付時とチェックアウトのときだけ。受付時、予め飲むであろうコーヒーの杯数とお茶の杯数をお伝えして、その分だけ豆と茶葉をもらいました。石鹸は使うであろう分を自分でカット。お茶は名産らしいです。美味しかった。

部屋のごみかご。
チェックアウトの時に自分で集積場で分別します
ここから46種類

食事は朝ごはんだけついてます。
夜は車で行ける場所で食事ができて、温泉もあるよ!的な案内もありましたが、それだとごみはでない。
自分の一泊が、どのくらいごみが出て、それをどう分別するか見たいじゃない。
だから、夕食は途中のコンビニで買ってホテルからは出ず。
一応、名誉のために言いますけど、コンビニ飯は日常ではありませんよ。(笑)
ついでに歯ブラシとか使い捨てになるものもないです。そもそも不要だよね、持って行けばいいんだから。

テレビもなし、エンタメもなし、お土産屋さんもなし。
それぞれに部屋でやることとして、本や雑誌も持ってきていました。
アウトドアとは無縁の我が家は、夕暮れ時、デッキで飲むコーヒーは新鮮で美味しかったです。旦那さんはそのまま昼寝してました。涼しくて気持ちよかったみたい。お子さんは、虫がデカくて無理って言って、もっぱら室内で読書。
徹底的にアウトドアに興味なし。笑 いいよいいブレなくて。


一泊した我が家のごみ
朝ごはん。
再利用できるお弁当箱に入ったサンドイッチを
スタッフさんが朝届けてくれます
食材も地域のもの。

分別カゴを持って、朝のチェックアウトで分別ステーションへ。
あのカゴから46種類にさらに分類。思ったほど大変な感じはなかったけど、家の中にあの分別スペース確保は厳しい。結果、住民の方は頻繁にごみだしに来るのだそうで。同じ敷地内、お話スペースなどもありました。
この流れは、地域の憩いの場になっていいなぁと思いました。ふと実家を思う。こういった交流ができる地域は素敵だ。


憩いの場的なスペース
本屋さんも図書館もないので
本と触れ合える良い場所なのだそう

ここでの食器や机椅子なども再利用のもの。考えに賛同された方の寄付もあったみたい。

施設自体がとてもおしゃれ。
集積場がこんなきれいで臭いもない。
ごみをキレイに還す、これだよなぁ。

建物の材料などは地産地消を優先し、さらには人口が減り増えた空き家を解体したのものなどを使っているそうです。最高のアップサイクル。

自分の家がこんなふうに再利用されたら、私は嬉しいなぁ。

リサイクルは、資源となるものをとにかくきれいに洗う印象。臭わないのもそのおかげ。

環境問題としては、こんなに流して水は?下水は?ってなる。
上勝の方に話を聞いたけれど、やはり第一目的が環境問題ではなく、あくまでごみ問題。町の存続。環境問題を提起してのゼロウェイストではない。
確かにと思った。ただ、意識の高さもあり、ごみ最優先でも、それ以外も全然無下にはしていない印象。

生ごみは、コンポスト自然消滅型。こちらも臭いなし。
真似てみたいけど、隣家の近い首都圏ではどうだろう。失敗したときのリスクを考えてしまうなぁ。

一泊分とは言え、ごみはでる。
しかも、どうしてもリサイクルできないものもやはり出てしまう。衛生用品とかね。これはそこまで多くなかった。

ただ、どうにかしたい、もどかしいのが廃プラの多さ。目の当たりにしてますます嫌気がさす。
集積場のも、自分等のも、個包装のプラ、お菓子のプラ、あれもこれもプラ!!
もうプラプラプラプラプラ!!!こんなに要らんわー!!!!って思ってしまった。

首都圏の私の町は、プラはプラで回収される。袋指定もなし。
これ、結構盲点だと思うんだよね。プラで出しているから、分別してるから全部無駄なくリサイクルされてると思われてる気がして。恥ずかしながら、昔の私はそうだったから。

リサイクルはされているけど、ほとんど、サーマルリサイクル。

マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルならいい、ってわけでもないし。

サーマルリサイクルとして熱資源も確かに重要だけど、量が多い!
リサイクルではなくて、最初からどうにかプラを使わないような暮らしをしていきたいと思ってしまう。あくまで私は。
上勝町でもまた同じことを思った。

数年前、首都圏で自分の町ではないけど、新しいリサイクル施設のプラ分別、実際見学に行ってみました。手選別、汚れたプラ(きれいなものを入れるルールのはず)、あとはその量!!驚くことばかりだった。

毎日に欠かせないごみ、でも人間て不思議なもので、目の前から消えると、さらにそれが不要なものだったりすると途端に関心をなくしてしまいがち。

プラの再利用としてのサーマルリサイクルも、最後は灰になる。その灰の処分をするための処分場、あと20年以内に、日本中の最終処分場も埋まってしまうと言われている。東京は多摩地区はすでに埋まりつつあり(もう埋立ていない)、23区も埋立は厳しくなってきたみたいです。

全国でそうなったら??
またごみ戦争になる?

古着の行き先問題もエネルギーの問題も。
私達の暮らしの裏に、たくさん隠れている。

書きたいことは山盛りですが、上勝町、ここは百聞は一見にしかず、まさにの場所。機会があればぜひ。

ちなみに、最初は規模の小さい町だからできるんだろうと思っていたら、そんなことはなくて、大きい町の方が効率が上がるのだそうです。知らないことばかりだ。

写真、たくさんあるんだけど、家族が写ってるのがほとんどで、少しばかりですいません。興味ある方、ぜひHPご覧くださいませね。
最近さらにまた注目されていて、いろんな雑誌にも特集されています。

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