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プロレスリングノア〜10.10大阪秋の陣プレビュー

普段はあんまりプレビュー記事書かない(書けない)のですが、今回はメインイベントが丸藤正道VS中嶋勝彦のGHCヘビー級王座戦ということもあり、この試合のプレビューを書いてみたくなりました。

まずはタイトルマッチらしく調印式から(45分過ぎがメインイベントの調印式の様子です)。

両者の関係は丸藤の「中嶋は美味しくなった」、そして中嶋の「あのときの無くしたパズルのピースを取り戻す」という言葉が全てを物語っています。両者の対決自体は近年でも行われていますが、ことGHCヘビー級王座戦という枠組みでは2014年までさかのぼります。

特筆すべきは中嶋勝彦がGHCヘビー級王者であった時代の対戦がない。という点です。中嶋勝彦が戴冠していた期間は16年10月〜17年8月までの間(ベルトを奪った相手は杉浦貴)。その際の防衛戦の相手は鈴木みのる、杉浦貴、潮崎豪といったビッグネームはあれど丸藤正道という言葉はありません。最終的に中嶋勝彦は7度防衛を果たしますが、丸藤との対決はないままでした。

そもそもが丸藤を追いかけて当時の彼のユニットであるBRAVE入りした中嶋。その中嶋が王者になり、世代交代をかけて丸藤と戦うという構図。17年当時話題の少ないノアであればあってしかるべきでしたが、この戦いは行われずGHCヘビーのベルトはエディ・エドワーズ→拳王→杉浦→清宮と渡り、中嶋による完全なる世代交代は行われませんでした。長期政権を築いたにも関わらず中嶋時代が訪れなかったことの最大の要因は、タイトルマッチでの丸藤戦がなかったことに尽きるでしょう。その棚上げされた丸藤と中嶋によるタイトルマッチ。それがついに2021年10月10日大阪で実現します。

構図としてはN-1を制覇した中嶋が実力行使で挑戦権を得ました。しかしそれ以上に丸藤が「中嶋は美味しくなった」と語るように、丸藤から見ても戦い対相手になったのでしょう。

N-1優勝後に中嶋にリングに呼び込まれた丸藤は「お前がリーグ戦で得た自信を木っ端微塵にしてやる」と不敵な言葉を発しました。ここ数年の丸藤は「ノアを背負う」という意識が強すぎたせいか、良くも悪くも畏まった雰囲気を出していました。しかし本来の丸藤、中嶋が憧れた高い壁の丸藤は、「大胆不敵で自信満々」「その自信を持って自由に羽ばたく選手」でした。中嶋を認めたからこそ、丸藤は仮面を脱いであのときの姿を見せたのかもしれません。

2020年あたりから見せた中嶋の進化は凄まじいものでした。鈴木秀樹戦に始まりGHCナショナル王座をめぐる杉浦、征矢、拳王との体を削り合う戦い。N-1連覇。敗戦こそ喫しましたが潮崎豪との死闘やマサ北宮との怨念の戦いなど、中嶋は様々な色の戦いを見せてきました。そうした中嶋が己の進化を完成させるための最後のピース。4年前に失われたモノ。それこそが丸藤なのかもしれません。

己の全てをかけた中嶋の執念が丸藤という壁を打ち砕くか?!答えは10.10エディオンアリーナ大阪で!もちろんAbemaでも!

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