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キャラ営業から脱したいあなたへ

タイトル見て「まんま私や!」や、「こんな後輩を抱えているよ」という人に少しでも参考になればと思い記します。

営業職に就いて今年で5年になる。
無論、1年前までの私は自他ともに認めるキャラ営業ウーマンで、ロジカルのロの字もない人材だった。

それなりの成果を上げ、それなりの評価を得た3年目以降、自身のモチベーションに陰りが見え始めた。

今思うと、毎期達成する「数字」や「業績」に対する評価だけでは物足りなくなってきていたのだろう。

だからといって、自分の後に入ってくる社員の育成やチームマネジメントにも関心を持つことができずにいた。

当時の私に不足していたことは以下だ。
・分析欲
・言語化欲
・承認欲求の昇華手段

まず、根本として
営業とはその担当に属人して仕方がないものであり、素(ありのまま)のキャラクターで戦えるのであればそれは最強の武器であると信じて疑うことがないままに前職を過ごしていた。

ゆえに、「◯◯(私)だからできるやり方だよね」「◯◯(私)が売れるのは天性だよね」と言われることにそれなりの誇りを持っていた。

危機感を持ったのは、後輩と幾度となく同行をしても、私なりのやり方を必死に教えても、どうも後輩の成果に実りがない日々が続いたからだ。

数字をあげる背中しか見せることができず、汎用性のない自分が非常に情けなく、申し訳ない気持ちだった。

このモヤモヤを抱えながら転職した。
より成長できる環境、つまり、
「自分のこれまでの知識や経験が全く役に立たない未知の世界」、かつ、「キャラだけではどうにもならない商材」が転職活動の軸だった。

一旦、戦闘力0になることで自分がこれまでできていなかった能力を開花させると共に、自分ができていたことに汎用性を見出すこともできるのでは、と考えていた。

我ながら、自分が環境に依存するタイプであることを逆手に取った行動だな、と思う。

本題に戻るが、キャラ営業を脱するために変化したのは以下。

・分析欲 
キーワードは「定量、定性」「3ヶ月ごとの振り返り」だ。

転職して約4ヶ月、「私に売れないものはない」と思っていた慢心や自信過剰の塊だった私のプライドは無残にも散っていった。
それを望んでの転職だったが、想像以上にキャラだけでは売れなかった(笑)それはそれは自分の存在価値を疑うほどのショックを伴ったが、自分の営業像を全て捨て去り、とにかくunlearningに努めた。

以下が毎Qの振り返りの軸。定量から導かれるgoodやchallengeを定性と共に振り返った。
・初回→商談化率
・商談化率→案件化率
・初回→案件化率
・案件化→受注率
・初回→受注率
・平均単価
(それぞれ言葉の定義はあるがここでは省略)

自分の成果や失敗が言語化できてくると、他人の成果にも興味が出てきた。
例えば、固定指数(例えば商談件数や単価)の違いがあるはずの他部署で同様に成果が上がった場合、どのフェーズの%に差異があり、その%をどのようにして叩き出しているのか等を徹底的に分析をすることで定性面のアクションを自分のモノにすることもできた。

先にキーワードで出した通り、「定量分析に乗せて定性的な振り返り」をすることで

1)自身や他人の成果(成功、失敗)の根拠が明確になり、
2)振り返りの漏れがなくなり、
3)アウトプットや次期具体アクションに落としやすい

というメリットを得られた。

また、これは組織の環境面だが
半期6ヶ月ではなく、四半期の3ヶ月ごとに成果を求められるというスピード感が日常のセールス活動にマンネリを生むことなく、振り返りスピードをも加速させ自分の肌に合っていると感じている。

・言語化欲

分析欲と言語化欲は私の中では深い相関があった。

要所要所に変数が多く成果を他責にできがちな営業職ではあるが、指数となりうる箇所を定めて毎Qの振り返りを実践したことで「できなかったこと」と、「できるようになったこと」を他人にも伝わりやすい言葉で言語化することができ始めた。

これらの振り返りは自分の成長のためにやっていたが、属人しがちな営業成果を誰にでも伝わるように言語化させることは、実はかなり周囲のためになるのだと実感した。

またアウトプットするときには、これまで自分の課題だった汎用性を意識してきたため「言葉の定義」を意識するようになった。

何より、私以降に転職してきた社員と同行する度に、「○○さん(私)からは学びを得やすい」と評価されるようになった。これは、私にとって顕著な成果だ。

・承認欲求の昇華手段

言語化やアウトプットはこれまでもやってきたタイプだった。

これらの変化を経てその中身が、大きく変わった。

これまでは自身の感情や経験の「側面的」な言語化、アウトプットだった。いわゆる承認欲求を得るばかりの自己満だった。(前職の日報や、転職したてのアウトプットを見ていると自分で言うのもなんだが本当に見違えるようだ。)

自分が「○○さん(私)にしかできないことを自慢げに語る人間」から「成果を誰にでもできる形でアウトプットできる汎用的な人間」になったことで、他人のためにより分析的なアウトプットをしたいと思うようになった。
ex.お客さんに◯◯と言われて嬉しかった 
→ お客さんから◯◯と言われたが、〜な背景で△△をしたからだ。それは要素でいう□□というものを満たしたから案件がこのように進んだ 等

自分の言語化が他人のためになるのはとても気持ちが良い。

改めてだがこのnoteで、「営業女子」や「キャラ営業」などを取り上げるのは、自分と同じ悩みや葛藤を抱える人に対して、自分がそれらを脱却するために得た考え方や行動を言語化し、何かしらの還元になれば嬉しいという気持ちの表れのように思える。

今後のチャレンジとして、営業成果の継続がある。成果に波が出ないためには、今回挙げた分析の指数では不足している。

ちなみに、「汎用的な私」になったからと言って「私にしかないキャラ」を失ったわけではない。
逆算的な思考やアジェンダスキルがついた&元のキャラが合わさり、「濱田さんだからお願いしている」「濱田さんに再度提案をお願いしたいのだが・・」と言っていただけるお客様も出てきた。

次にどんなアウトプットができるか楽しみ。
まだまだこれから。

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