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K-05 カッコ良さなら 夏の象徴のセミだよ

セミ君の自慢話

おじさんと入れ替わりに店の裏口から セミが勢いよく飛び込んで来ました。
『今来たばかりの子たちだね。君達何になりたいの。セミになるといいよ ぼくみたいに。この格好良さは最高でしょ。セミって種類にもよるけど4年くらい地中で過ごして成虫になったら10日から1カ月くらい飛び回るんだって。夏を象徴するあのにぎやかな鳴き声も ここで実際に出せるんだよ。』
『鳴き声で種類とかわかるの?』
マークンに聞かれてセミ君が答えました。
『えっとね 種類としてはジリジリって鳴くアブラゼミが多いんだけど日本の西の方 特に大阪あたりは シャッシャッて鳴くクマゼミが多いらしいよ。』
『鳴き声とか言っても羽をこすりあわせるだけじゃないか。』と鳴くことのできないカマキリ君としてはちょっと不満そうです。
『これからいろいろ説明する所だったんだから邪魔しないでよ。まあとにかくこの店のトカゲおじさんにお願いすれば大概の昆虫とか虫にはなれるんだよ。本当に空も飛べるよ。日暮れまでだけどね。』
 店の裏口の向こうから沢山の子供達のはしゃぐ声が聞こえてきます。
『仲間達が広場で飛ぶ練習をしているから それを見た方が説明するより早いかも。その後で自分のなりたい昆虫を決めるといいよ。』
 マークンもナーチャンもなんだかすごくワクワクしてきました。

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