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制裁が効き過ぎて、あっという間にデフォルト未満にまで叩き落とされたロシアが惨め過ぎるw

ウクライナ侵攻でのロシアを見ていると、やるぞ!ビビれウクライナ!と口に出したことが全て嘘だったと気が付く。前線では特殊部隊投入だ、シリアからの援軍で圧倒だ、が一向に結果へ現れてこない。デフォルト上等!ルーブルでなら支払ってやんよ!こっちが払わずに困るのはアメリカ、EUだ!とぶち上げながら、利払い期限ギリギリにこっそりドルを差し出しアメリカに送金を許してもらう、とかw
今日は、そんな強がるだけで内情は火の車なロシア、で記事をまとめてみたい。

●そもそも、キエフにいるゼレンスキーが日本向けの演説をした時点で、ロシア負けてるじゃんw●
まず戦局からだが、ロシア軍がキエフ制圧を宣言して1週間が過ぎ、まだ陥落させることができないばかりか、ゼレンスキーがオンライン演説を日本に向けて「できてしまった」ことで、まったくミッションをクリアできていない「いい証拠」になった。
しかも、攻めあぐねているわけでもなく、ロシア軍はとうとう後退し始めたという。ウクライナ軍の反撃に防戦一方で、なんと塹壕を掘るなど持久戦へ持ち込むのに必死というから、驚くやら呆れるやらだ。ロシア軍は一方的に攻め込んでいるんじゃなかったのかよ?だw
大変恐縮だが、時事通信の記事になる。


ロシア軍、首都から後退 ウクライナ反撃で防戦
3/24(木) 6:26配信 時事通信
【ワシントン時事】米国防総省高官は23日、ウクライナに侵攻したロシア軍がウクライナ側の激しい反撃を受け、首都キエフ周辺から後退したとの分析を明らかにした。
侵攻開始から1カ月を迎える中、ロシア軍は依然として燃料や食料不足など兵たん上の問題を解消できておらず、士気低下が深刻化。ウクライナ軍は各地で反転攻勢に出つつあるという。
北西からキエフに迫っていたロシア軍部隊はいまだ市中心部から15~20キロの地点にとどまっている。ただ、高官は「ロシア軍は塹壕(ざんごう)を掘るなど防御態勢に移行した」と指摘。「進軍していないのではなく、進軍しようとしていない」と分析した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/80d51550f253017c9da3e4eb96aa171606759a0a


ロシア軍的には、ショッピングモールへ遠距離から砲撃し、被害を出した、キエフ制圧だ、と怪気炎を上げていたが、ウクライナの機能さえ停止できていないからこそ反撃を受け、前線がたじろいでしまっている。そんな状態を制圧だと言い切るなら、丸腰で壊したショッピングモールへ「入城」でもしてみろよ、それこそハチの巣にされんぞロシア軍、だw
ロシア軍がやっているのはまさに戦争で、つまりは敵将であるゼレンスキーを拘束や射殺しない限り終わらないということだ。白旗を振ってウクライナ軍が投降し、初めて制圧という言葉が出てくる。塹壕掘ってる状態の側が勝ち確定だとする国はどこにもない。ロシアはいったいどんな世界線にいるんだ?思い切り敗色濃厚じゃないかよw

しかし改めて思うに、ロシア軍の装備にしろ戦術にしろ、とてもじゃないが21世紀のものだとは思えない。ウクライナ側はジャベリンやドローンも駆使して面白いようにロシア軍の戦車を攻撃しているが、それこそが最新の戦闘スタイルだと見れば、重厚長大なだけのロシア軍は何世代も昔の世界にいると言わざるを得ない。大山の昭和の将棋が、時間配分までをもコントロールする現代最強な藤井聡太くんの手筋に歯が立たないのに等しい。それほどロシアとウクライナには態勢に差がある上に、ロシア軍はそもそも戦闘への士気が低いとくれば、そら勝てと言う側がおかしい。だから、攻守逆転という予想外の事態も起きているわけだ。これ、落ち着いて考えると超恥ずかしいことなんだぜ?リトルリーグなんか二日もあれば全滅ですよ!と元プロ野球選手がチームを組んで乗り込んだら、そのリトルリーグには最新の変化球を投げる投手が何人もいて、自称レジェンドは彼らの球をバットに当てることもできない、そんな感じなのだから。

正直なところ、ロシア軍には負ける要素だけがどんどん抽出されていると言っていい。核の使用と同時に条約の状況に関係なくNATO軍が介入を開始する為、結局ロシアが勝つ方法は地上戦を押し切るしかないのに、その唯一の勝ち筋を兵力差で潰されては打つ手がない。だから本来なら小康状態になって然るべきなのに、補給が脆弱で前線の維持さえできないから、もはや後退するしかない所まで追い込まれている。
これで勝て?いやいや、だったらプーチン、サブマシンガンでも抱えてキエフへお前も行けよw

オチとして、おいらの友達であるイギリス人が言ったこの言葉をロシアへ送ろう。
「ウクライナが強いんじゃない、ロシアが弱すぎるんだよ、よく戦争する気になったな、ってくらいにネw」

●経済制裁が効きまくりw現ナマのドルはあるのに払う手筋がなくてデフォルトw●
ロシアは、自前の送金ルートさえ持っていないことが判明した、ウクライナ侵攻で曝け出されたロシアの真実の中でも、この件が相当重くロシア経済に圧し掛かっている。
ロシアの鉄鋼大手であるセベルスタリが、外貨建ての利払いを実施しようとしたものの、その依頼を出す前にアメリカ財務省の許可をまず得てこい、とシティバンクからリクエストされてしまったそうだ。その許可を得る前に、支払い猶予期限の23日が過ぎてしまう為、金はあるのに送りようがない、という形でデフォルトへ、な屈辱的展開になりそうだ。
ブルームバーグの記事になる。


ロシア鉄鋼大手、期間内に外貨建て債券利払いできない見通し-関係者
3/23(水) 23:32配信 Bloomberg
(ブルームバーグ): 潤沢な資金を持つロシア鉄鋼大手セベルスタリが、外貨建て債券のクーポンを期間内に支払えない見通しが強まった。シティグループが米財務省の許可を得るよう同社に求めたためだと、事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。
セベルスタリは16日に1260万ドル(約15億2000万円)のクーポン支払期日を迎えた。だが、シティグループは同社に対し、資金を送金する前に米財務省外国資産管理局(OFAC)の許可を取得するよう要求した。関係者は公に話す権限がないとして匿名で語った。
クーポン支払いの猶予期間も23日で終了するため、セベルスタリには時間がなくなりつつある。期間内に支払いができなければ、ウクライナでの戦争開始以来、外貨建て債務を履行できない初のロシア企業になる可能性がある。セベルスタリ、シティグループの広報担当者はコメントを控えた。
ウクライナ侵攻を巡る制裁はセベルスタリ自体には科されていないが、大株主のアレクセイ・モルダショフ氏は欧州連合(EU)と英国の制裁対象となっている。米国の制裁対象には含まれていない。同社はOFACにあらかじめ許可を申請しておくことを怠っていたと、関係者の1人は述べた。
原題:Severstal Set to Miss Debt Deadline Due to a Citigroup Request(抜粋)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9b7897f17a5c8950fb0e249e0ceaba0345294540


なんだろう、この話を見た時の率直な感想として、落ちものゲームとして一世を風靡した「ぷよぷよ」を開発したコンパイルという会社がやらかした黒字倒産を思い出したwあるんだなぁ、こういうことってwと当時複雑な気分になったものだが、とにかくアレに近いものをこのデフォルトに感じたわけだ。

ロシアでデフォルト騒ぎと言えば、ドル建てロシア国債の利払いの時と記憶が被るのだが、ロシア政府は間に合った(というか、アメリカに間に合わせてもらった、が正しい表現ですねw)ものの、企業レベルは対応が間に合わなかった、ということになる。しかも悲しいのは、振り込み依頼票を出しに行ったシテイバンクの窓口で「あっと、それ出す前にうちの親玉な財務省にOKもらってくださいよ、おなしゃす」と言われ、え?何それ、聞いてないよ?でデフォルトとなることだ。なんか、最近のロシアってこういうダチョウ倶楽部展開ばかりなのだが、連発されても笑えないよなぁw

しかし、財務省の許可がなければ金も送れないロシアの姿は、輸出管理の厳格化で指定3品目の輸出をいちいち経産省へ申請しなければならなくなっている韓国とまったく同じだ。ロシアがあの国レベルまで成り下がってしまったと言うべきか、元締めにお伺いを立てなきゃ自力では何もできない本性を必死に隠していたのに、と言うべきなのか・・・、ロシアのこんなザマ、太田光は見たくなかっただろうねぇw

●こんなことが?!w格付け会社がロシア企業の格付けそのものをやめてしまうw●
おいらもこんな爺さんになるまで生きてしまったが、格付け会社が格付けそのものをやめてしまうという事態は見たことも聞いたこともない。とにかく、そんな事態が現実に起きてしまった。
格付け自体がなくなる、その意味を「信用情報が全く得られない」と見れば、記録なし=デフォルト状態にも満たない末端の末端、と見るしかないのだろう。とにかく、アメリカ3大格付け会社のS&Pが、ロシア企業の扱い自体を止めてしまった。つまり、この状態が続く限りロシアは資金調達をすることができない上、国際経済への復帰そのものができなくなったということだ。
ロイターの記事になる。


S&Pグローバル、ロシア企業の格付け取りやめ
3/22(火) 7:32配信 ロイター
[21日 ロイター] – S&Pグローバル・レーティングは21日、全てのロシア企業の格付けを4月15日までに取りやめると発表した。
親会社のS&Pグローバルは数週間前、ロシアのウクライナ軍事侵攻で欧米諸国が科した経済制裁でロシアから資金が流出する中、同国での商業活動を停止していると発表した。
ムーディーズとフィッチもロシアで商業活動を停止している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5892efcc31542522563a148fe15ecdb7e08b31a2


企業で財務や経理を担当している方なら「与信」を思い出していただければわかりやすいだろう。新規の取引の際に、その相手の財務状況などを事前に調べる行為をこう呼ぶが、与信のできない相手とは基本は近づかないものだ。そもそも検索さえできないなら、そうなっている理由が必ずあるし、大抵はそれが引き金になりトラブルへ発展するからだ。
そういう状態に、ロシア全体がなってしまった、がこの記事の概略になる。

しかしデフォルトの場合は、その規模や回数でも評価が変わってくる面があり、場合によっては再生に期待しての投資、という判断につながることもあるので最低は最低でも一家心中レベルかどうかは一概には言えない。しかし、信用情報そのものがない状態の場合は、評価のしようがない。イメージとしては会社HPの存在も不明なら、そもそも本社がどこなのかもわからない、そんな世界だと思うしかないからだ。いや、、ほんとにこんなことってあるんだなぁ、とオジサン目を白黒だよw

じゃあ、ロシアは未来永劫取引先のないスタンドアローン経済を強いられるのか?と言えば、おそらくその流れになるとしか言えない。例え話ばかりで申し訳ないのだが、自己破産した人だって一定の期間を経れば回復するものがあるのに、ロシアの場合はそうした救済措置さえない、収監はされていないが自室で禁固に近い状態が続くという感じだろうか。なので、ロシアでの復帰はもう無理で、分離独立した各国でそれぞれ信用情報を構築してもらう、そうならざるを得ないと見ている。
経済的にロシアは解体されるしか道がない、厳しいが格付けのない世界へ叩き落とされた現状はそう表現するしかない。地獄だな、おいw

●うわwロシア中央銀行の総裁が辞意を表明もプーチンが許さずだってw●
こ・れ・はw
例えるなら、2017年の我がヤクルトの姿だ。最終的に96敗を喫することになるほど苦しいシーズンで、8月の時点で監督3年目だった真中が辞任を表明、球団がそれを了解したので、真中は今、おちゃらけ解説で生計を立てられている。だが、もしもう1年監督をやれ、と言われていたら今はもっとボロボロになっていた、それをリアルにやらされるのがロシア中央銀行総裁だ。これ、末期というか色々終わってるだろ、ロシアw
ブルームバーグの記事になる。


ロシア中銀総裁がプーチン大統領に辞意、拒まれ再任指名-関係者
3/24(木) 1:18配信 Bloomberg
(ブルームバーグ): ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は、プーチン大統領がウクライナ侵攻を命じた後に辞任しようとしたが、プーチン大統領に引き留められたと、事情を知る関係者4人が明らかにした。
3期目(任期5年)となる再任指名を先週受けたナビウリナ総裁が、現時点でどのような考えなのかは分かっていない。同総裁はプーチン氏と過去20年近くにわたり緊密に連携してきた。この段階で辞任するとなれば、プーチン氏は裏切りと見なすだろうと関係者らは語った。
ナビウリナ氏(58)は自身の再任について公に発言したことはなく、問い合わせにも応じなかった。ロシア中銀、大統領府の報道官はいずれもコメントの要請に対し回答しなかった。事情を知る関係者によると、ウクライナでの戦争を巡り辞職した政府高官はこれまでに1人だけで、気候問題の大統領特使を務めるアナトリー・チュバイス氏が今週辞任し出国した。
ナビウリナ総裁は投資家に支持され、ユーロマネー誌やザ・バンカー誌などから世界で最も腕の立つ金融当局者の1人として称賛を受けてきた。だが現在では、国際的制裁によって孤立し、外国企業が去り投資が枯渇した戦時経済に直面している。中銀総裁として務めた9年間に収めた功績の多くが戦争で台無しになる中で、その影響の管理に追われている。
総裁は18日、同中銀の政策金利据え置き決定後に簡単にコメントし、4%のインフレ目標達成の時期を2024年以降に先送りしたほか、ロシア経済は終わりの見えない縮小と混乱に向かっていると警告した。政策会合後で通例となっていた質疑応答は行わなかった。
原題:Russia Central Banker Wanted Out Over Ukraine, But Putin Said No(抜粋)
https://news.yahoo.co.jp/articles/09e8c275e5ab446603f3453fd681d008a9a44216


この話、言ってみれば「もうロシア経済はヤバい、関わってなんかいられない、おいらトンズラこくぜ?」と総裁が言い出したものの、プーチンが「ちょ、待て、おま、逃げたらわかってんだろな?あ?」と眼圧で逃げる足の動きを止めた、みたいなものだ。なぜなら、いくら大統領に権限が集中しているとはいえ、中央銀行総裁の人事に手出しはできないはずだからだ。それに関係なく力でねじ伏せ「なかったこと」にしたのだから、元KGB暗殺部隊のオーラを全開にしたというところだろう。これを人は「恐ロシア」と呼ぶのだろうなぁ(適当w)。

しかし、ルーブルがここまで悲惨な売られ方をしている姿を、管理している中央銀行の総裁だからこそ黙って見ているわけにはいかなかった、ということなのだろう。腐ってもロシア経済の長だ、大事に育ててきた我が子ルーブルがコテンパンにのされてしまうなど耐えられない、だから逃げます!でがっくりくるのだが、まぁ、いつまでもプーチンの側にいると、戦争犯罪人として一緒にしょっ引かれる可能性も高くなるので、我が身かわいさも仕方がないのだろう。プーチンと心中などまっぴらごめん、は今だからこそ伝わるものがあるわけだしねw

で、こういう「プーチンからの離脱」も、ウクライナ侵攻後のロシアを考える上では重要なキーワードだ。ここまでのロシアをわかっている人間ほど、このままでいれば危険だと感じているはずで、今後はどんどん逃げ出すロシア人がトレンドになっていくのだろうな。ふふふ。

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