紅茶を楽しむ生活はじめました
今更ながら、イギリスに住み始めて「美味しい紅茶」を楽しむ生活をはじめました。今回は、在英20年の間に触れてきた家庭用紅茶とそのパッケージについて語りたいと思います!
家庭用の紅茶はティーバッグが主流
Would you like a cup of tea? と、1日の中で何度か耳にするこのフレーズ。「とにもかくにも、まずは1杯の紅茶。」の文化。
家庭用紅茶ヨークシャーティーやPG Tips、テトリーのティーバッグは、各家庭や仕事場のキッチンに必ず置いてある生活必需品です。
1箱80個入のティーバッグが2~3ポンドで買える。濃い目のミルクティーにして、朝食、ティータイムの時間のお菓子にぴったりなのだ。こういうミルクティーは、ビルダーズティー(労働者のお茶)と呼ばれ、イギリス庶民になじみの深い飲み物である。
家での紅茶やコーヒーは、たっぷりはいるマグカップで飲むのが普通。
ティーポットやカップ&ソーサーで紅茶が出てくるのは、ティールームとレストランぐらい。
ふだん紅茶は、マグカップにティーバッグをひとつ、熱湯を注いで30秒から1分。牛乳をたっぷり注いでミルクティーにして飲んでいます。これで十分満足していたのですが、2年ぐらい前に紅茶の先生からおいしい紅茶のいれ方を教えてもらいました。
実践してみたら、ものすごくおいしい!そして、買おうと思えば、紅茶専門店のお茶が簡単に買える場所に住んでいることに今更ながら気づいた。できることなら美味しいものに囲まれて暮らしたいかも。
という経緯で、
私はやっと現地で買える「美味しい紅茶」を家で楽しむようになりました!
いったんひと手間かけたお茶を飲み始めると、朝の一杯を今までのビルダーズティーに戻すのは、無理かも・・・・。
お気に入りのソースパンで作るミルクティーの美味しいこと・・・。牛乳は、成分無調整、低温殺菌牛乳でね。こんなにおいしいなら、もっと早く始めればよかった。
そもそも最初に茶葉の紅茶に目覚めたのは、ティーバッグに含まれるマイクロプラスチック問題に加えて、ごみを減らしたいと思ったことでした。
リーフティーなら、淹れた後はコンポストに入れるだけ。
ゴミが出ない。
なんだか気分がいい。
そして、スーパーマーケットの棚をよくよくみたら、家庭用紅茶の代表、ヨークシャーティーとPG Tipsは、茶葉も買える。というわけで、最近ではこれらの大手メーカーの紅茶も茶葉を選ぶようにしています。
ただ、日中に「ささっと」紅茶を淹れたいということもあるので、ティーバッグも1種類はストック。青いラベルのヨークシャーティー(ディカフ)がお気に入りです。
英国大手の紅茶 ヨークシャーティー
ヨークシャーティーは、ヨークシャー地方発祥の紅茶&コーヒーメーカー「テイラーズ・オブ・ハロゲート」が作る人気商品です。テイラーズは、1976年にベティーズの傘下になりますが、ブランド名はそのまま残されています。土地の水にあったブレンドを作ることで人気を得たメーカーで、ヨークシャーティーには、硬水(緑)、軟水(赤)それぞれで美味しく飲めるブレンドが用意されています。ほかにも、ディカフ(青)、ゴールドがあります。日本では、ゴールドが売られていることが多いみたい。
プラスチックフリーのティーバッグ
ヨークシャーティーは、以前に環境問題に配慮してプラスチックフリーのティーバッグに切り替えたのですが、残念ながら、そのティーバッグに熱湯を注ぐと壊れてしまう・・と、ツイッターなどで大ヒンシュクを買った経緯があります!
しかし、彼らは諦めませんでした。
それからもプラスチックフリーの商品づくりを続け、
段階的にヨークシャーティーのブランド商品をプラスチックフリーへ移行しています。現在(2022年10月時点)で、ヨークシャーティーブランドの5分の一の商品(240個入のティーバックすべて)が、ナチュラル・ファイバー(ウッドパルプ)と植物性プラスチックに切り替わりました。来年の6月までにはすべての商品を植物性のプラスチックに切り替えたいと考えているそうです。
なので、今の時点でプラスチックフリーのティーバッグを買いたい人は、240個入りを買ってくださいとアドバイスしています。
どうしてティーバッグにプラスチックを使うのか?
まず、ティーバッグにプラスチックが使われていたと、消費者が気がついたのは、ごく最近ではないでしょうか?体に入るマイクロプラスチックについて話題になってきたのも、ここ10年くらい?
近年になるまで、ティーバッグにプラスチックが含まれていることを気にしていた人がどのくらいいたでしょうか?
ティーバッグは、端の部分を糊付けするときにプラスチックを使用する。この部分をプラスチックフリーにするために各メーカーは取り組んでいます。ヨークシャーティーも、その部分を植物性プラスチックに変更しています。
当社ウェブサイトによると、ティーバッグを捨てるときは、中の茶葉は家庭のコンポスト、外側のティーバッグは市で回収するフードウェイスト用のゴミ箱に入れるのを推奨。植物性プラスチックは、温度がある程度高い&スペースが必要。工業的でないと生分解にしないそうです。
家のコンポストでは生分解しにくいことを覚えておきましょう。
植物性プラスチックを、プラスチックフリーと呼ぶメーカーもあるようですが、ヨークシャーティーでは商品をプラスチックフリーと表示していません。
英環境NGOのWRAP【プラスチックごみ削減宣言】が、植物性の原料から作られていてもプラスチックには変わりないという認識に追随しているそうです。
しかし、従来の石油から作るプラスチックと違い、コーンスターチなど植物由来の原料で作られたプラスチックは、工業的に処理すればコンポストに戻すことができます。環境に与えるインパクトはかなり変わる。
とにかく、スーパーマーケットに並ぶ大手紅茶メーカーの商品が、植物性プラスチック(PLA)へと移行しているのは、消費者にとってうれしい取り組みです。
紅茶メーカーのさらなる取り組み。
イギリス国内には、自社ブランドの茶葉を販売する紅茶専門店はたくさんあります。これらのメーカーでは、サスティナブルな意識が高く、パッケージからティーバッグまで植物性ブラスチックを使用しているところが多いです。そもそもティーバッグではなく茶葉で楽しむことを推奨しています。
しかし、ほとんどの人がスーパーマーケットで買い物を済ませ、もちろん紅茶もその時に買います。ティーバッグを購入する人が大多数ではないでしょうか。
スーパーマーケットで最初に環境に配慮したのティーバッグを見たのは、クリッパーだったように思います。
まずは、無漂白のティーバッグが売り出されました。
ええ!ティーバッグって漂白されていたの???
という事にに驚いた。
クリッパーは、もともとオーガニック、フェアトレードの力を入れているメーカー。2018年に世界初、無漂白、遺伝子組み換えなし、(ティーバッグの糊付けされる端の部分を)植物性プラスチックに移行しました。
当時は、植物性プラスチックで作られたティーバッグはプラスチックフリーとして扱われましたが、前述の英環境NGOのWRAPの考えに従って、商品にプラスチックフリーの表記はしていないようです。
紅茶を飲む生活
ここ20年の間にコーヒーをこの好む人が増えて、コスタ、カフェネロ、スターバックスなどイタリアンコーヒーを楽しめるお店が激増しました。今では、高速道路のサービススティーションに行くと、必ずと言っていいほどコスタかスターバックスがあります。美味しいインスタントコーヒーも増えました。家庭用のエスプレッソマーシーンが置いてある家も珍しくありません。
健康志向の人が増えて、牛乳を淹れなくても楽しめるハーブティーや緑茶の人気が上昇中。
そんな中でも、一日の間に紅茶は欠かせない飲み物です。
朝食や昼食、お茶の時間、ちょっと一息つきたいときなどに、マグカップでいれたミルクティーはやっぱりおいしい。
ここ20年でイギリスの紅茶は、フェアトレード、オーガニック、プラスチックフリーのパッケージへと移行しています。環境や人にやさしく安全な商品を選ぶ人が増えてきたのだと思います。
私は、かなり前からリーフティーを飲むようにしています。ティーバッグの場合は、植物性プラスチックを使用しているもの→クリッパーとかヨークシャーティーを選んでいます。お茶専門店の商品は大手メーカーのものよりは割高になりますが、味は上品で香りがよい。朝の一杯にゆっくりと淹れた紅茶を飲むと、生活が豊かになった気分になります。
美味しい紅茶をひと手間かけて。
今はそんな気持ちで紅茶を楽しんでいます。
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