コインランドリーって駅みたい。
誰かが来て、去って、すれちがって、また来て、去って。
また会えるかもしれないけれど会えないことも（のほうが?）多かったりもして。
特に会話を交わすわけでもないけれど、ひとりのときもあるけれど、誰かに会って。
なんか駅みたいやなあ、って思うのです。
 
最近よく行くようになった。
きっかけは出先で使って便利やったことや
近所でもおおきいものとか洗ったり乾燥したり特にこの雨の季節はありがたい。
もあるのだけれど、それと同時に、いや、それよりもかもしれない、
便利と共にあの「ぼぉっと」する時間が好きだということ、ぐるぐるまわる乾燥機を眺めながらの。
まわしている間にどっかコンビニとか出かけたりした方が時間は有効活用できる。
でもこの、ぐるぐるとぼぉっが、なんだかわたしは嫌いじゃないというかなにかが閃く瞬間になったりもする。このぼぉっとの間に、いろんなひととすれ違うのが、わるくない。
中でも、先日の、ある日は、よかった。近所、週末、昼過ぎ、学生さん風。
Tシャツ、短パン、へろへろのエコバッグ?　トートバッグ? というなんかある意味〝ここに来るのに正装〟みたいな恰好で現れた口笛を吹きながら。
やつはガサガサッゴトッと洗濯物をめっちゃ雑に洗濯機に放り込んだ口笛を吹きながら。入れ終わって、こっちを、じっと見た。
 
!
 
そして口笛をやめて小声で歌いながら店を出ていた。
 
なんやってん。
一瞬「こわっ」ってなったわ。
ご機嫌やん。
めっちゃご機嫌やん。
ホラーでお笑いでご機嫌やん。
こっちも楽しなったわ。
意味も解らず笑いが止まらんくなったわ。
と、ひとりで笑っていたら、海外の父子がやってきた。
わたしは2人にベンチを譲って店を出た。
 
 
＊
なにを吹いて歌っていたのかはわからんかった。
でもきっとこの歌だったのでしょう。ドラマ『火花』での使われ方も印象的でした。 

夜遅くのコインランドリーで思い出す歌といえば、こっちやけどね（笑）

＊
雨、だいじょうぶですか、でしたか。
雨も、暑さも。
大阪は昼過ぎに徐々に空が真っ暗になり、
雷鳴が響いたと思った瞬間、ザッ、と、かなり降りました。
天龍やん。サンダーストームやん。
というまたフザけたことは降り止んだ今だから言えることで、やっぱり、こわいですね、ですよね。
朝からずっとNHKの報道から目が離せませんでした。
西の方の方々やいろんな地域の方々、
会ったことあるとかないとかそんなんじゃなく、気になってぼぉっとなる。
テレビやネットで流れてくる映像はリアルなのになんだか全然リアルじゃなくて、でもリアルで、ほんとうに起こっていることで、
うん、雨や自然災害だけじゃなく、いろんなことが、そうだ、そうなのだ、って。今この瞬間もどこかで誰かが常になにかや誰かによって、
と、改めて考えると、全然、リアルなことをリアルに捉えられていないね、ほんとに。捉えられたとしても何が出来るかな、応援、励まし、言葉、気持ち、課金、行動、課金、行動、ってなことやいろんなことを考えたり。
なにより、なにより、どうぞ皆、ご安全に。

＊
去年の謎のコインランドリー話も。

◆◆◆
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構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子（桃花舞台）と申します。
大衆芸能、
旅芝居（大衆演劇）や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

舞台鑑賞（歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス）と、
学生時代の劇団活動（作・演出/制作/役者）、
本を読むことと書くことで生きてきました。

某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリーに。

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