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日本で最も古いお菓子・清浄歓喜団

 京都へ行ったお土産として、とにかく家族や友達、職場で、
 「なにこれ?」
と、話題になること間違いないお菓子が「清浄歓喜団」です。
 
 その昔、遣唐使が仏教とともに日本に持ち帰ったお菓子は、「からくだもの」と呼ばれ、天台宗のお供え物として扱われていたそうです。
 もちろん貴重なものゆえ、貴族など高貴な人々しか口にできませんでした。
 
 その日本で最も古い歴史のあるお菓子を、日本で唯一作っているのが、八坂神社のすぐ近くにある「亀屋清永」さんです。
 
包装の箱に記された原材料名はこの通り。
「小豆餡(国内製造)、砂糖、米粉(国内米)小麦粉、胡麻油、桂皮末、香料、(一部に小麦・ごまを含む)」
 
おや?・・・と思いました。
「亀屋清永」さんのホームページによれば、
「伝来当時は、栗、柿、あんず等の木の実を、かんぞう、あまずら等の薬草で味付けしたらしく」
と書かれています。
ところが、「桂皮」だけで、木の実や薬草が他に入っていないのですが、
食べてみると、間違いなく、様々な木の実や薬草が複雑に混じり合ったような、味と匂いがするのです。
あくまでも、個人の感覚ですが・・・。
 
たぶん、「香料」と書かれているのがミソではないか。
ここからは、あくまでも、個人の推測です。
なにしろ、遣唐使が伝えたお菓子です。
密教のお寺に供えられたお菓子です。
その製法は秘伝であることに違いありません。
そこで、ズバリ「柿」とか「かんぞう」と書けないので、「香料」の中に含ませているのではないか?
もう一度言います。
これは、勝手な推測です。
 
思い切って、「清浄歓喜団」を買い求めた際、お店の方に伺ってみました。
「複雑な味と香りがするのですが、どんな物が入っているんですか?」
と。
すると・・・。
「それは秘伝です」
 
「ですよねぇ」
 
知りたいけれど、知らない方がいいこともあります。
「清浄歓喜団」。
いにしえの貴族も口にしていたかと思うと、なにやら神々しい思いのするお菓子です。

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