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佐藤の笑顔 - 愛おしい目尻の皺

2度目の緊急事態宣言が出てから、引き続きテレワークがメインだ。
ここ数日、私を含めた部員同士、コミュニケーションエラーが多発していて、みんなイライラしたり、落ち込んだり。
みんなに会わないからこそ、このモヤモヤの塊を勝手にイライラして、勝手に落ち込めるテレワークは、悪くはない。


そんな日は、さっさと定時であがって映画を見よう。
就業中から「アイネクライネナハトムジーク」を見ると決めていた。
大きな事件はいらなくて、日常的なやりとり、ほっこりする静かなトーン、そして春馬くん多部ちゃんコンビを愛でてニヤニヤしたい。
それで癒されようという作戦である。

話はわかっていても、好きなシーン(春馬くんが出ているシーンともいう)は巻き戻して、繰り返し佐藤を見続け、笑顔を探す。
フォーカスが別の人にあたっていても、巻き戻す。
(若干ストーカー気味の巻き戻しなので、人と一緒に見れないと思う。)

そこには、こちらまで思わずつられてしまう、佐藤の笑顔、しかも目尻に皺ができるほどの笑顔があった。

紗季ちゃんの手のシャンプーの文字を見つけたとき、
藤間さんと飲みながら話をするとき、
素麺を食べながら由美さんに同意をもとめるとき、
紗季ちゃんにシャンプーを渡すとき、
織田のバイト先で結婚の話をきいたとき、
東京の藤間さんから電話をもらったとき、
紗季ちゃんを追いかけて気持ちを伝えたとき、
紗季ちゃんをバスに乗せてバイバイと手を振ったとき、
紗季ちゃんに改めてプロポーズをしたとき、

素敵!
美しい!!
愛おしい!!!
佐藤のピュアな笑顔を見ていると、こちらも微笑みがわいてきてしまう。
自分の皺は好きじゃないけれど、目尻の皺ってこんなに素敵なんだっけ?
いつにも増して、優しく見えた。
そして、愛おしいという言葉がぴったりだな、と思った。
でも、この「佐藤」だから愛おしいんだよね。

私のもやもやも少しずつ消えていく。

この中の「佐藤」は、あんまり冴えない。会社の隣の席に本当にいそうだ。
背中をまるめて食パンかじるとか、牛乳飲むとか、洗剤が切れてしょんぼりするとか、コンビニ弁当買うとか。
それも愛おしい。

でも、実は素に近い春馬くんなのかもしれなくて、もしかして演じやすかったのかもしれない。そうならいいな・・・なんて何となく思ってしまった。
(春馬くんが、冴えないという意味ではなくて)

「佐藤」の思いっきりの笑顔をみて、癒される!と思ったけど、春馬くんの笑顔や、こんな生活を望んでたのかもしれないな、と考えたら、なんか胸が「キュッ」となってしまった・・・
こんな日は、淡々と見るべきで、春馬くんに置き換えて浸るのは禁止だ。
今日の治療の仕方は、逆効果だったみたい。笑

でも、
日常も悪いことばかりじゃない
思いやりの連鎖が奇跡を生む
自分の幸運にあとで感謝できる出会いが一番

そう教えてくれる、スローな時間が流れている、この映画が好き。
ちょっと落ちこんでいたけれど、また心機一転、頑張らないと。
春馬くん、目尻の皺いっぱいの笑顔をありがとう!

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役を語る春馬くんは、「佐藤」のような頼りなさは微塵も感じない。
オーラというものは、簡単に変化させられるものなのか・・・職人技!?
しかし、いつでも変わらずに、きれいな言葉を連ねて、きちんと伝えようと丁寧に話をする姿勢が素敵で、本当に大好きです。



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