アルコール依存性の女 離散

父は酒に溺れ、狂っていった。
これ以上一緒に生活していると、私も母も破綻してしまうと思い家を出ることにした。

母は祖母宅へ、私は当時交際していて転勤で名古屋に住んでいた彼の下で暮らすことになった。名古屋へ運ぶ荷物を詰めているとき、父が横目で見ていた。お前も見放すのか、というような目で。

こうして父を1人残し、母と私は家を出た。

私の酒量はこの頃から増え始めていた。
行き場のない不安やストレスを酒で解消しようとした。
学校帰りコンビニで買ったチューハイを水筒に入れて飲みながら帰ったこともあったし、泥酔してバイト先に出勤し怒られたこともあった。
学校のカウンセラーに「酒がやめられない」と自ら相談したこともあった。

名古屋に越してから更に飲むようになった。
恋人は酒を一滴も飲まない人で、私の酒癖を嘆いた。

でも酒があるから頑張れた。

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