アルコール依存症の女 何回目

専門病院に再び通い始めた私はバーの仕事も辞め、もう一度断酒に挑んだ。
しかし今回の断酒はあっという間に断念した。
3月は桜だ、4月5月は知人との会食、7月はビアガーデンと絶好調に飲みまくった。

22年7月10日は参院選投票日で、その日は昼間から知人と飲んでいた。知人が用事で去ったあとも私は1人、居酒屋で飲み続けた。
泥酔ながらも投票権を握りしめ、自転車を漕ぎ投票所へ。しかし到着したのが19:59だったため締め出され、結局私の投票権はゴミになった。
その帰り、反対側から来た自転車と激突し足を負傷。そのときは痛いとも思わず「大丈夫なんで!」相手の運転手に笑顔を作った。
しかし外では暗くよく見えていなかった足は、帰宅すると親指から大量に出血していた。

平日は基本禁酒、休み前にしこたま飲むことが日常になっていった。
それでもなんとか仕事は休まず出勤できていた。綱渡りのような状態だったが。

そして9月のある日、寂しさのあまり一人で焼き鳥屋へ行き、ろくにアテも頼まず焼酎を数杯飲んだ。続けて市販の酒を自宅で飲んだ。飲み続けた。
気がつくと床に酒の空き缶や空き瓶が転がっていた。次第に気分も悪くなり嘔吐する。
明日は仕事だが出勤できそうにない。尚早に判断し会社に連絡をする。

そして翌日から数日間仕事を休む。   
同じことの繰り返しに嫌気がさした。

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