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笑って昇華できるで・しょうか?

うりもさんの素敵な企画「笑っていいで昇華!?」に参加させていただきます😊よろしくお願いいたします!

今だからいえる「必ず、笑って昇華できる記事」ということで、最初に思い出した出来事を書こうと思います。

うりもさん、昇華よろしくお願いします🙇

あれは17年くらい前だろうか。
夫への恋心はすでになくなり、ただの飲み友達になった頃のこと。

事件はある金曜日の夜に起こった。

仕事で帰りが遅くなった私は、スーパーで値引された惣菜を買い込み、自宅へと急いでいた。

玄関を開けると、不気味なほど上機嫌な飲み友達(夫)が出迎えてくれた。
リビングに入ると、ダイニングテーブルの上に何かがあった。
パソコンの箱だ。

私「おー、ついに買ったんだね!おめでとう!」

飲み友達「うん、ついにこの日を迎えたよ!」

飲み友達はノートパソコンを買い換えるため、コツコツとお金を貯めていた。
そしてその日、ついに新型のバカ高いパソコンを買ったのだ。
翌日は週末、新しい相棒をいじるのが待ちきれない、そんな様子だった。

私は買ってきた惣菜をお皿に移し、晩酌の準備を始めた。
飲み友達はパソコンの初期設定をせっせとやっていたんだと思う。

こたつにおつまみを並べ、2人でパソコンを買った祝杯をあげた。

日本酒はどんどん進み、先に飲んでいた飲み友達はこたつで早々と寝てしまった。

いい具合に酔っ払った私は、空っぽになったとっくりにお酒を入れるため、ダイニングテーブルへと向かった。

忘れもしない。あの時私は大黒摩季のLa.La.La(ら・ら・ら)を歌っていた。曲に合わせビートを刻みながら、とっくりに日本酒を注いだ。
ちょうど歌がサビに入ってしまい、さらに1人盛り上がった。
顔を左右に揺らしリズムに乗った。
ら〜ら〜ららら〜・・・その瞬間、一升瓶をとっくりにぶつけた。

すぐ側には開きっぱなしのパソコン。

するとどうだ、倒れたとっくりはパソコンを枕に寝てしまった。
そしてキーボードが日本酒を美味しそうに飲んでしまったではないか!

ごちそうさまが聞こえませーーーーーーーん。
なんて呑気にツッコんでいる暇はなかった。

急いでパソコンをダイニングテーブルからこたつへ移動させ、飲み友達が使っていたとっくりをパソコンに寝かした。

そうさ、その通り。
酔っ払った飲み友達がパソコンにお酒をぶちまけたように見せるためさ。

ひとしごと終えた私はそそくさと寝室に入り、寝た。

翌朝リビングに行くと、哀愁を漂わせた飲み友達が起動しないパソコンをいじっていた。

何も知らないふりをして話しかけた。
私「どうしたの?」

夫「俺って昨日パソコンいじってた?」物凄い暗い声だ。

私「私も酔ってたから覚えてないや」
嘘だ、全てを記憶している。

夫「日本酒こぼしちゃったみたいで・・・」
こぼしたのはこのわ・た・し。

私「えーーーーーーーまじで?」
なんて、しらじらしい。

夫「はあああああ、まじであり得ない」
そう、あり得ないんだよ。

私「保証も入ってるし、無料で修理できるかもしれないよ」そう励まし、2人でパソコン店に向かった。

「日本酒かあ…糖分入ってるから難しいかもね。まあ、どちらにしろ外部要因での故障は保証外だけど。」と担当の方。

とりあえず、修理可能かだけでも見てもらうこと数日、連絡がきた。
「もう死んじゃってますね」と縁起でもない言葉で報告してくれた。

こうして飲み友達は、買って一度も使用していないパソコンを壊した。
いや、壊したのは私だった。

自分の愚かさに打ちひしがれていた飲み友達だったが、どうしても新しいノートパソコンが欲しかったのだろう。後日新しいパソコンを購入することにした。
もちろん罪悪感のある私が全額負担した。
そう言いたいところだが、私はそんなできた女ではない。
出したのは半額だけ。
半額というところに私のいやらしさ、反省のなさが滲み出てしまっている。
それなのに可哀想な飲み友達は、何度も何度も私にお礼を言っていたっけ。

完。

えっと、今書き終えて自分でびっくりしてるんですが、
これって「必ず笑って昇華できる」内容ですよね?
笑ってもいいやつですよね?
器物損壊に隠蔽工作、人格もかなり疑われそうな内容なんですが、わたし、大丈夫ですよね?




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