見出し画像

「うちなーんちゅ」から学んだ沖縄の味わい方

 私は沖縄が大好きです。大学生の時に、初めて沖縄に行き、その魅力に惹かれて毎年のように沖縄に行きました。そして、沖縄で友人ができ、沖縄に行くとその友人と会って一緒に遊ぶということを繰り返してきました。
 その友人に「あなたには、沖縄の良いところだけではなくて、それ以外のところも見て欲しいな。」と言われたことがきっかけで沖縄の味わい方が少し変わりました。
 今回は「うちなーんちゅ」から学んだ沖縄の味わい方について書いていきます。ちなみに、「うちなー」とは「沖縄」の事、「~ちゅ」がつくと「~の人」という意味で、「うちなーんちゅ」は「沖縄の人」という意味です。


1.「ないちゃーかぁ。」

 これは、沖縄で道を聞いた人に「どこから来たの?」言われ、「○○県です。」と答えたときに言われた言葉です。「ないちゃー」とは私の認識では、沖縄県民以外の人という意味です。「ないちゃーかぁ。」と返したその人とは仲良くさせてもらいましたので、きっとその言葉には悪気はないのだろうけれど、沖縄とそれ以外の都道府県では、意識の中に違いがあるのかなと感じました。

2.6月23日は何の日か?

 「8月6日、9日、15日は何の日ですか?」と言われたら多くの人が答えられると思います。学校の平和学習でも、多くの学校が夏休みに登校日を設け、この日について学習する機会を設けます。
 では、「6月23日は?」と言われると答えられない人もいるのではないでしょうか?正解は「沖縄慰霊の日」です。地上戦が行われた沖縄での組織的な戦いが終わった日として制定されています。
 この日には、TVでも平和記念公園での映像が流れることが多くありますが、6月23日のことを知っている人は少ないのではと思います。なぜなら、職場でも、この質問をして答えられる人が少ないからです。

3.沖縄の良いところ以外を見る

 沖縄にはきれいな海があり、気候もよく、様々なアクティビティで楽しめる魅力があります。「今」の沖縄の良さを感じることも大切ですが、かつて起こった出来事にも目を向けることで「今」の沖縄を見る目も少し変わってきます。
 私の友人は、一緒に遊ぶときに、戦争の歴史も一緒に学ばせてくれます。
例えば、「富盛の大獅子」。

戦争中もこの景色を見ている大獅子


その約70年後。銃弾の跡もそのまま。

 ここに来て見ると、この大獅子は、沖縄の良いところも、そうでないところもずっと見つめてきたのだなぁと感じます。そして、今見た目の前の景色が「当たり前」にあるものではなく感じ、不思議な気持ちで見ることができました。
 例えば、「沖縄陸軍病院南風原壕群20号壕」。防空壕ですが沖縄では「ガマ」と言います。軍医・看護婦・衛生兵・ひめゆり学徒の人が傷病兵の治療に当った場所です。ここでは、現地のガイドさんのもと、ガマの中に入ることができます。戦争中に使われていた薬品などがそのまま残っています。ガマの中を見学し、外の景色を見るとやっぱり目の前の景色が「当たり前」ではなく、なんだか言葉で言い表せることができない気持ちになりました。沖縄の良いところ以外も見るって大事だなぁって思いました。

4.言葉では言い表せられない

 言葉では言い表せられないんですけど、沖縄の歴史を学んだ後だと、目の前の沖縄の綺麗な景色が、なんだがとても味わい深いものに変わるんです。さとうきび畑も、綺麗な海も、いろんなものをくぐって来てそこにあるんだなぁって思うと見え方が変わってくるんです。沖縄の良さがぐっと引き立てられるんです。
 だから、その土地のことを気に入ったら、その土地の歴史も学ぶと、さらに深みが増すと思うのです。

5.おわりに

 最後まで、読んでいただきありがとうございました。最近は、新型コロナウイルスの影響でなかなか沖縄に行けていませんが、沖縄を楽しみながら、その沖縄を深く感じられるように現地で学ぶことも大切にしていきたいなと思っています。もし、沖縄に行こうと思っている人は、そんなところも一つ取り入れると見える世界が変わってくるかもしれませんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?