見出し画像

子宮全摘出を終えて

入院した部屋は豪華だし、テレビは55型だし、
備え付けドライヤーはナノイーだし、
色々すごいんだけど。

だけど、やっぱりここは病院。
術後喘息が苦しくても、
術後熱が38度出ても、放置気味。

術前の入院したての患者さんの
隣の部屋の出入りが頻繁。



世界的に有名だといわれた執刀医の院長とは
結局1度も顔を合わす事なく。
あまりに手術がたくさんあるからか、
自分がした手術に興味もないんだろうなと。
あとは新人の担当医に任せるんだろうなと。
悪い意味ではなく、
大病院のあり方に納得する。

それでもまだ自ら手をくだされるのは
ありがたいことだけど
一度も会わないから
やはり私はロボットに手術をされたのか?
と疑念は残る笑

人間は、無いものねだりの塊で
もう子供は5年前に諦めたけど
本当に望めない体になってみると
SNSに流れる赤ちゃんが可愛いなと思えてくる。

あと何年、何十年かの人生で
毎月の生理用品もいらないし
癌の心配も一つ減る。
災害時に痛む事もなくなるし
いい事だらけなはずなのだが。

取り出された腫瘍まみれの私だったものをみて、
唐揚げみたいで美味しそうとかおもっちゃったし
何個もできていたチビ腫瘍も、育つ前に刈り取っちゃったし。


こんな爆弾抱えて生きなくてよかったねと
これからの人生前向きにおもえるし、
何も変わらないんだけど。

なんとなく、寂しいなって。
10歳になるあの子を頑張って守ってくれたソレに、
お疲れ様って言葉にしちゃうと、
涙がでてくる。

春だからかな。

落ち着いたら、手術について記録してみようと思う。10年くらい悩んで手術に踏み切ったので
同じように悩むどこかの誰かの小さな参考になれば…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?