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突然小説を書くことになった物書き初心者が救われた話

私は色々あって、といっても簡単な話ですが、小説を書くことになりました。

きっかけは過去に何度か語りましたが、たまたま知り合いに誘われたDiscordのサーバーで作品の宣伝をしている人がいたからその作品を読んで、素直な感想を告げたら、一緒に書かないか誘われたから。

しかし彼は大ベテランで、年齢もファンの数も執筆本数もかけ離れていました。

そんな彼にとりあえず書いた作品を見せました。

「良い感じです♪頑張ってください(*^_^*)」

しかし、次からは上手く行きませんでした。

「全く情景が浮かびません!」
「なんで主人公が突然自己紹介するんですか?」
「会話が不自然です!」

自分は初めて小説を書いたとは言え、すっかりどうしたものか悩んでしまいました。

私の実力じゃ無理だ。断った方が…いや、逃げよう。曖昧にして終わらせよう。

そんなことすら考えました。

そんな時、同じくそのDiscordのサーバーにいる、『先生』とまで呼ばれている方に助言を願いました。

「実はある人に一緒SF小説を書かないか誘われて、自分はこんな作品を書いたのですが不評でした。どうすればいいですか?」

「これは…」

思い返すとその作品は確かに出来が悪く、それには流石にその先生と呼ばれている方も困惑していました。

「名作に触れることをオススメします。たくさんの名作に触れてそれを吸収してください」

「分かりました、ありがとうございます」

その先生はハードなSF小説を書かれ、高く評価されている方で、エッセイなども拝読したところ、名作は10回見る、Excelを時系列管理に使うと捗った、などと貴重なエッセイを残されていました。

名作に触れろ、とのことで先生の作品を読ませて頂いたら目から鱗。
そのアクションの描写は私の脳では処理が追いつかず、ただただ圧巻されました。

それからも私は先生に助言を求めました。

「魅力的な作品を書くにはどうすればいいですか?」
「多くの人と関わってみてください。人付き合いは糧になります」

これはコミュニケーションが不得手な私には実践仕切れていませんが、胸に残っています。

「魅力的なキャラを書くにはどうすればいいですか?」
「登場人物の心理を考えてください。そうすれば一気に深みが増します」

これまた私には難解で、未だに実践仕切れている自信はありません。

しかし私は絶望し、泣いているヒロインが突然長所を褒められ、いきなり照れるという愚かな文章を1度書いてしまいました。
絶望しているヒロインが照れるなどあり得ません。
心理を考えるとはこういうことかと。

しかし先生は実に的確なアドバイスを下さりました。 

「名作の読書と資料漁りと執筆は同時進行されることを考えることをお勧めします」
「とにかくまずは書くことをお勧めします。たくさん書いてください」

先生は何故こんなにも優しいのだろう、と言うとGiverに回ることが自分のためでもあるからだとか。

人に優しくすればそれは返ってくる。
先生は私はお返しを期待してしまうタイプの人間です、と語りますが立派です。

そして完成した拙作ヒステリック・ヒストリーを私を誘って物書きにしてくれた方に見せました。

「実在の人物や宗教が出てくるので厳しいですね…それと作品のテンポが早すぎます。あと〜」

何十行も欠点を語ってくれたあとに、最期にやりたいことは伝わる、私は好き、と言ってくれました。

このダメ出しを見て私は2〜3日体調を崩しましたが、物凄くいい経験になりました。

それからもこの作品は没にして書き直すべきか悩んだものの、なんとか欠点を少しずつ修正し、公開しました。

閲覧数は少ない物の、何度かSFジャンル1位になるというありがたい評価でした。

さらに先生は、私は先生の作品を全て読み切れていないにも関わらず、なんと私の作品を読んで下さり、1話1話感想を残して下さりました。

「ラスボス戦は試行錯誤の余地があると思います。お互い頑張りましょう!」

…どうやらまだまだ私は未熟のようです。

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