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平尾貴四男から学ぶ、クラシック音楽の「貿易活動」 - MONICA NEWS in Aichi

ぐっもニカ〜🎹 MONICA MUSIC FACTORYです。

2021年2月に活動をスタートし、「鍵盤ハーモニカ」のアレンジ楽譜販売や「音楽」に関するコラム執筆を行なっている"MONICA MUSIC FACTORY"。
実は、これらはすべて、「愛知県」から発信されているメディアコンテンツなんです。
今回は、愛知で開催されるイベントやコンサートに関連した記事を皆さんにお届けします!

作曲家・平尾貴四男とは?

 皆さんは、「平尾貴四男」という作曲家をご存知ですか?

 平尾貴四男(ひらおきしお、1907-1953)は、東京出身の作曲家です。
 (滝廉太郎ほどでなくとも)かなり短命だったことと、作曲を始めた時期が比較的に遅めだったことから、彼の有名な作品はいずれも戦後に作曲されています。
 有名、とは言っても、彼の作品はどれも演奏される機会が非常に少ないです。作品の数も少なければ、出版されている楽譜はさらに少ないからなんでしょうか。

 そんな貴四男の作品をピックアップして、数年前に名古屋市で開催されたコンサートがあります。

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 このコンサートでは、《フルートとヴァイオリンとピアノのための三重奏曲》をはじめとする、貴四男の中でも特に有名な作品を多く取り上げています。
 そして、実はこの「キシオコンサート」の第二弾が、またもや名古屋市で開催されることになりました。

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 先日の記事で「音楽業界は"東京一強"」などと書きましたが、東京でもめったに演奏されないような作品が聴ける、貴重なチャンスが愛知のクラシックファンの皆さまに訪れています。
 是非この機会を逃さず、コンサートに足を運んでいただきたいです。

↓ 東京一強うんぬんの話はこちら。


 また、噂によると、今回のメイン曲《奇想組曲》は"名古屋初演"、《荒城の月に據る変奏曲》とピアノ三重奏曲《夜曲》は"日本初演"の可能性があるとか……?

 もし今記事を読んでいる方で、貴四男作品の初演・再演に詳しい方がいたら、是非その辺りの情報を私に教えてくださると嬉しいです。もれなく、このコンサートの企画者にして「貴四男オタク」の友人の耳に情報が入ります。(笑)


平尾貴四男は「邦人作曲家」なのか?

 ところで、私は以前から「ロシア人作曲家」について強い関心があります。(…………ん? なぜこのタイミングで"ロシア"?)

 Q. 「ロシア人作曲家」と言えば?

 A.
 はじまりのロシアン・コンポーザー「グリンカ」
 交響曲やバレエ音楽で有名な「チャイコフスキー」
 ピアニストの定番「スクリャービン」「ラフマニノフ」
 現代音楽の金字塔「ストラヴィンスキー」
 ソ連時代に活躍した「プロコフィエフ」「ショスタコーヴィッチ」
 戦後の音楽教育に貢献した「カバレフスキー」

 ……まあ、名前だけをつらつら挙げるのはこの辺にしておきますか。

 現在でこそ「ロシア・ピアニズム」の流行や、各々で作品が高く評価されている彼らですが。
 彼らは皆、クラシック音楽の住人なんですよね。

 クラシック音楽=西洋の音楽

 つまり、ロシア人でありながら、音楽家・作曲家としては、元々は「ヨーロッパ」の住人なんですよ。
 もちろん、西洋の音楽にロシアの国風を取り入れたり、あるいは独自の音楽性を確立させていった結果、最終的には彼らの作品が人気を博すようになったのだと思います。
 しかし、そんな彼らの音楽のルーツは、やはりヨーロッパにあるわけです。

 彼らロシア人作曲家の音楽は、ヨーロッパの音楽を「輸入」したことによって生まれたんです。


 実は、平尾貴四男にも、彼らと同様のことが言えるのではないでしょうか。

 彼は日本で作曲を学んだのち、奥さんと一緒にフランスに渡っています。
 そのフランスで、初めて音楽院に在学し(それまでは音大ではなく個人で作曲のレッスンを受けていた)、本格的に作曲を学ぶことになったわけです。
 そういった経緯で彼の音楽性が育まれ、帰国後に次々と素晴らしい作品が世に生み出されていったわけですから、彼は日本人作曲家でこそあれど、日本よりもむしろ、西洋の音楽文化を色濃く受け継いだ「ヨーロッパ」の作曲家だとも考えられるのではないでしょうか。

 貴四男に限らず、当時の日本人作曲家の大半はヨーロッパに留学したり、西洋の音楽を学んだ上で作曲活動をしています。

 日本の気質や文化が根底にあって、その上に西洋音楽の作曲技術・手法を乗せたのか。
 あるいは、西洋の音楽文化をベースに、日本の国風(テイスト)を上乗せしたのか。

 貴四男さん。あなたは「どちら」の作曲家なんですか?


 ……今日の記事、私にしてはちょっと真面目すぎ?(「女性作曲家」はライトノベル(しかもそこそこ”萌え系”のやつ)から考察してたのに……)


コンサート情報:「平尾貴四男の調べ⠀ー春麗ー」2021年3月12日(金)18時15分、名古屋市

 日本人作曲家たちがヨーロッパやアメリカなどの文化を「輸入」したように、外国の作曲家たちからも日本の文化を「輸入」する、いわゆる「ジャポニズム」の動きは多くみられています。
 輸入し輸入され、海をまたいだ「"文化"の貿易活動」を繰り返したことによって、これまでに様々な作品が世界に放たれていった(「出荷」かな?)ということでしょうか。
 きっと、貴四男もそんな貿易活動の一員だったのだと思います。

 皆さんも是非、貴四男が生み出した「邦人作品」の世界に浸ってみてはいかがですか?
 コンサート詳細は公式の「Twitter」または「Facebook」にて!

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『平尾貴四男の調べ⠀ー春麗ー』

2021年3月12日(金)18時15分開場 18時45分開演
場所:瑞穂文化小劇場
チケット料金: 1,000円
演奏曲目:《奇想組曲》《木管五重奏曲》他

チケットの購入は「こちら」から!

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最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました!
それでは、またお会いしましょう! ぐっばいニカ〜🎹

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