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私設ライブラリーへの道④掃除、掃除、そして掃除

現在、私設ライブラリ―設立準備の真っ最中である。ライブラリーをはじめようと思ったきっかけから運用開始まで、そのプロセスをここに少しずつ記していこうと思う。大まかには、作ろうと思った意図(コンセプト)、場所について、設営のプロセスなどについてです。同じことをしようと考えている人の参考になれば幸いです。

今回はお部屋の掃除について。

ライブラリーをする場所は決まった。これは大きな前進だ。
借りた部屋はコンクリート打ちっぱなしのデザイン。
シャープでカッコいい。
天井が高く、実際の面積よりも広々とした感じだ。
想像していたよりもいい場所を確保できた。
そう思っていたのだが、
しかし、そのカッコよさに問題があった。

カッコいいお部屋の落とし穴

入居してみて気づいた。部屋全体がカビ臭いのだ。
オーナーは部屋をクリーニングしたと言っていた。
パッと見たところでは確かに掃除されている。
だが、よく見ると窓枠や流しの縁にカビができていた。
キッチンには油汚れが残り、引き出しの裏側には埃がたまっている。
ブラインドを下ろすとルーバーに黒い汚れが付いていた。
ガラス窓には、風呂場の鏡によく見られる白いウロコ状の汚れが。
築16年、しばらく人が住んでいなかったそうなので、
こんなものかと思ったが、とにかくこれは大掃除しなくてはならない。
われわれ夫婦は特にキレイ好きというわけではないが、
いろんな人が出入りすることを想定しているので、
清潔であることは必須だから。

クリーニング業者の衝撃の回答

さっそく、プロのクリニーング業者にも見てもらった。
2社が見積もりに来た。
高くなければいいなと思っていたら、
想定外の答えが返ってきた。
クリーニングを入れても、
結果はそんなに変わらないかもしれないです、と。
どちらの会社もほぼ同じ回答だった。
な、なんということだ。

コンクリート打ちっ放しの家はカッコいいが問題が多い、
というのが両社の見解だった。
湿気が溜まりやすく冬はたぶん結露も多いだろうと。
なので、カビが生えやすく、匂いがこもりやすいのだと。
さらに長く居住してないので、窓枠のゴムにカビが深く浸透している。
これをキレイにするのは並大抵のことではないとキッパリ言われた。
プロにこう言われたら、どうしようもないではないか。
しかし、ここであきらめるわけにはいかない。
われわれは決意した。
自分たちで掃除をするぞと。

プロに見捨てられて‥

プロにはエアコンとトイレだけを依頼した。
後はすべて自分たちですべく、準備を始めた。
妻のMIHOがユーチューブを見まくって、掃除の極意を仕入れた。
その指示にしたがい、掃除道具、住居用洗剤、カビ取り剤などを買い込み、隅から隅まで、数日かけて掃除をした。
床、ガラス、窓枠、キッチンはもちろん、引き出しを全部出し、棚板も外し、天井裏やコンクリートの壁まで拭き上げた。
ブラインドの羽も一枚一枚拭いた(ここはMIHOの友人にも手伝ってもらった)。
60代半ばになると体が固くなり、足腰も弱くなる。
しかし、この1年間、ストレッチやスクワットなどを毎日やってきた成果が出た。筋肉痛は起こったが、筋がつったり、腰をいためることなく、お掃除ミッションんをコンプリートできた。

何ごとも掃除が基本だね

部屋は見違えるほどキレイになった、というのはウソだが、
どこを開けても、カビもホコリもなくなった。
窓枠のカビの黒い跡が消えないのは残念だが。
気持ち的にも快適になった。
そして、この部屋に対する愛着が生まれてきた。
掃除はすべての基本だと言われる。
いままでの私は、そうだなと思いながらも本気にはしてなかった。
しかし、今回それが実感できた。
自分で何かをはじめるというのはこういうことなのだという納得感も得られた。

さて、部屋はきれいになったが、まだまだやることはたくさんある。
まず、本棚だ。それから本の移転。そして本の登録や分類、それと場所の名前とそのロゴのデザインなどなど。
筋肉痛の背中をさすりながら、部屋の寸法を測り、ネットで本棚探しをはじめた。


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