～私の叔母の家には、座敷わらしが出ます。～

実際に、それが
座敷わらしなのかはわかりませんが
叔母の家に、おかっぱ頭で着物を着た少女がよく現れるのです。

テレビなどで見るあの姿なので
家族のなかでは座敷わらしだと勝手に思っています。

過去に祖母、叔母、姉が実際に目撃したことがあり打ち合わせをしていないにも
関わらず、皆目撃した座敷わらしの見た目を話すと完全に一致するのです。

(おかっぱ頭で黄色の着物、叔母の家にある古いテレビと同じくらいの大きさ)

その座敷わらしが出る叔母の家で
私自身も恐ろしい体験をしました。

どうか皆様聞いてくれないでしょうか？

私が小学生低学年の頃、
叔母の家に家族で遊びに行き
泊まることになりました。

座敷わらしが出るという話を昔から聞いていたので私は叔母の家に行くのが大嫌いでした。

叔母の家は、全体的に古臭くて
怖い雰囲気をぷんぷんに出しています。

特にお風呂なんて最悪でした。

ボロボロで今にもオバケが出てきそうだし、山の中なので動物の変な鳴き声がたくさん聞こえてきます。


おまけに換気扇も古くて化け物みたいな音で鳴くのです。

そのお風呂に入る時は、
私はいつもドキドキでした。

髪の毛を洗ってる時は、
常に背後を気にします。

そんな髪の毛を洗ってる最中に、
恐ろしいことが起こったのです。

突然、さっきまで化け物の鳴き声みたいにうるさかった換気扇の音が消えたのです。

私は、シャンプーが目に入らないように
恐る恐る何が起こったのか目を開けてみると、なんと辺りは真っ暗でした。

ただひたすら真っ暗で静寂な世界が広がるのです。

どうやらブレーカーが落ち
停電したようです。

私は人生で一番大きな悲鳴を上げました。

真っ暗なので
とにかく何か掴める物はないかと手探りします。

すると、ペタっと何かに触れました。


私の記憶している限り
今この触れている場所には何もなかったはずです。

間違えなく何かそこにいるのです。

恐怖でパニックになり私は大声をあげ暴れました。

オバケよ出ていけ！オバケよ出ていけ！
何度も叫び続け暴れ回ります。

すると、灯りが突然つきました。

どうやら叔母がブレーカーを戻してくれたみたいです。

私は先程の何かに触れた場所を
恐る恐る見ました。

そこには

泡まみれの父が股間を抑えてうずくまっていました。

あとで聞くと
父はブレーカーが落ちた時
怖がりの私を心配して暗闇の中
お風呂場まで助けに来たそうですが
私があまりに大声で叫んでいたものですから
声をかけても気づかず
おまけに私に股間を殴られたそうです。

私も父もそれ以来
叔母の家にはあまり遊びに行かなくなりました。