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IQ1億

~皆様、メラビアンの法則って
聞いたことはありますか?~



人と人との
コミュニケーションにおいて、
言語情報が7%
聴覚情報が38%
視覚情報が55%
という割合で印象や影響を与えるというものです。


悲しい話をしていても
笑顔で話をしていると
悲しみが相手に伝わりにくいし


楽しくても
怒った顔で怒鳴り声をあげていると
相手に誤解を招いてしまいます。


視覚情報って
人の印象において
とても大切なのですね。


私は、そんな視覚的な情報で
過去にズバリ自分のことを言われたことがあり、その時のことが忘れられないでいます。


ぜひ、その時のことを
皆様にお話ししてもよろしいでしょうか?







私が高校生で大学受験に向けて
日々勉学に勤しんでいた時です。


模試の結果が中々伸びず
私は行き詰まっていました。


そのことを父が知り
同僚の息子がとても頭が良いということで
会わせてくれることになりました。


最初は、誰か知らない人に
勉強を教えてもらうのは
抵抗がありましたが、
私は塾などには通ってなかったので
どうしても誰か教えてくれる人に会ってみたかったのです。


父の同僚の息子さんは
ヨウヘイさん(仮)と言い
東京のとても頭の良い大学に通われているとのことでした。





週末に父が
その同僚の家で飲み会があるということで
私はヨウヘイさんに勉強を教えてもらいに
一緒に付いていきました。


そこで、初めて私は
とても頭が良いと言われるヨウヘイさんに
会いました。



ヨウヘイさんは
ほっそりとした体つきで
メガネをかけて
何か心の奥まで見透かされてしまうような
鋭い目付き
をしていました。



まさに頭の良さそうな見た目に
私は、ヨウヘイさんを信頼しました。


この人なら今の成績が上がらない私を
救ってくれるに違いない!




父達がお酒を飲んで騒いでる
すぐ隣で小さな机を並べて
勉強を教えてもらうことにしました。


さぁ、勉強を教えてもらおう!






の前に
まずは礼儀として
自己紹介から始めないといけません。


私は丁寧に自己紹介をしました。
ヨウヘイさんも大学名などを話して自己紹介をしてくれました。






しかし、
その後、会話が全く進みません。



年が離れているお兄さんと話すことが
今までなかったため
私は何を話せばいいのかわかりませんでした。


隣で騒いでる父達が
やけにうるさく感じます。


ヨウヘイさんを見ると
目を閉じ顔を上げて
何か瞑想を始めているようでした。


数分なのかもしれませんが
私には、この時間がとても長く感じました。


すると、
とても頭の良いヨウヘイさん
突然、私にこう言ったのです。










「君は並んでいるレジ

並んでいないレジがあったら、

並んでいるレジに行くタイプだね?」





私は、ハッとさせられました。


す、すごい洞察力です。
私は当初の予定を忘れていました。

ヨウヘイさんと仲良くなるために
今日、ここに来たのではないのです。


今日、私は
ヨウヘイさんに勉強を教えてもらうために
ここに来たのです。


何を私は遠回りをしていたのでしょう。


さすが、とても頭が良いヨウヘイさんです。
私の性格を一瞬で見抜き
レジという誰しもにわかりやすい例え
私のことを表したのです。




しかし、
隣で騒いでいた
酔っ払った父が突然
横から入ってきました。










「ヨウヘイくん、いくらアホなこいつでも
並んでない空いてるレジに行くぞ。」







バカ親父!!
余計なことを言うんじゃねえ!!



確かに、父の言う通りで
並んでいるレジ
並んでいないレジがあったら
さすがに私は、
間違えなく、100億%の確率で
並んでいない空いてるレジに行くに決まっていますが
あんなにヨウヘイさんが
かっこよくキメられたのですから、
それは言っちゃいけないでしょうが!





ヨウヘイさんを見てください。


あんなに落ち着いていたのに
今は動揺しすぎて
顔を真っ赤にして目が右、左、右と
とんでもないスピードで動いて
口をパクパクさせているじゃないですか!


ヨウヘイさん、お願いです。
落ち着いてください。
目と口の動きを止めてください。
さっきまでのかっこいい
ヨウヘイさんに戻ってください。
ヨウヘイさん?ヨウヘイさん!?
ヨウヘイさーーーーん!!




その後、
かなり気まずくなりながらも
ヨウヘイさんに
勉強を教えてもらい
無事、志望校に受かることができました。

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