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走れモンキーパンツ

~皆様、普段筋肉は何%の力しか使われていないかご存じでしょうか?~


諸説ありますが
筋肉は本来備わっている力の約20%ほどしか使われていないなんてことを聞いたことがあります。

つまり、普段私達は無意識に
体をセーブしていて
100%の力を使いきれていないのです。

もし、100%全て使うことができれば
500㎏の物を持てたり
20m近くジャンプできたり
なんてことを聞いたことがあります。


しかし、あまりにも
力を使いすぎてしまうと
体の限界を超えてしまい
筋肉や骨が壊れてしまうので
簡単には100%なんて使えません。


所謂、火事場の馬鹿力ですね。



実は、私にもそんな火事場の馬鹿力を引き出した経験があります。

どうか皆様その時の話を聞いていただけないでしょうか?





高校生の頃です。


隠しても仕方ないので
皆様にお伝えしますが
実は私はとてもモテたのです。


超がつくほどモテました。


自慢しているようなので
あまり言いたくはありませんが
私のモテモテエピソードを話すと。


高校入学初日に
100人近くの女子達にメアドの交換を迫られました。


文化祭に来ていた他校の女子
一目惚れされその当日に告白されました。


毎年、満場一致で学校を代表するミスターに選ばれるなんてことは当たり前でした。


まぁ、そんな所にしておきましょうか?
皆様充分にご理解していただけたでしょうか?
もう一度言いますが
私は、とてもモテるのです。


そんな、ある日
学校行事で町を1周する
マラソン大会がありました。

私の学校では
午前中に女子が走り
午後に男子が走るという決まりでした。


私は、体力が無いので
マラソンが嫌いです。

いつも順位で言うと
後ろのほうとなります。


私は、嫌だな~と思いながら
参加しました。


当然、今回もかなり後ろのほうからのスタートでした。


ところが私が走っていると
歩道で午前中にマラソンを終えた
女子達が私に向かって
黄色い声援を送ってくれるのです。



私は気取ることなく
ファンサービスにも力を入れます。

声援を送ってくれる女子達に
「みんな、ありがとう!」
と微笑みながら手を振り続けました。


女子達の天使のような声援を聞いて
私は力がみなぎり、体の限界を超え
陸上部など足が速い男子達を
どんどんごぼう抜きしていき
マラソン大会で1位をとることは









ありませんでした。






皆様に謝りたいことがあります。







さっきからずっと嘘をついていました。



実は私、全くモテません。



思いっきり皆様に自慢した
モテモテエピソードは
全部、学校で1番のイケメンである
ウノザワくんのものです。


私のエピソードでは決してございません。


でも、皆さんこれだけは本当なのですが
マラソン大会中に女子達に
精一杯のファンサービスしたのは事実です。


しかし、女子達が声援を送っていたのは
私の後ろで走っていた
ウノザワくんに向けたものだったのです。


そうとは知らず
モテモテだと勘違いした私
まるで自分はアイドルになったかのように
手を振り返し続けていたのです。


私はとても恥ずかしくなり
今すぐこの場を去りたいという気持ちで
限界を超えて走り
320人中144位になりました。




もちろん、女子には誰一人として
褒められませんでした。
そして限界を超えた代償として
1週間筋肉痛がとれませんでした。


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