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#011 合唱祭で歌われなかった「SAY YES」

チャゲアスの「SAY YES」が流行ったのが、僕が中学生の頃か。

僕も一番最初に聞いたチャゲアスの曲でして、大好きになりました。父に買ってもらったんですよね。

まぁ、中坊の癖に、背伸びして聞いていたわけですよ、バブリーなOLが聞くような音楽を。

それだけ、日本が豊かだったってことでしょうし、だんだんと、音楽を聴くメジャー層が低年齢化していって、作り手もそっちに照準を合わせていって、だんだんと幼稚で出来が悪いものが売れるようになって。

そんで、出来の悪いのばっかり聞いて育った世代が、またさらに出来の悪いものを作って、さすがにそれは全然よくないでしょと思われて、やばい音楽って売れないじゃん、この業界もうそろそろやばいんじゃん、って、いい大人がガキのすねをかじり続けている、って時代ですよね、今ね、はい。

音楽やフォーマットのせいじゃないですよ、ちゃんとしたリスナーの感性をはぐくまなかった業界の巨大ブーメランなだけですからね。

とまあ、また話がそれましたが、やっぱりタバコと一緒で、背伸びしたラブソングであっても、聞き続けると、だんだん中毒になってきましてね、寝ても覚めてもチャゲアスって時代がありました。

特に「SAY YES」は、時代を象徴するオーバープロデュースな作品で、イントロからアレンジャー(十川知司)のお仕着せがものすごく、しかし、これがやっぱりこの曲の顔だし象徴なんですよね。印象的過ぎて、コントなんかでも効果音的によく使われていたように思います(小田和正の「ラブストーリーは突然に」もね)。

カップリングの「告白」もよかったし、こっちの方が好きだなぁと思うこともありました。CHAGEの曲ですが、中坊のピュアな心にまっすぐに届く唄でしたね。

本題に戻りますが、中学生の合唱祭で、好きな曲をクラスで選んで歌えるということになったんですね。なんでもいいと。

そこで、うちのクラスでは多数決で「SAY YES」を歌おうってことになったんですね。いわゆる「定番の合唱曲」も次点で票を集めてましたが、そのころから「忖度」を身に付けているガキがいるんだと恐ろしく思ったりもしましたが、まぁ、とりあえず、うちのクラスは「SAY YES」で決まり。

しかし、なんか裏で工作があったみたいで、結局、「SAY YES」は差し替えられ「名付けられた葉」という「定番の合唱曲」を歌うことになったのです。

日本の民主主義を信用しなくなったのはこのときからである。




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