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男の不倫

「出張」だと嘘をつけば、数日くらい自由になるのは簡単だった。

ただ何度も繰り返すことで「バレる」という直接的なリスクが高まったのではなく、「不満」という別の形で静かに積み重ねられていたことが、俺自身の危機管理能力を鈍らせ、妻が証拠を握るまでのネタが漏れていることに気づいていなかった。

自分が愛人だという立場をわきまえず、黙っていられない子が相手じゃなければ、もう少しうまくやれたかもしれない。

女として魅力はあるが、若過ぎる相手というのも欠点だな。
自分が成り代われるとでも思っているのか。所詮、遊びは遊びでしかないのに。

人選ミス、だ。

「貴方がその子を図に乗せたのよ」

…言われる通りだ。
程々にしておけば、もう暫くはバレずに関係が続けられたかもしれない。

しかし妻は離婚するとは言わなかった。
相手の女に慰謝料請求して終わり、だ。

そうなるだろう、と予想はしていた。

「遊びでしょ」という絶対的に自分に自信があり、俺が離れるとは微塵も思わず、自分が俺と別れるなんて考えもない、
そういう女だからこの俺の正妻のポジションを与えた。

結局、この国の女は、不倫をした男より不倫相手の女に牙を剥く。
だからバレたとしても大した問題じゃない。

次は控え目で気弱さそうな女にしよう。
なら言うことも聞くだろうし、出しゃばった行動はしないだろうから、長く楽しめる。

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