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インタビューで伝えきれなかった事ー生活保護受給して人生変わったー


インタビューを受けた感想

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まず、実際にインタビューを受けた感想だが、正直、不安と緊張で震えていた。

私にも家族がいるので、「もし何か自分の個人情報が洩れるような発言をしてしまったらどうしよう」という思いがあったからかもしれない。

しかし、生活保護を受給する前の私のような境遇、例えば、貧乏とか仕事ないとか貯金がなくなりそうとか、そういう絶望の淵にいる人に共感してもらい、安心材料になってもらえたら本望だ。

生活保護が必要な人に、情報が届き、後押しになるように。



2020年3月から。


もともと夫婦で自営業とバイトを掛け持ちしていた。しかし、自営業の内で主であった事業がコロナの影響により休業。

収入が減り貯金もなく、保護課に相談にいく。そこで、生活保護受給の基準以下の所得と貯金額であった為、生活保護受給決定となった。

現状

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家族3人。保護費月20万円。子供:小学校。
先月9月に職業訓練校を卒業。現在は、就職活動を行っている。

③奥様の妊娠でネット上で誹謗中傷があったとnoteに書かれている。生活保護の利用をSNSで発信し、バッシングや誹謗中傷されたことは?


事実。

批判で多かった「なんで仕事を見つけてから子供を作らないのか?」という【順番】について。

確かに、私がこれまでずっと無職として生きていたのなら、将来に対する不安で子供を作らなかったかもしれない。

しかし、私は過去に正社員や自営業主として、働いてきた過去がある。また、今まさに就職活動を行い、勉強したり行動したりしているので、子供を作ることに一体何の問題があるのだろうか。

批判する人は、現時点の「生活保護」という【レッテルやイメージ】でしか判断することができない。

しかし、人生には過去-現在-未来というものがある。現状しか見ず物申すというのは、知性が欠如した行為と言えるのではないか。

●【生活保護の子供は可哀想。私なら子供を産まない】という人がいた。

私としては、生活保護に対する偏見でガンジガラメになったその人の思考自体が不自由であり、イメージでしか人を判断できないその知性と精神的貧困こそ可哀想であると思う。

④生活保護費、10月から減額されたが影響は?

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2000~3000円の減額。

生活的・精神的にあまり影響はない。

ただ、生活保護は素晴らしいセーフティーネットがあるにもかかわらず、それが大衆からの差別や社会の不満のはけ口になるのは非常に残念なこと。

また、せっかく先人が汗水たらして福祉や弱者との共存という文明的な社会基盤を築いてきたにもかかわらず、今回の保護費の減額がキッカケとなり、社会の分断(格差)と野蛮的な社会に振り戻される事は避けなければならない。

⑤生活保護の捕捉率(利用すべき人が利用している割合)は約2割とかなり低いと言われている。利用にためらいや利用するにあたってのハードルなどはあった?(役所の対応・手続きに煩雑さなど)


受給までは、生活保護に対するためらいがかなりあった。「できれば受給したくない」と考えていたのは事実だ。

また、「親兄弟や家族からどう思われるか?世間体が悪いのではないか?」と不安だった。

しかし、Abemaにでておられる「ひろゆき氏」や、出演されていたこともある「プロ奢ラレヤー氏」の影響などもあり、生活保護を受給する心理的ハードルは多少下がった。

役所の手続きは、担当の方に丁寧に教えてもらった。手続きの煩雑さは感じなかった。

Q生活保護に対する周囲からの偏見を感じる事は?

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リアルで生活している分には、怒鳴られたり文句言われたりすることもない。また、親しい人以外にカミングアウトすることもない。

SNSは匿名だから誹謗中傷やクソリプはくるが、リアルで面と向かって誹謗中傷してくるものはいない。

Q現在の生活は生活保護費だけだと厳しい?

10万円の給付があったからか、今のところ不足していると感じたことはない。

しかし、給付金がなかったらマスクや消毒用アルコールの費用、増税、生活保護の減額などでかなり金銭的に不足していたに違いない。

Qケースワーカーなどから訪問や指導などはあるか?

ある。

問題点として、ケースワーカーの心無い発言がプレッシャーになって苦しんでいる人もいる。特に生活保護は精神疾患を持って入れる方が多く、自殺率は健常者の2倍ほどある。

「ケースワーカーは当たりはずれがある」というのはその通りだが、監査機関を設け、それがしっかりと機能するように改善されなければならない。

Q生活に制限はある?(車の所持・貯金などなど何かあれば)

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車の所有の制限。

生活保護受給者は、通勤、通院、仕事以外の使用は原則的に認められていない。子持ちにとっては、車も使えないので生活が大変。

車は贅沢品や資産ではなく【生活必需品】の側面が強い。特に交通機関が不便な地域はなおさらである。

このように「車が使えない」事が、生活保護の受給を妨げる大きな心理的なハードルの一つになっているのは事実だ。

なぜTwitterで発信しているのか?

生活保護受給者やその生活についてのリアルな情報を発信している人がいないので、使命だと思い日々ツイートしている。

生活保護に対する負のイメージを払拭し、「生活保護が人生を良い方向に変えるキッカケと成り得る」という一つのモデルケースになれたらと思う。

ただ、誹謗中傷が耐えず、精神的ダメージを食らうことも多々あるし、身元が特定されると家族に迷惑がかかるのではないか?という恐怖もある

しかし、社会的弱者に対して誹謗中傷する人はいつの時代も必ず存在するし、その人達の思考を変えることができるとも思っていない。

私の発信によって、もしかしたら私と似たように逆境や絶望の状況にいる人が、救われたり勇気づけられたりする人がいるのではないか?という想いがある。

だから、これからもTwitterやNOTEで活動を続けていく。

Q生活保護に対する社会のイメージ・偏見などどう変わっていくべき?

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私は、生活保護を受給させて頂いたことで人生が良い方向に変わった。

それまでは、貧困・仕事がない・コロナ禍の影響もあり、ストレスや不満で家庭崩壊寸前だった

でも、生活保護を受給したことで、家庭が良い方向に向かっている。

それは、「食うに困る、住む場所がなくなる」という不安や恐怖が回避できたことに対する安心感からかもしれない。

また、今までアルバイトなどに割いていた時間を、読書、勉強、など自分の為に使うができるようになったことも大きい。

このように、生活保護は時間的・金銭的貧困にある方が、人生を良い方向に修正できる可能性がある素晴らしい制度である。

しかし、それをメディアが押し付けた、ギャンブルや各種依存症、不正受給、怠け者といった【生活保護に対する名称やイメージ】で受給者を誹謗中傷したり、社会のガス抜きにしたりするべきではない。

結局、知性が欠けた大衆に呼応するように、政府は生活保護費の減額を行った。このように国民や社会が野蛮化し、日本が分断に向かう様な流れは変えていかなければならない。

今回の生活保護費の減額について、日本の政権と国民は大いに反省するべきだ。

思うに、GDPの低下で日本経済の先行きが厳しいという問題よりも、日本人の精神的貧困の方がよっぽど大問題であるし、今後、議論し改善されるべきなのではないか?

最後に、伝えたいこと

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私は、生活保護をもらって人生が変わった。

生活保護を受給する前、私は金銭的に余裕がなく、仕事で思ったような成果も出ず、そのストレスと不満、家族のプレッシャーで家庭崩壊の危機に瀕していた。

しかし、生活保護もらって人生が良い方向に変わった。

生活保護を貰う事で、金銭的・時間的に心に余裕ができた。

そうすると、自分のこれまで上手くいかなかった人生について悔い改め、価値観を変えるキッカケとなった。

私は、今まで社長になりたいという【肩書き】、貯金がいくらあるかという【数字】、成功して誰かに認められたいという【見栄】のために生きていた。

また、成功するためには圧倒的な努力が必要であり、それを疑いようもない事実だと妄信する【カルト的な努力信者】であったと気づいた。

加えて、恥ずかしい想いをしたくない、人に迷惑を賭けたくないという、自分のプライドという名のクソみたいな見栄が人生の足かせとなっていたことにも気づいた。

生活保護は、そんな努力やプライド、見栄、肩書、数字といった人生で不要なものを捨てること、知性や感性を求めること、信じることこそ豊かさや幸せへと私たちを導くことを確信させる大きなキッカケとなった。

それは、空を見て綺麗だとか、本が読めて楽しい、お腹が減った時にご飯が食べられて美味しい、家族が笑っていられる喜びなどである。

つまり、幸せとは何かを手に入れた先にあるものではなく、いま、ここにある豊かさを感じることに他ならないのだ。

生活保護は、そのことを私に気付かせてくれた日本の素晴らしい制度である。

だから、もしあなたの給与が低い、貯金も底をついた、借金がある、病気が治らない、家庭がある、いろんな理由で今絶望したり、逆境に陥り困っていたりするのなら、ぜひ生活保護を検討して欲しい。

生活保護はあなたの人生を変えるキッカケになるかもしれないのだから。

人生で何かに挑戦した先に、もしかしたら金銭的に困ることもあるだろう。

そんな時、生活保護はセーフティーネットとして、もっと多くの人に恥じることなく使われるべきなのではないだろうか?

あなたは、挑戦したのだから。

苦難を耐えてきたのだから。

別に、他人に嘲笑されてもいいではないか。

あなたの価値は、誰かにバカにされたり褒められたりして上下するような、そんな軽いもんじゃないだろう。

誹謗中傷や的外れな批判をする人がネット上にはいるが、彼らはいつの時代にも必ずいる。

時代はなかなか変わらない。ベーシックインカムも導入されるのは難しい。

であれば、一番早くて確実なのは、あなた自身がプライドや恥を捨て、本当に大切なものを手に入れることだ。

あなたにとって大切なものは何か?

頭と心が頑なになってないか?

もっと自由になれるのではないか?


私は、生活保護で人生が変わった。

生活保護を受給する事で、心無い人々に誹謗中傷されることもあるかもしれないが、もしかしたら私のツイートに共感してもらえたり、安心してもらえたりするかもしれないので、これからも日々情報を発信していく。

最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたの心に平安が訪れますように。


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