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いかれたBaby日和

   Apple Musicでfishmansの不朽の名曲「いかれたBaby」を検索すると、めちゃくちゃ沢山ヒットする。すごい。日本で一番カバーされているんじゃないだろうか。

   まず僕の好きな三浦透子さんのカバー。アルバム名は「かくしてわたしは、透明からはじめることにした」。良いタイトル。遊び心のあるアレンジに透明感バツグンのボーカル。本家との差別化がしっかりと出来ていて、えっ今日って日曜日だったんですか?と錯覚させられる。

   次にunderslowjamsさんのカバー。こうやって聴くとこの曲ってすごいレゲエ感が増して聞こえるんですよね。2番にはラップも入る。確かビレバンで流れてたのを聴いて、Shazamで探したんだよなぁ。

   大比良瑞希さんのカバーも面白い。ダウンビートがループすることで妙なトリップ感が生まれているのが原曲だとすれば、サビに入って大きくリズム展開するのがこのカバー。スカっぽいアレンジなのね。大比良さんの表現力すごいな。

   そして...敬愛してやまないfishmansの原曲。もうね...最高なんですよ。最初に聞いたのは18歳の時。家族旅行の最中にこの曲を見つけて、その後ずっーーーと頭をぐるぐる巡ってたのを覚えている。

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   紹介したカバーはどれも大好きなのですが、原曲だけに感じるこの静かな狂気。とても当たり前の、とても優しいリリックなのに、なぜが落ち着かない。そうこうしてるとタイトルであり、サビ頭の「いかれた君はBaby」に到達するのである。何かへの思いが強すぎて、現世から2、3ミリ浮いちゃってる感じがする。冒頭から続くモジュレーションのかかったシンセのリフがちょっと外れてるのがたまらなくゾクゾクさせられる。でもこういう静かな狂気は誰でも持ち合わせているんじゃないだろうか。しんどい時に耳元でボーカルの佐藤さんに、こっちゃこいこっちゃこいと囁かれればそりゃトリップしてしまうよ。してしまいませんか?

   皆さんも悲しい夜を見かけたら、この曲を思い出して下さい。帰ってこれないかもしれないけど。

   

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